出たよまた。冷凍ギョーザ問題。どこのブログも今この話題沸騰かな。なので敢えて書かなかったんだけどね。やっぱ書いとこう。
ぼくはこの手の問題が起きると、日本人は(だけじゃないのかもしれないけど)必要以上にエキセントリックな反応すると思うのね。前に書いた魔女狩り的なさ。すごく原初的で感情的な。それがなんとも情けないというか、ガマンならないんだよね。カッコ悪すぎ。
食の安全はきわめて重要だし、危機管理も大事。でもちょっと極端に反応しすぎの人たちが多くありませんか?いわく、中国は衛生管理レベルが低い(日本の基準と違う)のでこういうことが起きる、とか、手で肉を詰めたり検査してるなら、そこで毒物が混入する恐れがある、とか。
それは事実なのかもしれないけど、なぜ情報が十分にない状態で、中国は、が主語だったりその工場は、が主語だったり、半ば犯人を決めつけたような論調なの?
確かにこのところ経済的には中国にはやられっぱなしだし、教科書問題とか、ガス田の件とか、反日教育だとか、彼らは--特に指導者たちには--自分 たちが世界の中心であるという中華思想が明確にある国なので、言い分を聞いてると腹の立つことも多いけど、それが彼らの文化であり、日本人の8倍の数の人 々がそういう文化の中で暮らしてるんだから、第三国から見たらそちらのほうが、取り上げるべき言い分だったりするんですよ。それは仕方のないことでね。
鬼の首を取ったように、中国には昔からさまざまな毒物が存在したとか、中吊りの週刊誌の見出しはおどろおどろしい文字で"中国殺人餃子"だし、そば 屋のレジそばには"当店では中国産の原料は一切使用しておりません"の貼り紙。中国産の食品はもう食べないなんて、どだい、そんなことはもはや無理な相談 なのに。
常識的に考えて、国家ぐるみや工場ぐるみで農薬を混入させるなんて、戦時中じゃあるまいし、人間としてあり得ないでしょう。外装がベタついたり、瞬 間に味がわかるほどの量を。間違って入ったなら、もっと少量だよね。今だから言えることかもしれないけど、あれは中国国内でか日本でかは知らないけど、悪 意を持った個人による、グリコ森永事件と同様の、毒物混入事件でしょ。多分。
ぼくはこの事件で、犠牲になった方を除くと一番かわいそうだったのは、共産主義といいながら支配階層に搾取されて、わずかな給料を得るために、あま りよいとはいえない労働環境の工場で、必死に働く多くの善良な貧しい労働者たち、彼らに疑いの目が注がれたってことだと思うけどね。
むろん彼らの一部が犯人なのかもしれないんだけどさ、現時点では。でもみんなじゃないでしょ?十把一絡に語っちゃいけないよね。
かく言うウチにもありましたよ、回収対象のJTの冷凍食品(冒頭の写真です)。既に娘がお弁当で半分食べてたけど、幸いなことに特に何も問題は起きませんでした。
だけど全ての冷凍食品の売上がガタ落ちしたってのも、いかがなもんなんだろうねぇ。「冷凍食品」というのをひとくくりにして危険、というのはどういう判断なんだろう?
情報の少なかった当初は多少はやむを得ないとして、情報が揃ってきたら、もっと冷静に論理的に、愛を持って判断しようねー。
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