裏磐梯旅行3日目は、なんと、珍しく娘と、軽かったのだけど息子とぼくが腹痛と下痢でダウンしてしまい、息子と娘がペンションから救急車で会津若松の竹田綜合病院という病院まで運ばれる、という我が家始まって以来の事件で幕を閉じることになった。
夕飯のころから少し気持ち悪いと言って食欲もなかった娘が、夜中の2時半ごろ戻してしまい、翌朝も回復せず、熱を測ると39度近くある。ペンションのオーナーに相談すると、救急車を呼ぼうということになった。ぼくだけは残って荷物を片付け、チェックアウトしてから、車で1時間以上かかる会津若松へ向かう。
病院では多分細菌性の胃腸炎だろうということで、薬をもらったほか、娘は点滴を打ってもらった。原因は、開封したペットボトルの紅茶を、2日ほど部屋や車に置きっぱなしにしてあったのを、娘はガブガブと、ぼくと息子はちょっとだけ、飲んでしまったことのようだ。
と言う訳で予定していたハイキングや立ち寄り温泉はやめて、12時半ごろ会津若松を出てまっすぐ帰ってきた。早い時間帯だったので、渋滞は15Kmほどを2回くらいくらっただけで帰ってこれたのはいいものの、なんだかこの病気は、なのか薬のせいか、やたら眠気をもよおす。途中まではぼくが運転してきたけど、危険なので栃木の佐野SAからこっちは、カミさんに運転を代わってもらった。代わってもらったとたん、後部座席で熟睡。
帰ってきて荷物を運ぶと、また1時間ほど熟睡、おかゆを食べて、今度は2時間ほど熟睡。さらに夜も普通に寝て、今日もまだ眠くて昼寝をした。だいぶ回復してきたけどまだ少し胃の辺りが気持ち悪い。
ということで今日は家族で旅に行くたびに繰り広げられるUNO勝負の話でもしておきましょう。
いつごろからだろう?息子が小学校に入って、娘はまだ足し算もよくわかってなかったころからだろうから、もう10年ほどになるけど、我が家では宿の長い夜を、ほとんどUNO勝負をして過ごす。
我が家のUNOのルールはやや特殊で、出せないときに1枚取って、取ったカードが出せれば出すルールが一般的だけど、それは出せないとか、何より違うのは、「ドボン」というルールだ。
UNOに似たトランプの「ツーエイト」では行われるルールなのかな?つまり、カードの数字の合計と場に出た数が一致したら、その瞬間に「ドボン!」と声を掛けて上がれる、というものだ。Draw2やSkipやReverseなどの"絵札"は20点、Draw4とWildの"黒モノ絵札"は50点で計算する。
何でこのルールを採り入れたのか、教育的見地からだったのか、よく憶えてないけど、このルールを採り入れてから、我が家のUNOは一般的なUNOを超越するものとなった。
つまり、いかに場に出やすい50点や20点ちょうどになるようにカードを持っていくか、さらに、場に絵札を出させるために、20点プラスDraw2の40点の状態にしておいて、Draw2を出し、次の人がDraw2を重ね出ししたらドボンをする「ドボントラップ」など、多彩な技が編み出されることになったわけだ。
このルールが子供たちの計算能力に与えた影響は計り知れないものがある。とにかくうちの子供たちの暗算能力は、世間の同年代の子供たちに比べて、格段に進化することになった。娘も最初はついてこれなかったけど、負けるのが悔しくて、みるみる計算スピードが速くなった。
また、本来Draw4は自分が持っていない色を出すシチュエーションにならないと出せないのだけど、次の人に「チャレンジ」をされて見破られない限り、つまりバレなければ出していい、という駆け引きの要素がある。20点や50点をちょうどというのは、こういった駆け引きを行わねばできるものではない。そのため、これをバレないようにやるにはどういうタイミングでやればいいか、そういうクレバーさも身につくようになる。
誰かが上がったときの手札分が自分のマイナス得点になるので、それをどうやって減らすか、どうやってその「場」を読むか、これも重要な能力だ。逆に言うと、自分が上がったときには他人の手札の点が高いほど高得点になるので、誰かにカードをたくさん取らせ、その直後に上がる、というのをいかに実現するか。そういうハイレベルな戦いが、ここ何年かは繰り広げられるようになった。
何年か前に、UNOの得点記録のために作ったExcelの、今回の記録の一部が、この図になる。ここ数年は、暗算能力やそういう場の読みの力が子供たちに抜かれ、ゲームの中で小さい子供が担う「おみそ」に近い位置づけとなってしまって、ゲームの中でいろいろやらかして笑わせてくれる、「ボケ担当」となったカミさんがいつも最下位で、ぼくと子供たちがトップを競うようになった。
今回の裏磐梯旅行では、2晩で合計88回もの勝負が行われ、最後に大逆転で息子が優勝した。今回は娘は調子が悪かったけど、息子は、友人とやるUNOよりも我が家のルールが面白いと言って、いまだにどこかに行くたびにこの勝負が繰り広げられることになった。
というわけで、意外な形で幕を閉じた今年のGW。連休中ずっと晴れだったのは50年ぶりだそうで。お腹の方は、ぼくは今日の夕飯はほとんど普通に食べたけど大丈夫っぽい。娘はまだあまり食べられなくてやや重症です。まぁ学校を休むほどではなさそうですが。
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