佐野元春のThe Songwritersという番組が面白い。去年の夏くらいから?もっと前からなのかな?やってた番組らしく、これを今年に入ってからだと思うけど、水曜深夜に2回分ずつまとめて1時間ずつの再放送をしていて、この時にハマった。今クール、これが再開されて、教育テレビで土曜日の23:45分から放送している。
毎回佐野元春が日本のミュージシャン1人を招いて、彼の母校である立教大学の講堂で、オープンカレッジ形式で300名ほどの学生を入れ、その舞台で、ゲストの作詞術や過去作詞した作品を分析し、また学生にお題を出して優秀な作品を批評したりする。
作詞にスポットを当てた番組って言うのは、ありそうでない。歌詞を題材に、講座を開くと言う発想も面白いし、こういう番組は、NHKにしか作れない気がする。しかも教育テレビでやっているっていうのがいい。スペイン語講座みたいな番組だけじゃないんだよね。そういうNHKのセンスにはほっとする。
今回のゲストはミスチルの桜井で、ぼくは彼は今日本で作詞家として恐らく1,2を争う才能なんじゃないかと思っているんだけど、その"ネタ帳"に書きなぐられた意外に汚い字や、「どうせ」という言葉はけっこう気に入って使っていると言うこと、愛だけではなく、愛があるから一方で殺人が起きる、という発想とか、なかなか興味深い。
さて、そんなレベルの話をしといて、自分の話をするのはまことにお恥ずかしい限りなのだけど、実はわがバンド「健康」が今のおちゃらけコミックバンドになる前、こっぱずかしいラブソングをやっていた時代には、実はその歌詞はほとんどぼくが書いていた。
今読むとホントに若気の至りで、汗顔の限りなのだけど、その頃「健康」では歌詞というものがまったく重んじられることがなかったため、歌詞カード集を作ってちゃんと憶えなさいとメンバーに配ったりしたなぁ。ああ恥ずかしい。
んで今の「健康」は、雑談の中から生まれたコンセプトを元に、マキゾエがたたき台を作ってきたものを、レコーディングしながらみんなで叩いて歌詞に仕上げていく。
今回のライブで、はじめてレコーディング向けではなく、ライブ向けに仕上げてみようと言うことになった新曲、つってももう3年前のぼくがプータローをしていたゴールデンウィークに作った曲がいまだに出来上がってないってことなんだけど、その「うらはら」の歌詞、こいつは今まさにGoogle Groups経由のメールのやり取りの中で、作り上げ中である。
あまりネタばらしをすると他のメンバーに怒られそうだけど、セクハラが、というか中年サラリーマンから見てオフィスにおける腫れ物に成長したハラスメントっつーものをテーマにしたこの曲、マキゾエの原案に、これじゃ笑えないとか、サビのリフはもっとインパクトの強いワードをとか、いろんな議論が飛び交いながら、みんながアイデアを提示してくる。みんな忙しいのでかなりゆっくりとしたペースでではあるものの。
ぼくもまだこの議論には参戦できていない。昨日夜中にちょっと、アイデアを練って、少しバージョンアップしたものを作りつつあるのだけど、まだそれがまとまっていないのにこうしてブログに逃避している。
いやいや、セクハラって言うテーマは、意外に難しいのだよね。もうそういうオヤジにとっての"腫れ物"感とかが、世間でも言われつくされちゃってるから、これをどう、いかにも「健康」らしく、ひねった視点やエピソードに持ってくかって言うあたりが。
特に今回は、レコーディングでみんなが集まって、わいわいやってるノリの中で作るのと違って、各人孤独の中でのアイデア出しなのでね。
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さて、先週けちょんけちょんに書いたau IS01だけど、そのコマーシャルはけっこうすごい映像だったね。モノクロのバックに、カラー写真のコラージュが、時にはバラバラに、時にはまとまって何かの形になったりしながら、いろんな愛や喜びを表現していく。
これは、以前「デジスタ」のミュージックビデオ特集で「Tiny」という作品を発表し、すっごい才能を見せていた柴田大平さんの手によるんじゃないかな。缶コーヒーかなんかのCMでも恐らく彼の作品だと思われるやつがあったね。特徴があるのですぐわかる。プロとしてがんばってるんだなぁ。
写真は撮ってみたけど--面倒なんでTV画面を直接カメラで撮影したので、あんましきれいじゃないけどね--まだYouTubeにも上がってないみたいだから、日曜23:30日テレの「Music Lovers」を観るとやってるから観てみてね。
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