娘がまだ多分中学生だった時に、2ヶ所のバレエ教室に通ってる時期があって、1つは今も通っている、ちょっとウチからだと車でないとしんどい清瀬市の市民体育館で、もう一つは我が家から朝霞駅を挟んで反対側、歩いても15分はかからない距離にある東朝霞公民館でやっていた。
この後者の方が、行きも帰りも送り迎えするのは無理な時に、行きに車に乗っけて行って、帰りは勝手に帰って来いってするために、ロヂャースで安物の赤い折りたたみ自転車を買った。
結局このチャリは、後者の教室をまもなく辞めてしまったので、狙い通りに使ったことは1回しかなかったのだけど、一応娘のチャリってことになって、使わないともったいないってことで、この春大学に入ってチャリで通うようになってからも、これに乗り続けていた。
ところがやっぱ、タイヤ径が20インチしかないこの自転車は、6段変速なんだけど、一番速いギアにしても普通の3段変速のママチャリの1段と2段の間くらいのスピードしか出ず、入学以来、何とかしなきゃってのが我が家の課題になっていた。
娘自身も3週間ほど前、我慢の限界に来たらしく、夜メシを食おうと思ったら食卓のぼくの席のランチョンマットの上に、「自転車が欲しい」というメモが置いてあった。
そんなこと言ってるくせに、前に通販でこんなのどうよ?って振った時には、近頃はやりのクロスバイク--マウンテンバイクとかロードレーサーみたいな本格的な感じじゃ全然ないのに--の写真見て、えー、そんなガッツリな感じのチャリやだ、とホザいていたのだ。
とは言えまぁ、いわゆるクロスバイクのフレームの形とかは、悪くないと思ってる感じは、父にはわかったのよ。普通のママチャリでいい、って言いながら、ちょっとカッコイイ感じの方がホントはいいんだけど、泥除けがない感じとか、カゴがついてないとか、そういうのがガッツリっぽすぎてやだ、っていう感性が、完全にぼくの遺伝なのよね。
なので今回は、もうちょっとがんばってネットで探して、このRaychell CR-7006Rってのを見つけた。フレームは軽量のアルミではないけどクロスバイクの格好で、6段変速、カゴと、いわゆるマウンテンバイクっぽい短くてまっすぐにはねた感じのではない、タイヤに沿った普通の泥除けがついている。
娘の好みの--彼女の部屋の家具類はベッドを除いてすべてこの色--白のタイプだと、泥除けやカゴは白塗りではなくシルバーなところがちょっと残念なんだけど、値段もお手ごろで、最安のショップでは14,000円を切っている。
口コミを見ると、かいつまんで言えば、まぁ多少体のいいママチャリですね、って意見が大勢なのだけども、まぁまぁ、ギアにしてもブレーキにしてもチェーン外れ防止のチェーンガードにしても、それなりに評価のある部材を使っているようだ。
じゃこれ買うか?って訊いたら、うーん、いい感じなんだけどやっぱ実際乗ってみたいな、と言う。まぁ気持ちはわかるので、同じ機種があるかわからないけど、一度チャリ屋に付き合ってやるってことになった。ところが、とにかくスケジュールがいっぱいで、全然合わない。
ワンチャンス、こないだの月曜の海の日の午後2時過ぎにバイトが終わるので、ってことで行く予定にしていたのに、バイトの1人が体調崩して早退してしまったために、店長に頼まれて、マジメな彼女は予定の時間の延長を引き受けてしまい、結局行けなかった。
ならもう買っちまうか?ってことになり、その日の夜に発注して、ちょっと怪しい最安ショップで、入金通知は来たものの、発送しましたも何も言ってこないので心配だったのだけど、昨日の夕方届いた。
昨日は娘の19回目の誕生日。別に誕生日だからと言って、いつも特にしゃかりきになって何かプレゼントを選んであげる感じではないのだけど、せっかくなら間に合えばなぁ、と思っていたのが、ちょうどいいタイミングとなった。うーん、ここまで、説明が長くてすみませぬ。
今日は11時に起きて、天気が悪いので車庫の車をめいっぱいバックし、空いたスペースで、さっそくこいつの組み立てだ。組み立てと言っても、ハンドルとカゴとペダルをつけるくらいの話で大したことではないのだけども、まず箱から出して随所に巻きつけてある緩衝材をはずすだけで30分近くかかる。それから付属のレンチやら、ドライバーやらを使って、30分ほどで組み立てた。
作業をしてるうちに雨がほぼ上がったので、試し乗りしてみたら、まぁまぁ、ようできとるやん。特に調整しなくても、ギアもカチャッ、カチャッと変わるし、ブレーキの効きも申し分なし。6段にすればかなりのスピードが出る。ハンドルの高さ調整次第なのかもしれないけど、けっこう前のめりな姿勢になるのね。昔あこがれて買ってもらった子供用スポーツ自転車の感覚に近い。
それからロヂャースよりもチャリ系は充実している朝霞台のオリンピックに行って、これは付属していなかったLEDライト--やっぱりこれも白--を買ってきて取りつける。
本人は朝からバイト、夕方一度帰ってきて試験勉強、夜はサークルのミーティングにバレエってことで、10時過ぎまで帰ってこない。
夕方帰って来た時にちょっと見てみて、別に乗ってみるでもなく、サドル高いね、というのが第一声。こういうところがモノに執着がないと言うか、買ってやりがいがないと言うか、いつものことなのだけどね。
3年ほど前までは、誕生日と言うとじじばばといとこたちが集まってパーティー的なことをしたものだったけど、最近は本人と同世代たちがみんな忙しくなって来ちゃったので、駅ビルのケーキ屋さんで買ってきた普通のケーキを、特にHappy Birthdayを歌うでもなく、「サマーウォーズ」観ながら3人で食べて、最後のティーンを迎えた、彼氏いない歴19年の娘でありました。
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