9日、朝5時45分に起きたのに、なんだかんだで結局、家を出たのは7時前になってしまった。しかも事前に調べた渋滞予測よりも、首都高5号線ははるかに混んでおり、高島平から北池袋の中央環状線との分岐までずっとノロノロ状態で、大井南を降りて予約してあった「OKパーキング」に着いたのは、もう8時半過ぎ。
ここから羽田国内線ターミナルで別の利用者を降ろして国際線ターミナルに行くまでがまた結構時間がかかり、結局9時過ぎになっていて、まぁそれでも10時35分発のタイ航空683便に、久々の海外渡航なので、チェックインし、手荷物検査があり、出国審査があり、という手順をすっかり忘れていたんだけど、余裕はなかったもののおおむねちょうどよい感じの時間経過で乗り込む。
昔はエコノミーにディスプレイなんてついてなかったと思うんだけども、「シン・ゴジラ」なんかを観たり、最近ハマっている井上夢人さんの小説を読んだりしていたら、まぁまぁ約7時間の空の旅もそれほど退屈することはなく、外に出るとびっくりするくらい蒸し暑いバンコクのスワムナープ空港に、予定より少し遅れて現地時間(時差2時間)17時ごろには到着した。
とりあえず1万円分をそれほどレートが悪くはなさそうだった両替店でタイバーツに換金し、入国目的すら訊かれもしないゆるーい入国審査を経て、ツアーを予約した代理店に頼んで手配しておいた、迎えの日本語の出来るガイドのお兄ちゃんと落ち合い、時間に余裕がないってことで、そのままこれもその代理店に頼んでおいたオプショナルツアー、バンコク市内を蛇行しながら南流するチャオプラヤ川のディナーナイトクルーズに、10人ほど乗れるワンボックスのワゴンで向かう。
いやぁしかし、タイってのは、確かにあまり見ない植物があったりとか、一部にあるスラム街とか、やたらと高速の道幅が広いのとかは別として、景色はびっくりするほどは日本とはかけ離れてなくて、なんつーか、イメージ沖縄に行ったくらいの感じに近い。写真はホテルの窓から見た中心街なので空港付近とは違うけど、これも日本のどっかだって言われたら信じそうだよね。もっとも実際地上に降りると明らかに全然違うんだけどね。
かつ知らなかったんだけど左側通行なので、そこもまた違和感が全くないんだけども、それに輪をかけて、日本車の多いこと!バスとか大型トラックを除くと、ヘタすると日本国内より日本車比率が高いんじゃね?ってくらい、トヨタ、ホンダ、日産、マツダなんかの車ばかりが走っている。自国に有力な自動車メーカーがないのもあるんだろうけど、タイ国民の親日感情のように感じられて嬉しい。
しかしこの日も、翌日に別のツアーで乗った車のドライバーもそうだったんだけど、この国の運転の荒いこと!東京よりもひどいといわれる渋滞は仕方ないとして、とにかく路肩は普通に車線になってるし、単位が同じでわかりやすい80km/hの速度制限の高速を、空いてれば平均120km/hくらいで走るうえ、車間距離が前も横も超近い。
120km/hで20mくらい車間を取ってればまだいい方で、60~80km/hくらいだと5m以下なんてあたり前で、車線変更する時にウィンカーなんて出しやしないし、よく事故らないもんだ。あとで息子に訊いたら、普段いる工場のある場所から、週末にバンコクに来るときは大抵、事故現場を見ると言ってたけど、日本よりは事故率は高いんだろうなぁ多分。
そんなだから、これに比べれば100倍安全運転のぼくを、いつも後席から口うるさく非難するうちのカミさんを、そのワゴンの2列目真ん中の席--前がとってもよく見えてしまう--に座らせると、あっという間に神経がすり減ってしまうと思われたので、最初の、空港からナイトクルーズの船着き場までの間座っちゃった以外は、ぼくが真ん中に座ることにした。
クルーズまでの1時間ほどの待ち時間に、そのターミナルビルみたいなところの土産屋をひやかす。カミさんはさっそく、社交ダンスの時に使えそうなキンキラのブレスレットやらネックレスやらが、ほぼ100バーツ(300円ちょっと)で売っていたのを、ガーッと攫うようにお買い上げ。ぼくもタイバーツ札用の現地らしい模様のついた札入れ型の財布を、やはり100バーツで買う。この財布が後で事件を引き起こす。
ナイトクルーズは、川をまず1時間ほど遡って向きを変え、スピードを上げて川を下って行ってまた向きを変えて、元の船着き場に2時間ちょっとで戻ってくる。船は恐らく10隻以上、大体1隻当たり200人ほどを載せて次から次へと出発していくので、ターミナルは様々な人種でごった返す。
食事はバイキングで、まぁ大して美味しいってことでもなく、その間終始世界の名曲を地元のオバサン歌手が歌い、最後は船の前中部がダンス場と化して盛り上がるという、うるさいことこの上ない状況になるのだけど、食べ終わって2Fに上がると、ちょうどその頃に向きを変えて下りに入り、風が気持ちいい。またいろんな寺院がライトアップされて美しく、特に王宮とその近辺がすばらしく壮観だ。しかし高速で動く船から夜景を撮るのは難しい!
今回取ったホテルは、バンコクの買い物や歓楽の中心街、東京で言えば新宿に当たるかなと思われる、スクンビットという街の、路上高架鉄道BTSのアソーク駅に直結して2011年に建てられた、32階建ての新しい★5つホテル、「グランデ・センター・ポイント・ターミナル21」(冒頭の写真)だ。ここは単に「ターミナル21」と呼ばれる、5階建ての大型ショッピング&レストラン複合施設に隣接している。
現地の方のまことにわかりづらい英語に、頼んでおいてよかった、と思ったお迎えガイドにチェックイン手続きをしてもらったら、どういう都合でかわからないけど、普通にツアーで手配すると一番狭い部屋になるはずが、その1つ上の「デラックスプレミアム」と呼ばれる、40㎡の部屋を用意してくれていた。
リビング・ダイニングと別に寝室があり、バスルームもシャワー室だけでなく体を完全に伸ばせるバスタブもついていて、とにかく快適だ。20Fのため眺めもよく、また新しいホテルだけに、例えばエレベーターはカードキーをかざしてからボタンを押さないとその階には止まらない、といったセキュリティもレベルが高いし、これはバンコクのホテルで多分唯一、シャワートイレが完備されている。
1日目はクルーズから帰ってきたらもう10時過ぎで、かつ翌朝が6時45分ピックアップという盛りだくさんツアーの予定だったので、シャワーを浴びてバスタブに浸かり、すぐに寝てしまった。
てことで既に長くなってるので次回に続きます。うーん、この調子で書いていると3回はかかるな。次回は週末になると思います。
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