前にも書いた通り、レジ袋有料化政策に対しては、ぼくはいろいろ言いたいことがある。プラスチック海洋ゴミを減らしたいのなら、明らかに優先順位が違うだろ、って言うね。ちょっとおさらいをしておくと・・・
まず実際の海洋ゴミになってるプラスチックの全体量の中で、重量比でも体積比でも、レジ袋等の梱包系プラスチックの比率は極めて低い。多いのはペットボトルとか、いろんな電化製品とかに使われてる工業用プラスチックなんかだ。
だけどこれらを減らせって話になるとあらゆる業界に影響が広がるので、まずは目につきやすいところからスケープゴートを作って、これを減らす努力をしているというポーズを見せることで、世間受けを良くしようという国および各企業の思惑が一致した結果の政策だってこと。プラスチックストローについてもこの状況はほとんど変わらない。
そもそもプラスチックは、今の日本のほとんどの自治体のゴミ焼却炉では、温度管理とかがきちっとできるようになってるので、燃やしてもダイオキシンとかの毒物はほとんど出ない。これを燃料として燃やすリサイクルができれば、最初から燃料として生成した石油製品と比べて、余計に二酸化炭素を排出すると言うこともない(もちろん燃料として以外にもリサイクルの方法はいくつかある)。
ところがヨーロッパを中心に、海洋生物の胃袋からレジ袋なんかが元になったと思われるマイクロプラスチックが出たり、イルカが窒息したというニュースにエキセントリックに反応して、プラ袋は悪だ、という論理が成立した。
そのくせヨーロッパ各国の行政は、プラスチックを燃やすことを根拠もなく異常に嫌い、プラゴミを、今は輸入を禁止した国も多いけど、中国とかアジア各国に輸出し、処理しきれなくなった悪徳業者が海洋に流したことで、プラスチック海洋ゴミが増えたと言う説が有力だ。ちなみにこれは日本も、リサイクルしきれないプラゴミを輸出していたのは同じなので、同罪だ。
ということで、いろんな方面の顔色とかウケを忖度して、科学的には優先度の低いレジ袋有料化がまず制度化されたってことでね。個人的には腹立たしい限りだ。実際の義務化は7月からだけど、一部の店舗では6月から有料化が始まっている。
まぁ有料化っつっても袋の大きさにもよるけど1枚2円とか3円とかって話なので、ぼくが隔週で買い出しに行くロヂャースでの大量購入でも、行ってもせいぜい20円とかそのくらいの負担であり、金の計算だけをしてしまうと、そのために2,000円とか4,000円出して高いエコバッグを買っても、元を取るのに4年とか8年とかかかるのだけど・・・
前にも書いたように、だからと言ってレジ袋を減らすことが、多少なりとも石油資源の節約とか、処理がうまく行かなかったときの海洋ゴミ化の可能性を減らすことに貢献できるのなら、レジ袋をなるべく使わない方向への協力を惜しむ気はない。
てことで、まずはエコバッグの購入からだ。前にもキャンバス地のトートバッグを買ったって書いたけど、ロヂャースへの買い出しのような大量の荷物だと、とても入りきらないので、ちょいとネットで調べて、少しお高くはあったけども、あっという間に小さく畳めるというので、TVショッピングとかでも評判という、「マーナShupattoコンパクトバッグ」ってののLサイズを2つ買った。ネイビーと赤で、計約4,000円。
100均で売ってるような、買い物かごにそのままスッポリ入るものではなく、底が平らじゃないので買い物かごにセットするには多少手間がかかるし、かごの持ち手を完全に寝かせないとセットできないのだけど、耐荷重15kgで、かなり大量の荷物が入りそうなのと、持ち手が伸びて肩に掛けられるのも便利そうだったのでね。
今日実際に使ってみたら、うん、これはいいね。ロヂャースでは通常2Fでまず雑貨類を買い、1Fに降りて食品類や酒やペットボトルものを買うのだけど、なるべくカゴからバッグに移し替える手間を省くために、トートバッグにこのShupattoを入れて行って、2Fで買ったものはトートバッグに入れ、1Fの重量物はカートを引っ張り出す時にカゴにShupattoをセットして、レジのお姉さんが最終的にShupatto2つに買ったものを収めてくれるように工夫してみたら、袋詰めまったくなしで、そのままカゴから引っ張り出してトランクに積むことができた。
ただ、今日は2Lボトルを中心とした飲料類が多かった--在宅機会が多いとお茶とかが減って減って--こともあり、片方のShupattoの重さが20kg近く、かつパンパンになってしまって、破れたりすることはなかったけども、重いし入れすぎで、肩になんかとても掛けられなかったし、両手でも持つのが超大変だった。この荷物の入れ方には、次回からちょっと工夫が必要だな。
一方、レジ袋はゴミを捨てる時にゴミ箱にセットしといてそのまま捨てる、という役割を持たせてる家庭も多いと思うんだけど、我が家でもそれは同じで、こっちは今まで同様毎日のようにレジ袋ごと捨てていては、今はまだだいぶ在庫があるからよいものの、早晩レジ袋不足を来たし、購入することになる。
なのでこっちもちょっと工夫して、燃えるゴミ出しの日以外は、レジ袋をセットした中にもう1つ、肉や魚を入れる用の、スーパーでローラーに巻かれている薄い半透明袋--これも我が家では何となく取ってあって、大ぶりの手提げ袋いっぱい溜まっていた--を大型クリップで挟んでセットし、毎日のゴミ処理はこっちで行うことにした。
まぁ最近はほとんどカミさんと2人なので、そもそもゴミの量が少ないから可能な技なんだけどね。あとこれだと結局プラゴミは減ってないじゃん、ってことにもなるんだけども、一般的なレジ袋よりはだいぶ薄いし小さいし、ってのと、いずれにしても捨てていた--通常濡れたり汚れが着いたりなのでリサイクルごみにはできず燃やすゴミとして--ことを考えれば、ゴミの量としては変わらない、ってことでね。
これもまぁ、このローラー半透明袋だって入りより出の方が多ければ早晩なくなっちゃうし--タダではあるけどもね--、実際やってみるとこの半透明袋にも大きさが何種類かあって、小さい奴だと小さすぎてゴミがほとんど入らないので、大きさ別の管理の手間が増えたりしているのだけど。
てなことで、お金の節約というよりは、多少だけども資源の節約およびプラゴミ削減に貢献するのと、レジ袋有料化というイメージ先行の愚策に抗議する意味が大きな、我が家のレジ袋有料化対策でした。
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