先週の水曜日、夜歯を磨いていたら、左奥歯付近で異物感を感じた。指でつまみだして見ると、どうやら4本中唯一残っていた左下の親知らずの金属性の詰め物が取れたようだ。
親知らずは去年書いた通り、上の2本はもうずいぶん前に抜いていたが、右下のを昨年の7月に抜いた。その時にはまだ毎日代官山まで通っていたので、会社にほど近い駒沢通り沿いのT歯科の、ぼくがファンだった超気の弱いおばあちゃん先生に抜いてもらったのだが、思いのほか大変なことになって、抜くのに3時間ほどかかった。
最近は本社機能の大部分が移転した渋谷のオフィスには週に2回ほどは行ってるけど、代官山にはほとんど行かなくなっているため、そんじゃ自宅そばの歯医者を探すかとネットで検索して、まず口コミでもこの近辺では最も評価が高いらしい、駅前のS歯科医院ってとこに電話をかけたら、先週中はもういっぱいで、最速今週の火曜日になると言う。
別に詰め物が取れただけで痛くもなんともないし、この時点では--昨年と全く同じ状況だったにもかかわらず--これは多分単に詰め物をまた接着剤で貼ってもらえば済むだろうと思っていたので、特に急ぐ必要もなかったのだけど、たまたま先週の金曜が急ぎのスケジュールも入っておらず、この手のメンテナンスは早くやってもらうに越したことはないので、我が家に最も近く、評判もそれほど悪くはない、Y歯科クリニックってとこに電話したら、いいですよ金曜の3時に来てくださいと。
行ってみたら、ここはT歯科と同様、Y先生が1人でやっているようで、施術台が3つほどあるのは同じなのだけど、とにかく活気が違う。というかこれが普通の歯医者だよね。T歯科のように、他の施術台に患者が待っていることなどごく稀で、助手は受付兼務の強気の歯科衛生士のお姉さん1人だけ、というのと違って、常に3つの施術台に患者がおり、先生はその間を飛び回って処置をしている。助手--全員かわかんないけど歯科衛生士--のお姉さんも、受付まで含めれば5人くらいいる。
今はどこもこれが当たり前で、T歯科の設備がちょっと古いだけなのだろうけど、レントゲンも歯の全体を自動的に撮るやつと部分的に撮るやつが別になっており、その画像をN/W経由で目の前のディスプレイに映して、説明する時も施術する時もこれを見ながらだし、待ってる間はこのディスプレイで映画--ぼくの施術台は「塔の上のラプンツェル」だった--を流して、多少なりとも手持ち無沙汰を埋めてくれる。
で、レントゲン撮って、ちょっと診察して、言うことはT歯科のおばあちゃん先生とまったく同じ。詰め物の下が虫歯になっていて結構深そうだし、治療してもいいけどもう上の親知らずはなくて噛み合わせに関係ないから、治療するだけ無駄なので、とっとと抜いちゃった方がいいですよと。超弱気のおばあちゃん先生が、これを言うのに30分くらいかけたところを、診察台に上がってものの3分ほどで診断を下す。
いや、特にY先生が強気ってことではないと思うのよ。過去何人もの歯医者さんにかかって来たけども、このY先生は、最後に他の歯を見て、ちょっと虫歯っぽくなってるところもあるねと言いつつ、それらを強引に治療しようとはしなかったのを見ても、商売っ気ギラギラではないとても優しく良心的な人だと思う。T歯科のおばあちゃんがダントツに気が弱いってだけでね。
実は昨年、その3時間かけた大手術の後から、左の顎の関節が外れやすくなってね。いわゆる顎関節症ってやつだけど、まぁ別に痛くはないからいいのだけど、特定の方向に大きく口を開けるとパキッって音がして、また閉じるとパキッって言う。時々これが口を閉じても入りづらくなったりもする。
だけどY先生、去年大変な思いして親知らず抜いて、顎関節症にまでなって、なかなか決断できない?なんて言いつつ、いやいいです抜いてください、って言ったら、よし今日時間あるならすぐ抜こうと。え?T歯科みたいに、1週間後にやりますって話じゃないの?まぁ別にいいんだけどさ。
んで麻酔をかけて、右下の親知らずのとき同様に一気には抜けず、歯を削って前後2つに割って抜いてもらったんだけど、やっぱ歯を抜くときはおばあちゃんよりは若い--顔全体は見えなかったんだけどY先生は軽く茶髪で、アラフォーくらいかな?--男の先生の方が、力が強い分速いよね。途中他の患者さんも診たりしながら、抜き始めてからは1時間ちょっとで抜けた。
んで痛み止めと抗生物質をくれて、今日は深酒するなとか長風呂するなとかちょっと注意を受けておしまい。麻酔が解けたころ少し傷んだので、ロキソニンを1錠だけ飲んだけど、あとはそれほど痛むこともなく、翌日消毒のためにもう一度Y歯科に行ったら、もしかしたら下の骨が炎症起してまた痛くなるかも、そしたら来てください、と言われ、それから1週間経つけど、もう左奥歯で--まだ固いものは怖いけど--ものを噛めるようにもなったし、特に問題はなさそうだ。
やっぱいくらファンでも、歯医者は施術内容によって選んで行った方がよさそうだね。いや、去年抜いた右下の親知らずの方が、もしかしたら特に根深くて抜きにくかったのかもしれないけども。これからコロナ禍が去ったら、以前と同じように出社するようになるのかはよくわからないけど、当面は歯が傷んだらY歯科クリニックを第1候補にすることにしよう。家から歩いても3分もかからないしね。あ、あと医者としては画期的なことに、PayPayが使えるし。
ちなみに顎関節症の方は、Y先生曰く、この程度ならそれほど問題はないと思うけど、なるべくパキパキ言わせないようにしてくださいと。治療しようと思うと外科手術しかないので、ちょっと大変になります、とのこと。
還暦近くなると、緑内障もそうだし、薬を飲み続けている高尿酸値もそうだし、これはあまりこのブログにはちゃんと書いていないけど2年ほど前から止まない耳鳴り--耳鼻科に紹介状を書いてもらって大きな病院にも行ったけど、これは基本治りませんと言われた--とか、いろいろと持病が増えてくるよね。
今年はまったく旅に行けず、コロナ過敏のカミさんと相談して紅葉狩りだけは日帰りで--温泉無しで--行こうかってことにしたけど、多少の遠出はそれだけになりそうだし、そんな風に体のあちこちにガタが来はじめると、来年の定年後もそれから5年間の再雇用期間フルフルに働くんじゃなく、どっかで辞めて、体が動くうちに日本全国旅して回ろうかな、カミさんが付き合ってくれなかったら一人ででも、なんて、つらつら考えた今週でした。もちろんコロナ禍が終わってることが前提だけどね。
しかし今週はいきなり秋本番の感じになってきましたなぁ。気温の変化が大きいので、皆さま体調を崩さないようにご自愛くださいね。
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