GW中に家の点検に来てもらったってこないだ書いた。23年前にこの家を建てた「開成コーポレーション」が潰れてしまい、そのメンテナンスを引き継いだ会社「MEDコミュニケーションズ」のお兄さんが来てくれたんだけど、床下をチェックしてもらった際に、基礎のコンクリに何ヶ所か細かいひびが入っていて、これはこの辺のことに詳しい親方に診てもらった方がいいと言われた。
その後15日の土曜日の夕方、その親方が来て診てくれたんだけど、確かに数ヵ所、細かいひびがありますねと。これは強度が弱ることもさることながら、放っておくとここから水が入り、中の鉄筋が錆びて膨張して、基礎が割れてしまうことにもなりかねませんと。そうなると家全体をジャッキアップして修理することになり、数百万くらいかかることになるかもと。
うーん、23年も経つとこういうことが起こるよね。以前床下を観てもらったのはもう10年以上前だから、その後震災があったりなんだかんだで、そういうことになったんだろう。あと何年この家に住むかは定かではないけど、木造の家だってきちっとメンテしてれば少なくとも50年くらいは住めるはずだから、これはもう補修してもらうしかない。
もっとも50年って言うとあと27年、その頃にはもうぼくは86歳のおじいちゃんになってるはずで、それから家を建て替える気力と財力があるのか、その辺はわかんないんだけども。いやその頃にはもう施設に入ってるのかな。人生先行きは不明瞭だ。
どうやって補修するのか訊いたら、「アラミド工法」ってのが近年最も一般的なやり方で、つまりひびはエポキシ樹脂とかで補修しつつ、基礎の内壁に、アラミド繊維というのをまんべんなく貼り付けることで、ひびが入っていない状態よりもずっと強度が増すと言う。
アラミド繊維ってものは、サンプルを触らせてもらったけど、普通のヘナヘナの、黄色い荷造り用の紐みたいなのを、少し粗目に網状に組んだものだ。こんなもんでコンクリの補強ができるってのはよく理解できないのだけど、この上と下にエポキシ樹脂を塗って挟み込むことで、強くなるんだそうだ。この辺は専門家の言うことを信じるしかない。
我が家は総3階建てだが、ぼくが普段いる1Fのスタジオ&ブースを始め、部屋をたくさん作って、商業地域の高建ぺい率・高容積率をいいことに、狭い土地一杯に上物を建てたので、基礎--のうち外部に面してる部分のみなのだが--の内壁と言ってもけっこうな長さがあり、この手のものはm単価×長さになるのだけど、計算すると、ついでにやってもらうことにした白アリ防除剤の塗布も含め、税込みで百万円台前半という金額になってしまう。
まぁでもこれはもうしかたがない。ネットで調べる限り法外な値段ということでもないようだし、相見積もりを取ったりするのも大変だし、値切ったら、工事日を指定せず職人が空いてる日に来るのでよければ、1割値引きしますというので、んじゃそれで、ってことで、今週の4日金曜日に来てもらうことにした。
「MEDコミュニケーションズ」はここ何年かでかなり急成長している会社で、その会社概要とかクーリングオフ制度とか、くどいくらいに説明してもらって、契約書に捺印する。まぁ前にこの家の外壁塗装と太陽光設備の設置もやってもらってるんで、いい加減な会社でないと言う点については信用してますよ。
んで昨日4日、ぼくは有休を取って、契約した時に言われていた、ちょっと大型のバンで来るので駐車場を空けといてくれと言う要望に従い、朝9時5分前くらいに来た職人さんたちと入れ替わりに、ウチの車を最寄のスーパーの屋上駐車場に停めに行く。申し訳ないけどいつもちょっとしたものを買ってるし、平日なんてガラガラだし、すみませんね、ってことでね。この辺が、スーパーの駐車場でも駐車券なんかが要る都内の高坪単価地域とは違って、大らかなのが助かる。
3人で来た職人さんたちは、まず1Fの玄関から廊下奥右の納戸を入ったところにある床下への入り口まで薄いビニールシートで養生した後、床に潜り、作業開始だ。基礎の壁面を塗り、アラミド繊維を貼り、という作業を淡々と、黙々と進めていくのだけど、高さ40cmほどしかない狭い空間なので、許可を取って撮影した冒頭の写真の通り、ローラーをつけた板の上に寝そべり、顎の下につけた前照灯を頼りに、首を上に向け続けて行う作業はかなりしんどそうだ。
この職人さんたちは恐らく、ほぼ毎日これを行っているものと思われ、ある程度慣れたり鍛えられたりはするのだろうが、これは首凝り、肩凝り持ちのぼくには、自分がやることを想像するだけでも恐ろしく、とても就業できる仕事ではない。
エポキシ樹脂を塗る工程では、1F廊下は強烈なシンナー臭に覆われ、ぼくは基本的に1F玄関すぐ右に入り口があるスタジオのさらに奥のブースにいたのだけど、この部屋を一歩出ると頭がクラクラするくらいの刺激臭に襲われる。最初に白アリ防除剤の注入口作りのためと思われる電動ドリルの音が何度かし、この部屋にいると直下なのでけっこう響いたが、それが終わると時折ガタッという音や刷毛の摩擦音的なものは聴こえるものの、基本は静かなものだ。
基礎補強の作業自体は3時間弱で終わり、続けて黒い長ホースを引いて防除剤を塗る作業をしてくれる。家を建てた時以来、防除をしていなかったので気にはなっていたのだが、当初の防除剤の効果が切れてから少なくとも13年くらい経っていると思われるのに、幸いなことに我が家は白アリ禍には襲われなかった。
最近の防除剤は、人体への影響も考慮して、以前のような10年効果が持続する強力なタイプではなく、5年タイプが主流になってるってことで、今回我が家もそれにしたけど、これってメンテナンス会社にとっては受注機会が倍になるってことで、なんか少し業界マッチポンプ臭があるよね。我が家は5年後にまたやるかはわかんないけども。
職人さんたちは午後1時ごろには全ての作業を終えて、養生を撤収し引き上げて行った。まぁこれで耐震性が増し、白アリからも守られるなら、良しとしておきますかね。ご苦労様でした。
この他、先月24日に車を定期点検に出したら、タイヤがもう寿命で、特にうち1本には外側に大きな傷があって、交換しないとヤバいと言われてしまった。新車の時からもう6年半、そりゃそうだわなぁ、よく持ったよ。
だけど我が家の愛車マツダアクセラXDのタイヤって、バリバリスポーツ仕様の215/45R18って奴で、けっこういいお値段なのよね。ディーラーなんかに頼まずにオートバックスとかでやってもらった方が安いのはわかってるけど、関東マツダの営業マンO氏とはもう30年来の付き合いで、なんかあるたびにうちまで車取りに来てタダで代車置いてってくれるような関係だから、頼むことにした。バランス調整とかその他一部のパーツ交換含めて十数万の出費だ。
このタイミングでそんだけ金かけてタイヤ換えちゃったら、こりゃやっぱ今年の車検は通すことになりそうだなぁ。これまで3回目の車検は通したことなくて、O氏にもこれを機に買い替えませんかと営業はかけられたけど。だってこのクリーンディーゼルエンジンSKYACTIVE-Dを積んだアクセラXDって、パワーも静粛性も、燃費はちょいと不満はあるけど、とてもよくできた車なんですもの。
いやいや、しかし何かと物入りなことでございます。これから定年で稼ぎがなくなっていくなか、節約は重要事なんですけどねぇ。
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