働くのやめたら音楽の創作活動三昧になるかなぁとも少し想像していたのだが、案の定そんなことにはならず、音楽用PCを立ち上げることすらほとんどなくて、やめて1年半以上経ってから、やっと重い腰が上がった。
何かを創るということはそれだけ始動にパワーがかかるということなんだけど、まぁもちろん曲作りだから、ある程度リズムパターンとか一部のリフとかメロディーとか、さらに「健康」の場合には「健康」っぽい歌詞との連動とか、そういうのを思いついてないと始められないってことでね。けっこうハードルが高いのですよ。
ぼくの場合はそういうのを思いついたらスマホの録音アプリに録っといて、これがある程度溜まってきたらまとめて曲にしていく感じなんだけど、いかんせん歌がヘタなので口で歌ったものって後で聴いてもよくわかんなかったり、聴き返してみたらなんじゃこれどこがカッコいいの?ってなったり一進一退で、そうそうたくさんは形を成さない。
35年ほど前に前の会社で組んでいた「わくわくリズムパラダイス」というバンドの時は、最後ほぼオリジナル曲のみになったその曲はほとんどぼくが作っていて、その頃は今よりはかなり腰軽く作れていたように思うのだけどね。やっぱ人間、やりつける、やり慣れるってことは大事だし、このバンドの場合、ブーランに「タコボいな」と言われた通り、ほとんど自分の好きにシンプルなセブンス多用のポップスばかりを作っていたからかな。
ならバンドでやることは前提にせず、完全に趣味で好きに作ればいいじゃん、ってことなんだけど、どうもライブとかで誰がどう弾くか、歌うか、ってことを具体的に想定しないと作りづらいというか張りがなくてね。その35年前の時にそういう「完全に趣味」の曲も作ったけど、なんか自分で評価してもあまりいい曲にならないのよね。
てなことで元はイントロの2小節ほどのSynthPadのパターンをもう数年前に思いついていたのを、暑いのと悪天候で旅行閑期になるこの時期に、やっと形にし始めた。もっとも「ノリのよさ」を生むのはシャッフルである、というくらい個人的にシャッフル信者なんだけど、今回は7年前にシャッフルレゲエの「だいじょぶデス」を作って以来--といってもその間1曲しか作ってないのだが--のシャッフルだ。
ちなみに蘊蓄を語るけど--ものの本や情報に裏付けられた知識ではないので間違ってるかもですが--、シャッフルというのは簡単に言えば「タッカタッカタッカタッカ」と跳ねるリズムで、数学的には拍を3つに割って、3連符の1つ目と3つ目にアクセントを置くことになる。ジャズのスイングなんかはこれがベースになっている。
ところがこれがテンポが速くなってくると、「タカタカタカタカ」という跳ねないリズムに近づいていく。演奏側の体がテンポに追いつかなくなるのもあるのだけど、聴く方もその方がノリがよいのよね。ジャズというのはその辺がよく言えば自由、悪く言えばいい加減な音楽だ。
で、これをそれほど速いテンポではないポップスに持ち込んで、シャッフル界に革新的なノリを産み出したのが、天才スティービーワンダーが1976年に発表した名盤「Songs In The Key Of Life」に収録されていた「I Wish(回想)」という曲で。
DAWとかで打ち込みをやる時は、リズムがずれないように「クオンタイズ」というのをかけるんだけど、3連の3つ目を、拍を3で割った67%の位置ではなく、少し前の60%の位置に持って来るとこの曲に近いノリになる。これを(一般にそう言うかは知らんけど)「60%Swing」と言って、「だいじょぶデス」の時にも今回の曲にも用いている。
これって完全な3連でドラムのフィル(オカズ)とかを入れてもなぜか合うし、全体としてリズムに乗りやすいし、すごく使い勝手がよいのよね。ただ楽譜に書くのは難しいのだけどね。普通に8分音符や16分音符で書き、テンポ表示のところに「≒3連符」みたいに注意書きを入れて、やや3連に近づけてくださいね、と伝えたりする。
蘊蓄が長くなったけど話を戻すと、先月末くらいから、久々に音楽用PCを立ち上げCubaseを開いて、イントロから順に打ち込み始めた。始めてしまえばそれなりの集中力で進めていくのだが、Aメロ、Bメロのコード進行やメロディーは始めた時点で思いついていなかったので、途中それらをどうするか悶々と模索したり、曲の構成に悩んだりで何度も停止しつつ、平均すると1回あたり2,3時間を2,3日に1回くらいのペースで作って行き、ラスサビ前のギターソロを打ち込むところまで来た。
デモのギターソロなんて適当でいいはずなんだけど、ブーランの場合はギター素人のドラマーが打ち込んだデモのフレーズをままコピーしたりしやがる、ギタリストとしてのプライドの欠片もない野郎なので、結構ちゃんとやっとかないといかんのよね。
ちなみに今回はギターのカッティング(コード弾きのバッキングのことね)は、最近はサボってるけど去年から練習してきたギターを自分で弾いて入れている。「60%Swing」のカッティングって難しいのよね。ま~ぁヘタクソだけども、弾き直し、弾き重ねはできるし、いいとこ取りできるし、他の音が鳴ればマスキングされてヘタが目立たない。やっぱカッティングだけは打ち込みではどうしてもそれらしくならなくて、生楽器の方が格段にいいよね。
歌詞もある程度は想定してるけど、「健康」の場合には歌詞はサンドバッグになるのが常なので、あまりちゃんと作ってもしょうがないかな。てことでこの曲が採用されるか、採用されたとしていつ演るのか全くわからないけど、重ーい腰が上がりさえすれば楽しい、曲作り進行中です。
さて、今週はもう1つ、9月にFIT(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)が終わる我が家の、売電先を変更する申込みをした。固定価格買取期間10年が終わった後、我が家の場合は37円/kWh--太陽光発電導入時期によって順次下がり、我が家は一番高い時から3段階目--だった買取単価が、そのまま東電グループに買い取ってもらうと8.5円になってしまうので、少しでも高く買い取ってくれる事業者に変えよう、ってことでね。
近ごろは「卒FIT」なんて言葉もできて、我が家のような需要を狙っていくつもの会社が買取サービスを提供しており、比較サイトなんかもできているのだが、今年の2月ごろ既にそれらの比較検討はしてあった。大きく分けると「市場価格連動型」と「固定型」とがあり、前者は買取価格の高さを謳っているのだが、これは2020~22年くらいにコロナ禍と戦争などの世界情勢で電力需要が逼迫したころのことで、今はだいぶ下がってしまっている。
「固定型」の方も固定とはいえリスクは負いきれないから、大体どこも半年なり1年に1度見直しますってことで、今の提示価格が先々そのまま維持されるかはわからないのだけど、多くが11円~14円/kWhくらいでは買い取ってくれ、中では「伊藤忠エネクス」と「京葉ガス」の2社が比較的買取価格が高い。
このうち「伊藤忠エネクス」の方は2月時点で14.5円だったのが今は12.5円に下がってしまったが、「京葉瓦斯プラチナプラン」の方は13.8円で変わらず、こちらも25年3月には見直しがあるということだが、とりあえずこっちにしとくかと決めて、ネットで申込みをした。どこも大体、手続きに1ヵ月半くらいかかるってことだが、2ヵ月以上あるのでまだまだ余裕だ。
あとはネット上のマイページのパスワードが、なぜか書面で送られてくるってことなので、それが来たら買取料金の振込先とかいくつか登録をしないといけないが、特に切替当日に工事が入るというようなこともなく、振込がこれまでの毎月から年1回になってしまうが、別に不都合はない。
もともと去年蓄電池を導入してから、買取価格が下がることを想定して、自宅で作った電気はなるべく自宅で消費するよう、蓄電池の動作をコントロールするノウハウを溜めてきており、売電量はだいぶ下がっていて、この1年はその前の1年の約半分の3万円程度になってるから、これが1万円ちょっとになったところで、それほど大きな影響はないしね。
てことで曲作りと卒FIT対応のお話でした。
ここ2,3日は落ち着いたけど、今週前半は暑かったねぇ。日曜日には今年初めて、ランニングの代わりに近くの温水プール施設「わくわくドーム」に行って泳いできた。さすがにかなり混んでたなぁ。プールでは30分で平泳ぎ800mをメドにしているんだけど、体が疲れて30分じゃとてもそんなに泳げず、体力の衰えが身に沁みました。
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