8月末まで休みの取れないぼくだけど、やっぱ夏はどっか行かないとねってことで、土日一泊で、家族で群馬の奥地、草津のそばにある六合(くに)村の、一度来てみたかった秘境、野反湖というところに行ってきた。
秘境と言ってもここは、ダムによる人工湖なんだけど、まわりを2,000m級の山々に囲まれた静寂のたたずまいは美しく、道路や遊歩道はきれいに整備されていて、キャンプ場とかもあってそう言う意味では開けてはいるものの、峠を越えるとまさに別天地にやってきた思いがする。
軽井沢の方向から峠を越えて、それから湖が見えるってことは、ダムは峠と反対側、長野県の方向にあって、つまり川は日本海に向けて流れ出している。群馬県では分水嶺の向こう側にある地域は、こことあと尾瀬だけらしい。
これまでずっと続いていた、35度を越えるカンカン照りも、なぜか今日は一段落し、東京でも27度ほどだったとのことで、せっかく高原に来たのにぃ、って言ってたんだけど、 野反湖一周のハイキング路は、意外に森の中だけじゃなく、遠くから見ると絨毯のように見える、こんな熊笹の原が多かったので、気温22度ほどで時折小雨のぱらつく天気は、かえって日射しにさらされなくてよかった。
でも曇ってばかりじゃなく時々日も射し、青空が覗くと、こんなに蒼い。
ここは7月ごろには、山吹色のキスゲがいっぱい咲くそうだけど、残念ながらそれはもう見られなかったものの、こんなにたくさんの高山植物や蝶が見られた。ここら辺の林は、ほとんどが白樺の、しかも細目の若い木がたくさん集まっていて、とても新鮮で明るく気持ちがいい。一周約12キロの道のりを、3時間半ほどかけて歩いた。
ウチの家族は昔から割合季節の休みや連休には近場に旅行に行くことが多く、 っていうかぼくが好きで連れて行ってたんだけど、大学に入った息子も、家族で出かけるとなると、いまだにサークルの練習くらいならサボってついてくる。夜は宿でUNOか大貧民をやるのがおきまりで、最近は息子と娘がトップ争いをすることが多くなってきた。
行き先ですることも、子供たちが大きくなってからは、遊園地とか乗り物とかそういうのよりも、テニスとかパターゴルフとか、あとはこういう自然の中を歩くのが多くなってきた。子供たちはこうして歩いたりするのが特に好きというわけではないみたいだけど、ぼくが行こうって言うとそんなに嫌がらずにつき合ってくれる。
いつもはぼくが先頭を歩いて、息子と娘が続き、カミさんが遅れるのを時々待つって言うパターンで、これはスキーを滑る時と同じなんだけど、今日はぼくとカミさんが一緒に歩いて、息子と娘は二人でずっと大塚愛とかの歌を歌いながら、数十m後ろを歩いていた。5歳離れてるんだけど、昔からやけに仲がよく、けんかもしたことがない。
たいていどこに行っても、宿はペンションが多く、和洋室とかロフトのある部屋があって、料理がおいしそうで、できれば温泉があって、あとウォシュレットがある、 っていう変な条件で選ぶんだけど、今日の宿は、川自体が温泉になっていて、つかると尻が暖まるところからその名がついた秘湯"尻焼温泉"のはずれにある、「白根ハイム」という、うーん、ペンションではないな。まぁ旅館かな。
でもオーナーがとてもこだわりのある人で、宿の建物自体は古く、部屋も8畳の畳の間なんだけど、まず十分なおもてなしのために、一晩に4組の客しか取らない。そして加水のいっさいない正真正銘の源泉かけ流しの温泉と、そこから見える白根山がご自慢で、最初にそのへんのこだわりポイントについて、きっちり説明してくれる(写真は露天風呂)。
それからなんと言ってもコレ。いわゆる旅館風の普通の和食に見えるこのお膳も、地元で取れたモノを中心に、水や卵はかなり遠くまで仕入れに行ったりしているらしく、出てくるものも刺身こんにゃくにししとう、モロヘイヤ、カボチャ、豆腐、マイタケ、ニジマスなど、どれをとっても本当においしい。
あとこの古代米を使ったご飯。これがもう、これだけであとは何もいらないくらい本当においしい。値段もリーズナブルで、この宿はかなりオススメですね。機会があったらぜひ行ってみてくださいませ。
ではこの続き-日曜日編-はまた明日。
ってこの記事、バックデートして書いてるんですけどね。
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