おとといの3月12日、六本木の東京ミッドタウン内にあるBillboard Live Tokyoというライブハウスで、カミさんとThe Manhattan Transferのライブを観てきた。
そもそも我々は、恥ずかしながらミッドタウンに行くのも初めてで、開演が2ステージの後のほうだったので、ライブハウス内でもちゃんとした料理が食べられるんだけど、先に腹ごしらえをしてから、少し中を見て回り、それからライブハウスに向かうことにした。
B1にある"鈴波"という粕漬けの定食屋さんは、名古屋に本店があるらしく、"食べログ" での評価もなかなかよい(運営会社価格comの人に聞いたところによると、"食べログ"で平均3.6点以上の店は、まず間違いなくおいしいそうで す)。この日の魚はカラスカレイで、粕漬けはなかなかに美味。名古屋だけに赤だしが出てくるんだけどこれまたうまい。なによりここは、居並ぶ高級レストラ ンの中にあって、大変リーズナブルなお値段(1,200円前後)がよい。
腹ごしらえのあとは、"ガレリア" の3Fにあるインテリアショップ街をひやかす。ここはこじゃれたインテリアや小物を売っている店がずらりと並んでいて、ただ「誰が買うの?」っていう高級 品ばかりなんで自分で買う気はあまり起きないんだけど、変わったお箸や食器、机、ソファ、照明、キッチン用品、バス用品など、見ているだけでとても楽し い。あまり時間がなかったんで駆け足ではあったものの、雑貨屋ひやかしが半分趣味みたいな我々としては、なかなか幸福な時間だった。特にデザイン家電のIdea Digital Codeっていう店は、あと10分いたら何か買ってたかもしれないなぁ。贈り物なんかには最適かも。また行ってみよっと。
で、いよいよ4FのBillboard Liveへ。ここはぼくは、今回予約してみて初めて知ったんだけど、去年の8月のSteely Danのライブを こけら落としに、Patti AustinだのStylisticsだのRobarta FlackだのCheryl Lynnだのといったブラックミュージック系をはじめ、Larry CartonとかMarcus MillerとかBobby Caldwellとか、Jazz、Fusion、AORなどの、ぼくらの世代が学生から社会人になったころに活躍していた有名ミュージシャンばかりをずら りと集めた、まぁある意味マーケティング的に非常に明確な戦略を持った高級ライブハウスだ。
ライブそのものも割合いい値段なのに加えて、 食事もなかなかに高級で、ちゃんと食べると2人で15,000円程度は確実にかかる。席数は200席ほどと少なく、3階建てになっているので、どこから観 てもステージから10m、悪くても20mという距離。そういう構造だから売上確保のため仕方ないかもしれないけど、ライブは1日2ステージの入れ替え制で、1ス テージ大体1時間15分程度となる。まぁ出演者もみんな年寄りだからちょうどいいのかな。
ぼくは今回このライブハウスを知って、一般販売より早くよい席が取れるように、さっそく有料の会員になった。年会費3,150円だから、まぁそんなに高く はない。そんで、2Fのステージを見下ろす正面のペアシートを確保したんだけど、一番高い席の割に、臨場感はやっぱ1Fのかぶりつきの自由席の方がいい感じだっ たなぁ。6月に御大Chaka Kahnが来る予定で、会員向け発売は3/26日なんだけど、今度は1Fの席にしてみようかなぁ。
夜21:30から始まった、ぼくにとって初めて観る生マントラは、4Beat系の落ち着いたナンバーを中心に、とてもアットホームで楽しいステー ジだった。コーラスのすばらしさ、1人1人のソロボーカリストとしての実力は、もう言うまでもないんだけど、彼らの不思議なところは、各人の声質はばらば らで、特に一番年上のTim Hauserおじさん(昔から見た目はオジサン)なんかは、音程だってけっこうズレてるのに、なんであんなに見事にハモるの?っていうところだ。
ハーモニーの要素って言うのは、声質や音程の アローワンスは実は意外にあって、リズムの正確さ、というかいわゆる"息の合った"っていうことの占める部分が、ぼくが思ってるよりずっと大きいんだろう ね、きっと。なんかとにかく、1つの意思が4つの音程を出してるみたいな感じのハーモニーだ。
しかもTimは1941年12月生まれってことは、もう66歳!他のメンバーもみんな50代後半で、あの声の説得力はなに?バックのバンドも、ぼくが最初 から名前を知っていた人はいなかったけど、みんなすばらしいテクニシャンだ。締めるところはビシッと締めながら、全体としてはすごく肩の力の抜けた、年輪 や余裕を感じさせるステージが、気持ちよく続いていく。なんかこういうステージを、酒を飲みながら聴いていると、心地よさに眠くなってくるような感じ。
そして最後の曲はぼくの大好きな"Birdland" だ。Weather ReportというFusionバンドのインスト曲に歌詞をつけてカバーしたこの曲は、もはや彼らの曲であるかのように、ぴったりとはまったコーラス、斬 新な曲の構成、ボーカルソロパートのさりげない超ハイテクニックなど、まったく非の打ち所がない。あのサビというか、4声のハモりの部分なんて、すっげー 複雑なコードになってて、耳でコピーしようと思ったら何時間もかかるに違いない。でも音は全員はっきりしてるから、コピーはできるんだよねきっと。コピー してみて、そのコードの複雑さに驚愕できること請け合いだな。そんな根性はないけども。
いやー、すばらしいステージを観せていただきました。次は6月のChakaおばさん。25年ぶりくらいに観る。楽しみだなぁ。
ほほぅ!
なんか大人のライブってかんじでいいすねぇ!マントラは20年位前に一度見たことがあります。凄いですよね。
ビルボードみたいな箱だとまた距離も近いしいいんでしょうねぇ。ビルボードはまだ行ったこと無くてミッドタウン自体は正月に初めて行きました。
ブルーノートは大好きで大体年に2回くらいはいくのかなぁ?ここんとこ少なめだけど。(^^;;
行かなくなると案内が届かなくなるんだよね。(笑)
会員制度もあるんだぁ。
リーズナブルな好きなアーチストが来たら行ってみようっと。
投稿情報: 主審 | 2008/03/15 19:01
ビルボードライブ東京、
いいとこですよね!
音響も良かった気がします。
スティーリーダン、そこで見ました!
投稿情報: ちろ | 2008/04/08 18:38
>ちろ殿
そうそう、これを予約したときに、あなたが夏にSteely Danを見に行くって言ってたのを思い出して、ああ、ちろが行ったのはここのこけら落としライブだったんだ、って思ったのですよ。
しかしほんと、ぼくのようなオヤジSoul&Fusionファンにとっては、垂涎のプログラムなんだよね、ここ。きっとほぼ同世代の人がアサインを担当しているに違いない。うらやましい仕事だ。
投稿情報: Tacovo | 2008/04/09 01:52
あ、Idea Digital Codeって、
イデアフレイムスとかの関連のブランドですよね?主人の目覚まし時計はそこのものです。
表参道ヒルズにイデア系のお店があります。雑貨屋ひやかしがお好きならオススメです。
IDEA系列のアグロナチュラっていうブランドのハンドクリームとかアロマも使ってます。友人にもらったんですけどね。^^;
投稿情報: ちろ | 2008/04/10 18:18
そんな系列まであるような有名ブランドなんだ。知らなかった。
表参道ヒルズなら、こんどBluenoteにTower of Power観に行くときに寄ってみようかな。
投稿情報: Tacovo | 2008/04/11 00:26