「食べログ」でもそれほど評価が高いというわけではない。担当者の話によると、3.6点以上がついていればまず確実に旨いという「食べログ」の評点は、3.0点と微妙だし、コメントを読むと厳しい評価も多い。
でもこの"ハシヤ"の納豆ミートソースが、今のぼくの、「癖になってる」昼食メニューだ。
代々木八幡の駅から50mと離れていない場所にあるこのスパゲティー屋は、今時のおしゃれなイタリアンとはちょっと違って、和洋折衷の「ベタベタ」系パスタに特徴がある店だ。一番の人気メニューは"タラコとウニとイカのスパゲティー"[下の写真]らしく、これも食べてみたことあるけど、このコレステロールの塊みたいなベタベタの一品が、確かになかなか捨てがたい味だ。
だけどここのメニューでやっぱりNo1なのは、この"納豆ミートソース"[上の写真]だ。
見てるとメニューを見ずにいきなり指名するファンが多いこのスパゲティは、バターとチーズがたっぷりからまったパスタにミートソースを載せ、その上から納豆のペースト状になったやつを大匙2杯
ほどかけた代物で、これが尋常でなく旨い。
これを定期的に食わないと耐えられない体質になってる人もうちの会社には多くいるようだ。ぼくもすっかりそうなってしまい、なんだか週に1度とは言わないけど、2週に一度くらいは必ず食べている。
そんなに品のあるものではない。どこか下町の香りのする取り合わせだ。店の雰囲気も確かにそんな上品な感じではなく、「食べログ」の書き込みにあったけど、従業員同士の批判の声が耳に入ったりする。でもハマっちゃうのは、なんだか悪女にハマるウブな中年のようで、倒錯した喜びがあって、かなりヤバい。
新橋に通っていた頃は、第一京浜と山手線のガードの少し手前、日テレに入る細い道を挟んでローソンの向かいにある"呑龍"という長浜ラーメン屋のとんこつラーメンにハマっていた。ここもとても上品とは言えない店で、体脂肪率40%は確実に行ってる重量級のおねえちゃんがウェイトレスなんだけど、夜とか粘ってるととっとと帰れみたいな客を客とも思わない暴挙に出るらしい。ぼくは夜には行ったことないんだけどね。
独特なんだよね、スープが。ほんとに癖になる。少し離れたビルに引っ越してからも、ここにはときどき足を運んでいたんだけど、転職してからは行ってないなぁ。行ってみたいなぁ。前の会社も八重洲に引っ越しちゃったらしいから、誰かに会う心配はないし(いや、会ってもいいんだけどね)、行ってみようかなぁ。
どうして「ハマる」ものってこうなんだか、普通じゃないっていうか、ちょっとエキセントリックだったりするのかね。そういえば女性に対しても昔からそうだったな。エキセントリックってのは言い過ぎとしてもさ。おっとこれはかなり危険な発言?いやいや、そうでないことも多かったか。今のかぁちゃんは、極めてまっとうな人だしね。そういうところの「見る目」は、我ながらよくできてるよなぁ。適度に変わったところも含めてね。
話は逸れましたが、わざわざ足を運ぶほどのことではないかもしれないけど、近くに寄ったら、一度食べてみてくださいまし。"ハシヤ"の納豆ミートスパゲティ。癖になるよ。
コメント