残念ながらわずか3泊で、今日福井から戻ってきた。昨日は娘の強い希望でまた海へ行き、夕方市内まで戻ってきて、市の南にある足羽山(あすわやま)という、高さ100mくらいなんだけど細長い頂上部が広く、小動物のいる公園や、博物館や、慰霊塔などがある山に車で登ってきた。
足羽山の頂上からは、市街が一望に見下ろせ、なかなか素晴らしい眺めだ。その頂上中心部には、いくつかの茶屋があり、名物の田楽を出してくれる。田楽というのは、串刺しにした薄い豆腐に、甘辛味噌に山椒を利かせたタレを塗ったもので、これがなかなかうまい。
わが一行は、ここも福井に行くたびに行っている呑平茶屋という茶屋におじゃましたが、女将の言うところによると、大病を患って入院しており、今日から店を開いたんだそうで。なんだかそんな話が多いなぁ。でも久々の田楽は旨く、特に以前は完全に子供で、ここでしか飲まないラムネのビー玉以外にはあまり興味を示さなかった娘が、おいしいおいしいとたくさん食べていた。
夜はヨーロッパ軒という、ソースカツ丼の元祖といわれる福井の名店に行ってきた。大正2年に東京・早稲田に、その後横須賀に店を出していたらしいが、 関東大震災をきっかけに故郷である福井に引き上げてきたという。いまや福井県内には19店の支店を出すほどになっており、どうもその歴史を見るに、元祖というのは本当らしい。
今ではそれほど珍しくなくなってしまったが、薄いロースカツに秘伝のタレをまぶしたカツが3枚ほど、丼のこれもタレをまぶしたご飯の上に置かれている。なかなか美味だ。これが癖になって、福井に来るときは必ずここに寄るというファンもいるらしい。
さて、今日は、オリンピックの男子サッカーに間に合うように帰ろうかとも言っていたけど、福井に行く前から久々に行ってみようかと言っていた白川郷に寄ることにした。
先月、東海北陸自動車道っていう高速道路が全線開通して、福井からは県を横断して九頭竜川の最上流である九頭竜湖のさらに奥の峠にできたトンネルをくぐると、そのまま、ほとんどの区間が片側1車線ではあるけど、その高速に乗れて、白川郷までは福井市内から2時間半ほどで行くことができる。白山スーパー林道っていう道を通って4時間以上かかっていた以前とは格段の差だ。
この高速、とにかくものすごい深山幽谷に作られていて、白川郷の前後50キロほどは、最長11キロにも及ぶトンネルをはじめとしたトンネルの連続と、トンネルとトンネルの間は深い谷を高さ100mもの橋桁の橋で結ぶ、日本の土木技術を見せつけるような道路だ。こんなに金をかけてまで岐阜と富山を結ぶ必要があったのか、世界遺産白川郷への旅行者誘致のためには金に糸目はつけないのか、昨今の道路行政批判の中、考えさせられてしまう。
それでもサッカーに間に合おうかという色気もあって、白川郷はそのまま高速で素通りしようかとも思っていたんだけど、ちょっと朝寝坊したので、その時点でサッカーの開始時間には既に間に合わないことも分かっていたし、ちょうど昼時で腹も減って来たので、飯を食ってちょっとだけ合掌造りを見て帰ろうということにした。
白川郷はすごい人出で、暑かったけど、やっぱり歴史と生活が息づく合掌造りの家並みは、一見の価値がある。こういう歴史的な名所って言うのは、子供がチビだと興味を持たないので、長いこと行く機会がなかったけど、最近は娘もこういうのを結構面白がるようになって来たので、いろいろと行き先のバリエーションが増えてきた。
というわけで、結局サッカーは、今度の車の威力で、運転席のカーナビのディスプレイには走行中は映らないのでぼくは観れないんだけど、後部座席用のディスプレイ&DVDプレイヤーで、アナログチューナーだけどTVも観ることができるので、かみさんと娘はそれで観ることにした。
長岡での試合開始から前橋付近での試合終了まで、走りながらだと、全国ネットが弱いテレ朝系だったこともあって、場所によっては--特に関越トンネル前後では--画像が乱れたり観れなかったりしたけど、おおむね試合の状況はわかった。ってか負けるなよバカヤロー!
で、試合が終わった上里SAで飯を食って、9時半過ぎに家にたどり着きました。お疲れでした。
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