Tsutayaが2週間ほど前に盛んにコマーシャルをやっていた"名作100円レンタル"を利用して、観逃していた過去の名作を何本か観ているのだけど、この週末は、「Shawshank Redemption(邦題:ショーシャンクの空に)」を観た。
「Forest Gump」などと同じ年に発表されたため、アカデミー賞に7部門もノミネートされながら賞を取り損ねたこの作品は、その「Forest Gump」も実はこの100円レンタルで初めて観たのだけど、脚本や作品としての深みは、むしろこちらのほうが勝っていると感じる。
(以下2段落、ちょっとネタばれです)
いわゆる「脱獄もの」として過去に有名なのは、古くはスティーブ・マックイーンのバイクでの逃走がカッコよかった「大脱走」や、多分ぼくが小学校高学年のときに生まれて初めて映画館で観た洋画である「パピヨン」があって、どちらも(今にして思えば)名画だったけど、この作品もTsutayaが言うとおり名画だね。
俳優もそれぞれいい味を出している。特にRed役のモーガン・フリーマン、この人は前に書いた「最高の人生の見つけ方」でもすごく存在感があってよかったけど、優しげな黒人をやらせると本当にみごとにはまる。
この映画の原題にある"Redemption"という言葉は、祈りとか償いとか言う意味を持ち、すごく宗教色が強い印象があるんだけど、この単語を見ると思い出すのが、Bob Marleyの遺作となった「Uprising」というアルバム(このあとにもう1枚「Confrontations」というアルバムが出てるけど、これは彼が亡くなってから未発表曲とかを集めたもの--嘘があったらご指摘ください)のまさに最後の曲で、ギター1本の伴奏でまるで血を絞るような声で歌った「Redemption Song」という曲だ。
Bob Marleyについては、このブログにはまだ1度も書いてなかったかもしれないけど、大学に入ったころだったかな?ソウルなどのブラックミュージックに嵌っていたぼくは、一時レゲエにも傾倒した時期があって、ソフト系(Lover's Rockと言われたジャンル)ではJimmy Cliffとか、ハード系ではBlack Uhuruとか、ASWAD、3rd Worldなど、かなり幅広くいろんなアーティストを聴いた。
なかでもNo1は、やっぱりレゲエの神様と称えられたBob Marleyで、ぼくにとってはPaul SimonやChaka Khanなどと並んで、最も尊敬するミュージシャンの1人だ。
ジャマイカって言うのはJahっていう神様を崇める一神教で、レゲエと言うのはこの宗教と密接につながっている音楽だ。貧乏で不幸で虐げられた現在の境遇から、いつか神が救ってくれる、と言った内容の歌詞が頻繁に出てくる。これについてはまたいずれ書くけど、この「Redemption Song」も、Bob Marleyが最期に神に懺悔と祈りをささげた曲ということになる。
彼は喉頭がんで亡くなったので、最期はおそらく声を出すのもしんどかったと思われ、そんな背景を踏まえてこの曲を聴くと、本当に泣けるのですよ。この曲も、これまでぼくが人生で出会った曲の中で、ベスト10には必ず入る名曲だな。
話が逸れましたけど、つまりぼくにとっては、「Showshank Redemption」というタイトルだけで、ある別種の期待を抱かせるものだったんだな。んでその映画が、もちろん内容はBob Marleyの曲とはぜんぜん違うのだけど、大いに観応えがあったことが嬉しかった、ってことですわ。
まだ観てない方は、今ならまだTsutayaで100円で借りられるから、ぜひ観てみてくださいませ。
コメント