(すいません、昨日また眠くて寝てしまったので、バックデート日記になります。)
今日は息子のサークルの年2回ある公式ライブの内の1回、秋のリサイタルを観に、光が丘のIMAホールに行ってきた。
何度か書いてきたと思うけど、息子のサークルは、ドラム、ベース、ギター、キーボードに金管楽器だけでなくクラリネットやフルート、さらにバイオリンを加えた変わった編成のビッグバンドで、こんな編成の既存アレンジ譜面は存在しないので、その曲をやりたいと言う人間がみんなにプレゼンして、通ると本人がFinaleというPCソフトを使ってアレンジを行う。
演奏も1回のライブで十数曲やるんだけど、メンバーは1曲ごとに入れ替わり立ち替わりし、今回のリサイタルで言うと息子が出たのは全体のうち4割くらい、と言う感じの担当回しとなる。
ぼくが学生の頃所属したバンドサークルのように、5年生6年生、果てはいったい何年大学にいるんだかよくわからない大先輩がゴロゴロいて、引退もクソもなかったのと違って、まぁビッグバンドだからってのはあると思うけど、3年生になる息子にとっては、この秋のリサイタルが引退ライブとなる。うーん、なんて健全なんだ。
だけどぼくが所属したバンドサークルにもジャズのビッグバンドがあったけど、そこでは卒業もなにもなかったと思うけどなぁ。
いやいや、最近の高校生は一切酒を飲まないし、大学生はそんなだし、ホントに世の中統制社会に向かってる感じが、普段大人たちだけと付き合ってると気づかないと思うけど、ひしひしと感じられてびっくりするよね。
大学に入ってから、それまで中学からやっていたSAXを、「口が痛いから」という後ろ向きな理由であっさり辞め、バイオリンを始めた息子だけど、今回はバンマスを務め、サークルにとってもそれなりの重鎮として、2度目のアレンジを担当した曲をラス前にやり、最後の方は出ずっぱりだった。
まぁそんなサークルだから、素人に毛が生えた程度とはいえバンド活動を長いことやっているオヤジから見ると、演奏の質は知れている。
楽器、とくに金管や木管、バイオリンのようなフレットのない弦楽器などは、キーを押せば音が出るものと違って、音程は本人の音感に頼ることになる。そして、プロとアマチュアの違いを突き詰めていくと、つまるところ音程とリズムのよさに尽きる。
そう書くと簡単なように聞こえるかもしれないけど、この2つを追究していくと、これがものすごく奥が深い。よほどの天才でない限り、地道な訓練の積み重ねの上にしか、答えを見つけられないものだ。
素人が集まってバンドを作ると、そこがもう決定的に違う。そしてバンドの人数が多ければ多いほど、その少しずつのずれが寄り集まって、合わせることの難易度が幾何級数的に上がって行く。
そういう意味では、今回のライブも、3部構成の最初の方は、うーん、相変わらずだな、という感じで聴いていたのだけど、第3部の最後の2曲、息子がアレンジしたMichel Camilo New York Bandの"Not Yet"と、最後はなんとPat Methenyの名曲"First Circle"、この2曲は、難易度が高い割に、なかなか素晴らしい演奏だった。
アルバムタイトルにもなった、この"First Circle"をやるっていうのは、ぼくが学生の頃に出たこのアルバムはぼくも昔から大好きで、たまたまこれが車のカーナビのHDに録音されているのを見つけた息子に、この夏に開田高原に出かけた時に聞いていたのだけど、5拍子と6拍子の繰り返しのこの曲は、本当に難しかったと思う。当時Methenyは本当に尊敬すべきミュージシャンだったけど、そもそもあのギターシンセサイザーの音が出せないんでギタリストが恐れをなすってこともあって、とてもコピーする気にはならなかったもんね。
高校の時の引退コンサートの時のように湿っぽいような場面には出くわさなかったけど、約2時間半のコンサートの後そのまま打ち上げに出かけた息子は、朝8時くらいに帰って来たらしい。ぼくらはIMAの中にあるサイゼリアで食事にして、11時頃帰ってきた。
さてさて、これからは就職活動がんばってちょうだいね。
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