今週は水曜日にちょっとしたイベントがあった。義父が久々に撮った映画、「ロストクライム-閃光-」の試写会に行かせてもらったのだ。
昨日書いたように、水曜日から金曜日まで、ある規格認証の更新審査のため、一日中ちょいと難しいおじさんの相手をしていたので、水曜日も結構疲れていたのだけど、その審査が終わってすぐ、早退させてもらって、調布から1駅、京王多摩川駅のそばにある、角川大映撮影所に向かう。
小学校の2年の途中から4年の途中まで、三鷹市の大沢と言う、調布飛行場の北側に住んでいたぼくは、当時泳ぎがヘタクソで、この京王多摩川にあるスイミングスクールまで、毎週通っていた。今となってはそのスクールがいったいどこにあったのか、すっかりわからなくなってしまって、京王多摩川の駅を降りても、当時の面影も何も、まったく思い出せないのだけど、その当時よりはずいぶん開けて、マンションとかきれいな学校とかがいっぱい建っていた。とは言え駅前はそんなに開けたカンジではなく、ファミレス1件と中華料理屋1件があるくらいだ。
開始時間に10分ほど遅れて、撮影所の入り口を入っていき、義父からもらった招待状を出すと、「関係者」のパスカードと首から提げるパス入れをくれて、監督の関係者だけに、とても丁寧に対応していただく。入り口から奥の方へ通路を折れていき、会場となったスタジオに着くと、既にイベント--出演者挨拶--が始まっているって事で、横の入り口から案内して中へ入れてくれた。
席についてみると、義母と、我が家の一家3人と、義弟の一家4人、関東在住ではない下の義弟以外全員が来ていた。主な出演者と監督の挨拶、マスコミ関係者向きの撮影会などが終わると、いよいよ試写の開始だ。
以下、ややネタバレです。事前情報の欲しくない方は、3段落ばかり飛ばしてお読みください。
この映画は、68年に起きた3億円事件の裏に隠された謎を、現在--と言っても02年の設定だけど--に起きた事件から紐解いていくというもので、最初から最後まで緊張感が緩むことがない。主演は渡辺謙さんの長男、渡辺大さんで、映画の主演は今回が初めて、という大抜擢だ。このほぼ新人に近い長身イケメン俳優を、奥田瑛二さんとか武田真治、宅間伸、原田芳雄、夏八木勲と言った味のある俳優陣が支える。
3億円事件と言うのは、物証がすごく多くて、当時から犯人逮捕は時間の問題と言われていたのに、結局時効になってしまった不自然さから、犯人が警察関係者だったからではないかと取り沙汰され、この映画の原作をはじめそういう本もいくつか出ていたいわく付きの事件だ。その事件を、実はもう一段裏に真相があったと言う解釈で綴って行くこの映画は、まさに社会派と言われた義父、伊藤俊也監督の真骨頂だ。
2時間弱の上映時間は、その緩むことのない緊張感とテンポの速さで、あっという間に過ぎてしまう。ただそのテンポの速さで、ちょっと解釈が難しいところがあり、後から思うとあの殺人の犯人は誰だったの?みたいな議論が、我が家の帰りの車の中で繰り広げられた。うん、これはもう1回観に行こう。割引券の「参億円札」ももらったことだし。息子も彼女と行くことにしたらしい。
上映が終わって、出口に並んだ俳優の皆さんに、娘は義父に頼んで、渡辺大さんに名前を入れたサインをもらっていた。奥田瑛二さんはすごく気さくなひとで、我が家の子供たち、義弟の子供たち4人を相手に、「お前らなぁ・・・」と人生訓を語り、奥さんに「お前ら」は失礼でしょ、と怒られていた。
翌朝が早いので、ということで義弟一家は間もなく帰り、我が家の一家と義父、義母、それとスタッフの方お1人と、駅前のファミレスで遅い食事を摂り、用意していただいたタクシーチケットで家路に着いた。
松たか子主演の「告白」が、興行成績好調なようだけど、7月3日公開のこの映画、お客さんの入りはどうでしょうかねぇ。ぼくは観る価値あると思いますけど。角川のみなさん、宣伝がんばってね。それからこの記事を読んでくれた皆さん、ぜひ映画館に足運んでくださいませね。
あと今週は、2年前に尾瀬岩鞍で買ってきたゆりの花が例年のごとく咲きました。その写真も載せておきますね。
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