一昨日の「A-Studio」のゲストは内田有紀だった。言わずと知れた往年の大アイドルで、「北の国から」の最終話「2002遺言」で吉岡秀隆演じる純と結婚する高村結を演じた。この2人はその後ドラマから出たマコトで実際に結婚することになったが、2005年に離婚、その後内田有紀は芸能界に復帰した。
もし「北の国から」の続編が作られるとしたら、やはりこの2人が離婚すると言う設定になったのだろうか。純の人生もホントに山あり谷ありだ。まぁでも若かりし横山めぐみ(今みたいな半分お笑いみたいなんじゃなく、本当に初々しかったのよ)、裕木奈江、宮沢りえ、そして内田有紀と、あれだけの美女たちとつきあえれば、それだけでも相当な人生だ。
前に芸能人の「北の国から」オタクを集めたクイズ番組をやっていたけど、その時出ていた超難問カルトQの6~7割がたは正解できるくらいには、ぼくは「北の国から」ファンだ。
「風のガーデン」というドラマを放送していた頃にちょろっと書いたと思うけど、作者の倉本聰は実の叔父にあたり、彼の本名の苗字はぼくと同じだ。
なのでまだ駆け出しの頃から、叔父さんが脚本書いたドラマは、実家では必ず観ていた。桃井かおりが世に出ることになった「前略おふくろ様」のころからビッグネームになってきた叔父は、同じ頃に書いた大河ドラマ「勝海舟」でNHKと大喧嘩して途中降板し、北海道富良野に移住した。
その後81年秋から始まった「北の国から」は、最初は連続ドラマとして放送、山田太一の裏番組に押され視聴率は伸び悩んだが、半年後の最終回--当時のドラマは今と違って2クールが基本だったよね--に初めて20%を越えた。
その後83年から2002年まで20年以上にわたって2~4年に1度、スペシャルが放送された。ぼくはレギュラーシリーズのビデオは持ってないけど、多分7~8年前、「’83初恋」以降のDVDを全部買うか借りて、いや一部はVHSだったけど、これをDVDに落として、一昨日みたいに何かきっかけがあると観てしまうという、いくつかある繰り返し観る映像のうち、TVドラマでは唯一の作品となっている。
とにかくTVドラマとしてはダントツのクォリティーだったと思う。「2002遺言」で、純との結婚を決意した結が初めて富良野に"町を確かめに"来て、雪降る神社で純と会うシーンがあるのだけど、このシーンでの内田有紀は、たぶん日本ドラマ史上の女優でBest10に入るに違いない美しさ、かわいさだ。
「2002遺言」って、前編後編に分けて放送した前編は、視聴率38.4%も取ってるんだね。すごいねこれ。2002年では、全番組の中で、紅白とワールドカップに続いて第3位の視聴率らしい。
繰り返し観るなかでも、好きなシーンって言うのがあって、その神社の内田有紀もそうだし、例えば「'89帰郷」で蛍が緒方直人演じる恋人の去っていく電車を追いかけるシーンとか、「'95秘密」で不倫相手と駆け落ちした蛍に会いに行った五郎と純が、蛍を送っていって別れるシーンとか、もうDVD内でのその大体の場所も覚えていて、そこをもう暗記するほど観ているのだけど、それでもまた観てしまう。
蛍こと中島朋子--オセロの黒い方と同姓同名だけど別人--には、前に書いたと思うけど97年に叔父の家に遊びに行った時、たまたま撮影の合間に遊びに来ていて遭ったことがある。彼女はそのすぐ後に結婚しており、2年後には子供を生んだ。その実の子が「2002遺言」で彼女の息子快を演じたのだけど、思えば4歳だった娘をすごくかわいがって遊んでくれたのは、彼女にもそういう予感があったのかもしれない。
娘自身はそのときのビデオは観ているものの実際の記憶には残ってないようで、最近ではそのことがちょっと悔しいようだ。とはいえ娘の世代ではもう「北の国から」なんてあまり知らないようで、国民的ドラマと言われても、こうしてだんだん忘れられていくんだなぁ、と思うとちょっと寂しい気がする。
「A-Studio」では、内田有紀の結婚にも、「北の国から」にも、意図的なのかどうなのかまったく触れなかった。結婚してからは本当に芸能界を引退し、この「2002遺言」が最後の作品と言われていたが、離婚後2006年に復帰、その後もドラマその他に出演しており、間もなく公開の映画「ばかもの」も、なかなかいい映画のようだ。
「北の国から」ファンとしては、あの雪の神社の結で封印しといて欲しかったって気もするけど、彼女の人生は当然彼女のものだし、いい女優にはやっぱ活躍して欲しいよね。がんばってください。
コメント