先月の中ごろに、Nisshie's Angelsの打上げのついでに、秋葉原のイケベ楽器「ドラムステーションリボレ秋葉原」で、変り種2枚重ね12インチチャイナシンバルと、チャイナスプラッシュと名づけられた10インチの2つのシンバル買って来た。
ところが先々週の「健康」のリハで使ってみたら、後者はそれまでのスプラッシュより音が通るようになって、ハイピッチもいいカンジなんだけども、前者の方が、どうもイマイチだ。
かなりの変態シンバルなので、変態なりに捨てがたい音がするのだけど、一つにはピッチがやや低いのと、ここぞと言う時にガシャン!というインパクトが欲しかったのが、そういうエグさと言う点ではちょっと不満足だったのだな。
これはもう1枚チャイナを用意するしかないなと、閉店が20時なのでなかなか行き辛くて困りものなんだけど、帰り道の渋谷にある同じイケベの「ドラムステーション渋谷」に、平日閉店間際に行って、マジメそうな女性店員の方に、とにかくエグい音がするシンバル出して、って頼んで、こないだ買ったヤツと並べていくつか叩いてみた。
すると同じメーカーMEINLの、1枚モノの穴あき12インチチャイナがあって、こいつがなかなかいいカンジの音がする。先日秋葉原でさんざん悩んだ時間の1/5くらいの時間で、よしこれに決めたと、8,085円のこのシンバルを購入。
そして先週の「健康」リハで使ってみたら、おお、なかなかいいじゃん、この組み合わせ。以前から使っていた8インチのスプラッシュと合わせて、ハイハットの上やや奥の位置にMEINLの変態シンバル、その右に12インチチャイナ、メインのクラッシュシンバルを挟んで、8インチスプラッシュ、そしてほぼセンターの位置に10インチチャイナスプラッシュという、一挙に合計7枚のシンバル構成となった。
こうなると、いままで何も考えずにメインのクラッシュか、センター右寄りのクラッシュを使っていたのが、曲によって、あるいは曲の中の例えば1度だけ出てくる展開部--CメロとかDメロ--の部分で、構成要素頭の普通の1拍目にこれらのシンバルを使ってみたりできて、強調したり変化をつけたり、我ながらかなりバラエティに富ませることができる。おっと、これは結構な新境地?メンバーは誰も気づいていなかったみたいだから、ただの自己満足かもしれないけど。
だけど問題があって、左2枚のシンバルをセッティングするために、ウィンドベル--金属の筒をいっぱいぶら下げて、チャリチャリチャリ・・・って鳴るヤツね--用に我が家にあった安物のシンバルスタンドを持って行ったのだけども、こいつが安物だけに、叩いているうちに位置がずれちゃったりするのよね。
シンバルのセット位置なんて、どうでもいいように思えるかもしれないけど、シンバルってのは小節の頭で叩くだけじゃなくて、前の小節の4拍目の16音符ウラウラと続けて2枚を叩くとか、いろんな叩き方がある。そういう時、右利きのドラマーなら基本的にウラは左手、オモテは右手で叩きたいので、必然的にウラウラの方のシンバルを左に、オモテのシンバルを右に置くことになる。
2枚続きで叩く時は、先の方がピッチの低い音、後の方が高い音にしたほうが美しいので、結果的にその2枚重ね変態シンバルは、一番左にセットしたいということになる。
こういう小型のシンバルとかをセットするためのドラムのハードウェア類ってのは、実はすごくいろんな商品が売られている。こんなニッチな商品、ネットがないころにはとても簡単には手に入らなかったと思うんだけど、ホントに便利な時代になったよね。
そもそもセンターの2枚のスプラッシュをセットするために、左のメインシンバルスタンドの途中につけるエクステンションロッドに、さらに同じTAMAというメーカーのCYA5Eというアタッチメントを、同じ渋谷のドラムステーションで発注し入手して加え、2枚を並べてセットしていた。
このメインのスタンドは、YAMAHAの7000シリーズの比較的しっかりしたものなので、そう簡単に位置がずれたりはしない。ぼくはこのスタンドに、昔から10インチのタムを、タム用のアタッチメントにセットして使っている。
だけどさすがにこのスタンドに、小型とは言えさらに4枚のシンバルをセットしたら、安定感が失われるかと、別のスタンドを使ってみたんだけど、逆にそれで安定しなかった。ならば、やはりメインスタンドに2本のエクステンションロッドと、CYA5E、さらにもう1つ何かアタッチメントをつけてセットできないかな、と探してみると・・・。
あったあった。とにかく楽器の品揃えでは、居並ぶ楽器店舗のWebショップやAmazonを越える、Musician御用達のネットショップ、Soundhouseに、DWというメーカーのDWSM904というのが。シンバル取り付け部の先端にくっつけて、シンバルを少し離した2枚重ねの状態にセットするタイプだ。これがわずか1,280円。シンバルのサイズが違えば、中心位置が同じでも叩くのに不都合はない。
この金額で、送料が別途かかるのがイマイチなんだけど、とにかくこれを入手して、今日届いたので、実際に本番と同様の状態にして10インチタムとシンバル類をセットしてみた(冒頭の写真ね)。シンバルを押さえるフェルトも、いろんな厚さのものがあるんだけど、シンバルの押さえ方がちょうどよくなるように、少し薄いものに変えてみる。実際に叩いてみても、かなり揺れはするけどもずれたりすることはなく安定している。
実際にドラムセットに合わせて置いてみて、細かな位置調整が必要にはなるだろうけど、これだったらまず大丈夫だ。
スタンドを2つにするのは、別の意味でもちょっとイヤだったんだよね。というのは、複数バンドの出るライブでは、バンドが入れ替わる際に、一番時間がかかるのがドラマーだ。だけど1つのシンバルスタンドに自分の特徴となるものどもを全部セットできると、これごとバックステージやステージの隅に置いておくことで、位置関係を保ったまま、すぐに入れ替わることができる。このメリットは大きいのですよ。
ドラムやパーカッションってのは、もちろん電気楽器も出ていて、我が家にもRoland V-Drumsがあるけども、通常はステージ上では、他の楽器と違って完全にアナログの楽器だ。こういうハードウェア類の工夫で、いろんなセッティングを楽しめるという意味では、思えば希少な存在だよね。
ぼくは個人的には、「健康」メンバーの中ではかなり電化人間だと思うけども、こういうハードウェアの工夫をいろんなパターンで試して、改善していくのは、これはこれでものすごく楽しい。こういう楽しみ方をできるのも、ドラムという楽器を担当していることの一つの幸せなんだろうね。
さて、今日は皆既月食でしたね。なんだか赤い月が見えるなぁ、ってだけの印象でもあったけども、しかもコンデジの手持ちでは写真が超難しく、ボケボケになっちゃったんだけども、全国で観測できるのは11年ぶりだって言うんで、一応写真載せときますね。
コメント