つい数日前まで真冬だったのに、いきなり来た春に、金曜日お休みを頂いて、例年の2週間遅れで満開になった河津桜を、カミさんと観に行った。前回は娘が短期留学に行っていた時だったので3年前。3年ぶりの「第2のふるさと」は、上着もいらないポカポカ陽気--ただし強風と花粉で大変な--だった。
寒かった今年の冬の、冷えもピークだった1月の末頃に、3年前に春を感じて暖かな気持ちになった南伊豆にまた行こうと思い立って、本当は2週間前の2/22日に行くつもりだったのだけど、河津桜まつりのサイトで毎日の開花の様子が写真で掲載されるのを見ていると、去年に続いて今年も、開花が遅れているという。
河津桜の開花(2分咲き、満開)時期を毎年予測しているサイトとかもあって、これによると前年12月1日からの累積気温に相関が深そうだと言うのだけど、今年は2分咲き時期はちょっとはずしたかな。でも少なくとも河津では、去年の方が今年より累積気温は低かったんだね。このサイトとか、上記の桜まつりのサイトでは過去の開花の写真も残してくれているのでこれを参考に、満開時期を予測すると、3/5日前後という結論となった。実際にもそのくらいだったので、いい読みだ。
先週はライブがあったので、じゃあ8日から行こうということにして、ペンションを予約した。娘も誘ってみたが、なんだかその日は生まれて初めてのスノボを教えてもらいに、軽井沢の人口スキー場に友達と行くんだそうで、しかしこのポカポカで、いかに人口とはいえ、スノボなんかできたんだろうか?まだ会えてないので聞けてないのだけど。
昨日は朝9時半頃出て、環八はかなり混んでたけど、東名に乗ってからはスイスイと、いつもの裏道や伊豆スカイラインは使わず、王道の海沿いのコースで、ちょっとずつ短い渋滞に遭いながら、伊東で漁師飯の昼食を取り、河津には3時過ぎに着いた。
駐車場はちょっとはずれまで連れてかれたけど、特に待つこともなく駐めることができ、200mほど歩いて河津川沿いに出ると、平日なのに、歩くのに支障があるほどではないもののかなりの人出の上に、覆いかぶさるように桜のトンネルができている。
河津桜は色がソメイヨシノよりも少し濃いのと、すごく密集して咲くので、ボリューム感があっていいんだよね。あと強い風にもあまり花びらが散ってしまうことなく、長いこと咲いてくれる。
だけど今年は咲くのが遅かったので、なのか"のに"なのか、多くの木で葉っぱが出てきてしまっていて、純粋なピンク色ではなくなっている。ペンションのご主人に聞くと、花は遅れても、葉が出る時期は変わらないんだそうで、つまり葉は日照時間かなんかに相関が深いってことなのか?
今回泊まったペンションは、河津からだと下田を通り過ぎ、もう一箇所の河津桜の名所、南伊豆町の青野川沿いに近い、田牛(とうじ)の海岸に程近い高台の別荘地の中にある、ベイ・ベリーというところだ。ここはじゃらんで、総合も、食事とかお風呂とかの個別評価も全ての項目で、60件以上口コミがあるのに、5点満点で平均4.9~5.0という驚異的な評判の宿だ。
実際に行ってみると、もう13年経つのに綺麗で清潔な内装に、とにかくかゆいところに手が届く設備類。グラスだとかクッションだとかあらゆる必要そうなものを廊下や共同使用できる部屋に並べてあり、全てにラベルライターで名称が貼ってあって、まずないものはない。
また奥様がベテラン保育士ってことで、風呂場のお着替え用マットだの、ダイニングから見えるようになっているキッズルームだの、子供用の見たこともない小さなハンガーだの、子供連れのあらゆるニーズに応える設備備品が揃えてある。
風呂は内風呂と露天風呂が1つずつ、予約なしの貸切で入れる。これがまた実にちょうどよい温度に調整されており、驚いたのがあらゆる種類を取り揃えたシャンプーやボディーソープのコレクション。どれでも好きなのを使える。風呂の備品類にも全てラベルライターで名前が書いてあり、アクセサリーを置いておけるジュエリートレイまで置いてある。
食事もめちゃめちゃ旨い。フランス料理と和食の折衷、というかそれらが交互に出てくるような感じなんだけど、これが見事にマッチしてるんだな。パンにクラムチャウダーと、五穀米にズワイガニとノリの味噌汁とが並んだりする不思議な光景になるんだけど、どれもすごく美味しくて、なんだか合っちゃうんだよね。
部屋もツインの1つはセミダブルベッドで、ユニットバスがあり、フローリングで、ホテルと見紛う綺麗さだし、文句があるとすると、宿泊室が1Fで、コンクリ打ちっぱなしの建物なので、携帯とかの電波が入りにくいことと、露天風呂の掛け時計が10分ほど進んでたことくらいだな。
今日は露天の朝風呂に入り、これまた美味い朝食でパンを山ほど食い、朝9時半頃このペンションを後にして、南伊豆町青野川沿いの河津桜を観に行った。河津ほど密集して植えてないんだけど、植わってる距離はこっちの方が長いのかな。しかも両岸だし。菜の花もところどころに植えてあって、ピンクと黄色のマッチングが 美しい。
綺麗さでは河津に劣らないと思うんだけど、こちらは商売っ気がないんだよね。もっと店出したり、せめて駐車場を有料にするくらいしても誰も怒らないのにね。
川沿いを多分、片道2Kmほどそぞろ歩きで往復したら、風が強くて埃っぽかったけど、日当たりがポカポカで気持よく、あっという間にお昼になってしまった。
それから下田の、ペリーが宿舎にしたことで有名な了仙寺にある祖父の墓--4年前に永代供養ってことにしたのにまだちゃんとあった--にお参りし、 帰りに東伊豆町稲取のつるし雛祭り--まだやってたけどさすがに雛祭りを過ぎたので前来た時よりは大分地味だった--に食事がてら寄って、娘が以前のシアトルのホームステイ先に来週から1週間ほどお世話になりに行くというので、そのおみやげにと、5連のつるし雛を買ってきた。
熱川から先がいつものように渋滞してたけど、ここまで来れば、の得意の裏道で躱し、伊豆高原の立ち寄り温泉に入ってから、伊豆スカイライン経由で帰ってきた。
3年前に行ったときは「春を感じる旅でした」って書いたけど、今回はホントにまるっきり春でしたな。でも3日前になったばかりのその春が、この旅を経て違和感なく体に入ってきて、すっかりそんな気分になり、さっき布団を薄いのに取り替えてしまった浮かれっぷりのワタクシです。
ちなみに先週のライブのことを何も書いてませんが、今回はこんなDVDレーベルにしてみましたってのを、一応貼っときますね。今だに腰に残る疲労、というクタクタぶりだった今回のライブの直後に、多少手抜きはしたけど編集し、メンバー数分焼いて、火曜の朝には送った。
しかし我ながら、なんであんなに精神的に舞い上がっちゃうんだろう。なんか見るからに力が入っていて--なにせ久々にリハで1本、本番で1本、2本もスティック折ったからね--、リズムに落ち着きがなく、今回は自己満足で何度も観る気になる曲すらなかったなぁ。来てもらった人には申し訳ないんだけども。
ま、精神的に普通じゃなくなるなんて、普通このトシのオヤジにはめったにできない体験をさせてもらってるってのは、幸せなことなんだと思わなきゃいけないんだろうけどね。
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