夏休み後半は、海に行ってしまった娘と、留守中にいったん帰ってきたらしいけど、やっぱり彼女と海に行ってしまった息子を放っておいて、カミさんと蓼科のそばの姫木平に行くことにした。
13日は帰省渋滞のピークで、関越は一時60Kmの渋滞ってことで、これを避けて花園インターまで下を走り、新しくできた中部横断自動車道を通って、予想より少し早く1時ごろには白樺湖に着いた。
そばを食って、カミさんと確か結婚直前にやった二人乗り自転車での白樺湖一周だ。昔は高原の若いカップルのデートの代名詞のように言われた二人乗り自転車も、今や全国で6県のみでしか公道を走ってはいけないらしい。そういう意味では関東近県では唯一認められているここ長野県の二人乗り自転車レンタルは希少な存在だ。
高原に作られた人口湖白樺湖は、関東から手軽に来られて、白樺湖ファミリーランドという遊園地もあり、家族連れに人気で、超混雑しており、運営する池の平ホテルの周りの駐車場はどこも満杯で、人で溢れている。
なのでその中心地から少し外れたお土産屋さんで自転車を借り、さて出発してみると、これが意外に不自由だ。後ろの席はハンドルはあるけど動かず、前も見にくく、どっちへ進むかわからないと、カミさんが不安そうだ。あれ?こんなんだっけ?と言いつつ、途中湖畔に降りてみたり、自撮り写真を撮ってみたりしながら、ゆっくりと1時間で一周。久々にまぁまぁの天気でなかなか爽快だ。
それからかつてのナンパスキーのメッカ、車山のリフトに乗って、頂上まで登る。半袖半ズボンではかなり寒い。この日はそんなに遠くまでの景色は見えなかったが、蓼科山とか八ヶ岳、たまに富士山までも見え、なによりここから美ヶ原までの高原は、いかにも、という草原の広がりが本当に気持ちよい。
今回の宿は白樺湖から大門峠を越えて上田方向に少し行ったところにある、エコーバレースキー場のふもと、姫木平の「ホワイトハウス」というペンション。駒ケ根の二人静のほぼ半額のお値段で、まぁお値段なりという昔ながらのペンションなのだけど、「お湯搬送式」ながら一応温泉があり、料理はオーナーの奥様の手料理なんだけど、ちょっとがんばってフランス風に作ってあって、なかなか美味。
いつもなら宿を選ぶ検索条件に加えるくらいのウォシュレットもないのだけど、以前Amazonで買っておいたゼンマイ式のポータブルウォシュレットが、はじめて役に立つ。
ただこの姫木平は、スキー場はどこもそうなんだろうけど、どの設備も古びており、だけど作り直したり新たに建てたりする資金的余裕はなさげな模様。なにしろこれだけペンションや別荘があるのにコンビニとか、コンビニでなくても普通に買い物できる店が一切なく、ペンションのオーナーに、翌日のハイキングのお弁当を手に入れようと思ったらどうすればいい?って訊いたら、白樺湖のローソンまで行くしかないと言う。
しかも、たまたまこのペンションに電源ソケットが少なく、充電用にテーブルタップが必要だったのと、カミさんがコンタクトの保存カプセルを忘れたというので、じゃあ今から行くかと、ぼくはビールを飲んでいたので、最近あまり運転しておらず今や娘より不安なカミさんの運転で、真っ暗なつづら折れ道を、車で15分ほどの白樺湖に向かうと・・・
このお盆に人口が急増したこの近辺のコンビニニーズをすべて吸収したこのローソン、とにかくほとんど物がない。日用品はたまたま行った時に補充のトラックが来てたけど、おにぎり、菓子パンの類は棚が完全にからっぽで、明日の7時の便まで入荷しませんと。仕方ないのでコンタクトのカプセル的なものと普段なら絶対買わない高いタップを買って帰る。
14日の朝、雨が降り山の上の方は完全に雲に隠れていたけど、駒ヶ岳と違ってここのハイキングはスキー場の駐車場から歩いて行けるので、行こう、ってことにして、まずローソンに再度行って、おにぎりを購入。戻ってきて、防水ヤッケを着て、スキー場の整備車両用と思われる砂利道を歩き出した。
雨が強くなれば傘を差し、途中から見落としそうな看板に従って、細いハイキング路に入る。けっこうな急坂を登ると、すぐに暑くなってヤッケを脱ぐ。やまない雨に草露がジーパンの膝から下を濡らし、右のトレッキングシューズの中に入って一歩歩くごとにぐちゃぐちゃいって気持ち悪い。
雨の中1時間半ほど汗だくになって登って、となりのブランシュ高山スキー場の一番上、大笹峰と呼ばれるピークの、物置小屋のようなところに到着。雨が激しくなってきたので、この小屋で少し早めだがおにぎりを食べて休憩し、あまり効き目はないが靴やヤッケを乾かす。30分ほどして、雨が小やみになったので再スタート。
ここから先は、エコーバレースキー場の上部を回る、前日行った車山の続きの草原の道だ。ちょっとしたピークがいくつかあるのを登ったり下りたりしながら、霧で20mくらいしかない視界を恨む。以前にここを歩いた人のブログによると、この道は大絶景のはずなのよね。
歩いているうちにほんの30分ほど、この霧が晴れた時があった。遠くの景色はもちろん全く見えないけど、周囲数百m~数kmはっきり見え、おお、これぞ高原!という草原のど真ん中にいた。うーん、これだけでも雨の中ここに来た価値があった。素晴らしい。
それからこんなに登ったっけ?っていうかなりきつい下り道を延々と下り、足ががくがくになって、シューズは両足とも川の中を歩いているようになってきたところで、やっと車の場所まで戻ってきた。雨宿り休憩と、途中花の名前を調べたりしながらだったこともあり、ガイドでは3~4時間のコースを、都合約5時間。疲れたぁ。
ペンションに帰ってきて早めに温泉に浸かり、冷えた体を温めて、ビールを飲んで少し夕寝をする。いやぁもう最高だ。ホントはその日の夜に、車で5分ほどの「森の音楽家」という、スタジオや小ホールを備えたミュージシャン御用達のペンションで、合宿をしている大学のクラシックバンドの打上げライブがあるので、行こうかと言っていたんだけど、雨はますます激しく、億劫になったので、やめてゆっくりTVドラマを観ることにした。
てことで本日はここまで。続きは明日お届けいたします。
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