3月の頭に、古いMixerを復活させたって書いたんだけど、やっぱこの手のアナログ機器の劣化はなかなかやっかいだね、ってお話で。
ブースのデスクのすぐ左の手元に、このMM-100っていうMixerを大苦労して設置して、使い勝手的には大変よろしかたんだけども、どうにもなんだか、しばらく時間が経つと、Pan、つまり左右のバランスが微妙に変わっていってしまうことに気付いた。
それもなんか、パキッと左だけ聞こえなくなるとかじゃなくて、TV観ててしばらく経つと--TVはCANDELAというメーカー、というか家電企画会社が、多分中国で作っている安物なので、本体の音は外部出力してもあまりにしょぼいため、BDレコーダーからの入力を、音声はMixer経由で出してるんだけど--ふわーって感じで少し右に寄っていくんだよね。気持ち悪いのよこれが。しかもどうも出たり出なかったりする症状なんで、他のチャンネルでも同じ現象が起きているのかが定かでない。
んで、こりゃ接続ケーブルの不良か?プラグの接触か?って問題切り分けが始まってですね。ケーブルを替えたり、Pinから標準プラグに変換するプラグアダプタを替えたり、なんじゃかんじゃやってみたんだけど、どうやらMixer本体のメインバスのフェーダーが劣化しているってことがわかってきた。
メインフェーダーをある範囲に固定していると、そこそこ安定して音が出る。だけど、そもそもメインボリュームはまぁそんなにいじらないとは言うものの、一定範囲に固定して使わないといけないというのは、どうにも気分がよくないし、しかもこれも100%じゃなく、たまーにまた音がふわっとぶれたりする。
まぁこのMixerも高さが3U--EIA(Electoronic Industries Alliance:アメリカ電子工業会)が定めた19インチラックマウントの規格で、1Uが高さ約44mm、つまり3Uはこの3倍ね--もあって場所取ってるし、しょうがない、買い替えるか、と決断。
この場所に置くには前面操作できるラックマウントタイプってのが条件になるんだけど、探してみたら、楽器と言えば、のサウンドハウスというショップがこのところ押している模様の、ドイツのBehringerというメーカーが、唯一、16ch入力の1UサイズMixer、RX1602という機種を、しかも税別12,800円と言う安価で出している。Amazonより安い。
サウンドハウスはカードが使えないから面倒なんだよね、と思ってたんだけど、最近、ここは代引き手数料が無料だと言うことに、遅まきながら気づきましてですね。代引きだと、カミさんに受け取ってもらうと、またこんな余計なもの買って、って叱られるので、自分で受け取れるようにしなきゃいけないのが手間ではあるものの、購入手続き以外に何もしなくていいのはカードの他は代引きだけだ。
さっそく発注して、もう3週前になるんだけど、週末にこいつをセッティングした。ケーブル類は基本的に差し替えだけなのでそれほど大変じゃないんだけど、カセットデッキを1台、元の位置に戻すのにちょっと手間がかかって、まぁ1時間ほどの作業だ。
このRX1602、入力はプラスマイナスのみのいわゆるアンバランスタイプ--プロ用機器はこれにアースを加えた3ピンで、音声の劣化とかを防ぐようになってるんだけど・・・ほら、マイクとかって3ピンでしょ、つってもわからないかもだけど--だし、1Uサイズなのでトーンコントロールとかはついておらず、ゲイン調整--マイクとか通常の楽器のような出力レベルの低い機器と、普通のデッキとかレベルの高い機器の間でそのレベルを補正することね--も裏面にあるスイッチで2段階に切り替えるだけ、という廉価版。
だけど、モノラルだし、戻し端子はついてないので戻すのに1チャンネルつぶす必要があるものの、一応エフェクト/モニタ等への送り端子がついていて、V-Drums脇に設置してあるアンプへのモニタ送りもできるし、何と言ってもMuteスイッチがついているのがよい。TV音声を消してPCからの音楽だけを聴くとかってケースが結構多いので、フェーダーで消してまた元に戻すでもいいんだけど、Muteスイッチは超便利なんだよね。
ラックに固定してるわけではなく、ただ置いているだけなので、Muteスイッチを押すときに、本体ごと後ろへずれてしまうってことが起きたので、家具用の滑り止めゴムを2枚貼ったら、たいへん快適になった。
まぁ値段の割にはよくできたMixerなんじゃないの?当然のことながらPanとかはまったく安定してるし、余計なノイズとかもないし、取り替えてみて気づいたけど、音声自体もMM-100は少し劣化して、周波数特性がおかしくなってたみたいだね。すごくクリアに、フラットな音が出てる感じがする。
多分これ、ステージ上でキーボードMixerとして使うには、なかなかの使い勝手なんじゃない?まぁ最近はエフェクター外付けなんてことは、プロでもない限りあまりやらないのかもしれないけど、エフェクトを効かせた音とそうでない音を、Muteスイッチで切り替えとかが簡単にできる。
てことでMixer手元移動化計画が、これにてやっと完了いたしました。
今の悩みはこれらの一連の過程で、はっきりと故障していることがわかったDATデッキ、SONY A8をどうするかだな。もう製造終了から15年ほど経っていて、修理もできないし、ヤフオクとかで完動品もウォッチしてるけど、まぁ安くても1万円くらいはかかる。
DATとかMDとか、カセットテープ時代からPC/Disk時代の間の過渡的な製品って、とにかく世の中からのフェードアウトも速いのよね。我が家にもDATでしか残ってない音源って、せいぜいアルバム30枚分くらいのもので、まぁ市販のアルバムだったら、カセットテープだって諦めるしかないものも多いことだし、どうしても惜しいのはCDで買えばいいんだけども、困ったことに、その中には過去の自分のバンドのデモだったり自主録音したものが含まれている。
他の音源では残っていないのか、ちゃんと検証してみる必要があるんだけど、MDで残ってたとしても、圧縮されちゃってるからなぁ。ってとこにこだわるかなぁ。自主録音だからもともと大した音でもなかったりもするしねぇ。困っちゃったなぁ。
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