何度か書いている通り、ぼくは野球は阪神、Jリーグはジュビロ磐田が好きで、まぁ野球は始まっちまえば毎日のようにやってるし、野球ってリードタイムの多いスポーツだから、ずっとベタで観るようなものではないのだけど、サッカーは代表戦とかはもちろん、ジュビロの試合も毎週、ほぼ欠かさずじっくりと観ていた。J2に落ちていた時期も含めてだ。
そのJリーグの放送が、今年からスカパーではなく、最近CMもやっている、DAZN(ダ・ゾーン)というネット配信サービスでだけ行われるようになった。10年間で2,100億円と言う破格の放映権料を支払うと言う条件では、もともとスポンサー企業密着ではなくFC都市に根差した活動を理念とし、チーム数が多いのに試合数は少なく、会場のキャパにも限界があって、構造的にプロ野球よりは経営が不安定なJリーグは、そりゃあ飛びつかざるを得なかっただろう。
実は今のJリーグのチェアマン、村井満さんと言う人は、ぼくが前にいた会社の人事担当の役員だった人で、ぼくも、向こうは名前までは覚えてないかもしれないけど、顔を見れば多分わかってくれるくらいの面識はある。
前の会社の「社員皆経営者主義」と言われた感覚を持ってすれば、っていうかそうでなくたって、まぁ見過ごせる条件じゃないよね。これによって今年のJリーグは、優勝賞金やら各チームへの分配金やら、どれもこれも去年に比べれば格段に高額になった。これでチームフロントも選手たちも、モチベーションが上がるとしたら、ファンとすれば悪い話ではない。
このイギリスのパフォームグループというところが運営するスポーツ専門配信サービスのDAZN、最初の1ヶ月はお試しで無料、1ヶ月経っても月額1,750円で、スカパーのサッカーセット約3,000円よりもかなり安い。しかもJリーグ以外にも、プレミアとリーガを除く世界のサッカーも、NFLやらNBAやらテニス、ラグビー、アイスホッケーやモータースポーツ、その他かなり多様なスポーツも観ることができる。ま、もちろん全試合じゃないから、好みのチームだけ選んで観るとかって訳にはいかないけどね。
DAZNはPCのブラウザやスマホアプリ(OSのバージョンに制限はあるけど)で観れるのはあたり前として、Amazon Fire TV経由でTVでも観ることができる。なので前に書いた通り、去年の9月にはFire TV Stickってのを買って、Amzonプライムビデオってのを、それなりに楽しんでいた。
スカパーはB-Casカードに依存するので、他の場所で観ようとするとカードの差し替えが必要で、これをBDレコーダーから抜いちゃうと他の録画もできなくなるだのなんだの、いろいろとめんどくさくて、ほとんどスタジオの60インチでしか観ていなかったのが、このFire TV Stickは比較的簡単に差し替えできるし、数千円台と高いもんじゃないから、リビングのTV用に追加で買ってもいいくらいだ。
そしていよいよ今日、Jリーグ開幕ってことで、昨日このDAZNを申し込んだ。事前にいくつかのコンテンツを観てみたけど、ジュビロの名波監督と移籍した中村俊輔の対談とか、あと網羅性はまったくないものの、例えばNFLの今シーズンのベストプレーとかってのは、なかなか見ごたえがある。
事前の評判を見ると、再生が時々止まるとかつっかえるとか、あまりいいことは書いてなかったので、ちょっと不安だったのだけど、昨日の時点では特にそういうことはなかったし、今日実際に開幕戦、ジュビロ×セレッソをリアルタイムで観てみても、PCで観てもAmazon Fire Stickで観ても、止まるとかいったことはない。
ただ、22,3インチくらいのPCのモニターで観る限りはそれほど問題はないんだけど、60インチの大画面で観ると、やっぱ画質、っつーか解像度は、かなりイマイチだな。スカパーでも半分くらいの中継がまだHD化されてなかったけど、スカパーのHD化されてない映像よりさらにちょっと悪いくらいの感じで、引きの絵だと背番号がギリギリ見えるくらいだ。
あと、ストリーミング放送だから、生でやっている時は、オンタイムの映像しか観ることができない。スカパーであれば録画しといてBDレコーダーで追っかけ再生ってのができたのが、観ている途中にポーズで止めて、後で続きを観るってことは可能だけども、新たに観始めるとオンタイムの映像になるので、つまり同じように追っかけ再生しようとすると、試合開始の時に一度観始めないといけないことになる。
スカパーの時は大体15分遅れくらいで観て、ハーフタイムを飛ばしたり、もっと観始めが遅れてしまった時は、例えばインジュアリータイムとか、シュートが逸れてキーパーのキックオフで始まるまでの間とかを飛ばして観たりしてたのが、できなくなるってことだ。
ま、スポーツは本来オンタイムで観るものだから、これは仕方ないのかな。生放送が終わってしまえば一定期間は観ることはできるから、やむを得ず買い物とかに行って生で観れない時は、後で観る、って決めるしかないか。しかし久々にJリーグ開幕して、ああ、こんなに土曜の昼間の時間を取ってたのね、ってことが実感される。
んで、いくつかの不満はあれ、これなら大丈夫だね、と思って、スコアレスドローに--最終的にもそうなったのだけど--なろうとする試合終了間際になって、あれ?放送が止まっちまったじゃん!しばらくすると戻るんだけど、また止まってしまう。放送が再開されても、さらに解像度が落ちたような乱れた映像になる。
なんだよー、と思ってたら、これ、やっぱ問題になったらしく、各ニュースサイトで取り上げられて、DAZN自身も謝罪コメントを出したらしい。その他にも視聴環境によっては観づらかった人もいるらしく、村井さんも、「今後はWi-Fi(ワイファイ)環境の整備を行政とも協力してやっていきたい」というコメントを出したと言うことだ。我が家は光回線だし、お風呂TVのために無線LANルータは去年最新のものに買い替えていたこともあって、そういうことでのストレスがなかったのはよかったよかった。
てことでDAZNによるNet配信のみって言う思い切った決断をせざるを得なかったJリーグだけど、まぁこのくらいのトラブルで済んだのなら、思ったより好スタートを切ったと言えるんじゃないかな。しかしこうなってくると、スカパーとかWOWOWとか、放送業として衛星のトランスポンダーを借り切ったり、ちゃんとした設備で金かけて商売してる会社たちは、いよいよ追い詰められていくんじゃない?高いもんね、なにせ。
あとは野球をどうやって観るかだな。DAZNは横浜と広島のホームゲームしか放送しないようなので。上記の通り、こっちはより金をかけたくないのに、今までスカパーのプロ野球セットで月4,000円ほどと、サッカーセットよりさらに高い金を払ってたからね。これについてもネット配信ではいくつか候補があって、既に情報収集済み。開幕の時にたぶんまた書くけど、もっと安いのを選べそうなのがありがたい。
Amazonプライムビデオとかのように、PCで途中まで観たコンテンツを、Fire TV Stickで観てもその続きから観れるとか、そういう使い勝手の良さもないし、今日の放送もライブと言いながら1分ほど遅れていたという情報もあるし、まだまだ発展途上だけども、今回のトラブルの原因究明をはじめ、いろいろとサービスレベルの向上を図っていっていただければ。今後に期待です。
コメント