1つ目はこのところ観たBDの中で、意外によかった「君の膵臓をたべたい」のお話。
この手のお涙ちょうだい系恋愛死にモノって、日本映画ではとてもよくあるし、最初からバカにして受け付けない人も多いんだろうなぁと、うがった見方好きの多いYahoo!映画の口コミとか見てると思うんだけど、そのYahoo!映画の評点でさえ、なかなかない平均4点越えの得点のこの映画。ぼくは実は割とこの手の奴って恥ずかしながら嫌いじゃなくて、「世界の中心で愛を叫ぶ」のTV版の方には一時ハマったし、「いま、会いにゆきます」は今も時々繰り返して観たりしており、必ずしも死にモノでないものも含めて、日本の恋愛映画は結構借りてきたり、Amazonプライムビデオで観たりしている。
それだけに自分で言うのもナンだけど、この手の映画には割合目が肥えてる方なんじゃないかと思ってるんだけども、昨年話題になって日本アカデミー賞でも「話題賞 作品部門」を取ったこの作品は、よかったなぁかなり。ちなみに今年各賞を、総なめでもないけど多く獲得した「三度目の殺人」は、Yahoo!映画ではこの「キミスイ」より評点はかなり低い。BD出たらどんな感じか観てみよう。以下、ネタバレを含みますので、これから観るんで一切内容を知りたくないという方は、5センテンスばかりすっ飛ばしてくださいね。
ぼくは割にファンタジー、つまり現実にはあり得ない設定のモノって嫌いじゃなくて、「いま、会いに・・・」もそうだし、昨年観た中ではブログには書かなかったけど割合よかった「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」もそうなんだけど、この「キミスイ」はファンタジーではない。ただ、主人公が膵臓の病気で余命いくばくもない、という設定は、多くの人が経験したことがないだろうという意味では、ファンタジー性を孕んでいるし、時間が現在と過去を行ったり来たりする構成も、ファンタジー感を煽る。
だけどその「死の持つ必然的な暗さ」に沈むことなく、あまりベタに病気とか主人公が弱った様子とかに触れずに、明るく描いているところがまずいい。口コミでは、そんな重病の人があんなに明るく軽々とはふるまえないだろう、リアリティがない、という批判があったけども、う~ん、わかってないなぁ、と思ってしまう。
ぼくは原作の小説はまだ読んでないんだけど、多分もともとそういう風になっていたのを、監督と脚本家が、壊さないように気を付けて作ったんだろうな。この作品の脚本の吉田智子さんと言う人は、今の朝ドラ「わろてんか」を担当している他、上に書いた「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」もそうだし、他にも割合好きだった「カノジョは嘘を愛しすぎている」とか「アオハライド」とかも書いてるんだね。いま一番のクォリティのドラマを書いている、とぼくが思っている坂元裕二さん--「anone」もいいよねぇ--に次いで、ちょっと注目かも。
あと主演の浜辺美波ちゃんがいいねぇ。この娘は有村架純、広瀬すずに続く売れっ子若手女優になるんじゃない?日本アカデミー賞では相手役の北村匠海とともに新人俳優賞を受賞していた。よかったねぇ。大根だとか演技がクサいとか言ってる人もいるようだけど、あれは演出でしょ。あれがいいのよ。あの感じが、この映画のひとつの色を生んでいるのよ。
まぁそういう作り方だけに、ぼくはこの映画は初見では泣けなかったので、何度観てもかなりの確率で泣けてくる「いま、会いに・・・」ほどじゃないし、何度も観客を泣かそうとする場面を作っているのが、演出としてかなりあざとくはあるんだけどね。いやいや、でもなかなかよくできた映画だと思いますよ。先週から場面拾ってではあるものの、3回くらい繰り返し観ちゃうほどにね。
2つ目は半分自分用の記録なんだけど、BDつながりで、WindowsでのBD再生ソフトの話。
Windowsは10になって、そのままではDVD、BDを再生できるソフトが付属しなくなった。日本メーカーのPCを使っている人は、WinDVDとかPowerDVDとかってソフトがバンドルされてて、特に困ってないかもしれないけど、しかもぼくの部屋のBD視聴環境は、BDレコーダーが複数台あったりして、ただ観る分には特に困らないんだけど・・・
ぼくの部屋、Studio Tacovoのブースのデスクの前にはPCとTVと2つのモニターが、また背後の壁際には音楽用PC用のモニターが2台、さらにStudio側の電ドラ、V-Drumsのところにさらにもう1台のモニターが並んでるんだけど、これに2台のPCと2台のBDレコーダーが複雑に接続されていて、どのモニターでどの映像を観れるかが、かなり難しいことになっている。
だけどブースデスク前の2台のモニターの両方で、BDレコーダーの映像を好きに切り替えて観れるようにはなっていない。それができるのはPCのアウトプットだけだ。まぁこれも工夫すればなんとかなるんだけど、BDの映像を好きに切り替えたいシチュエーション--たとえばオリンピックで複数の競技を放送していて、それらはずっと観てる必要はないからさらにBDを映して観ており、注目ポイントが来たら放送のどっちかを大きくしたい、みたいな、ながら族の極みのような状況ね--って極めて稀なので、そのために切替器やらなんやらの投資をする気にもならない。
ならPCで観れるようにできないの?ってことで、その製品版のWinDVDとかPowerDVDとかからまず調べてみたら、バンドルされているのは5バージョンくらい前のもので、それらは無料でDLできたりもして、別にバージョンが古くてもよいものの、今mp4ファイルなんかを観るのに使っているQonohaっていうフリーウェアみたいに、再生スピードを好きに変えたり、変えても音声が聴けたり、秒数を決めてのスキップとかができない。
で、調べてみると、そんなに数はないものの、「Leawo Blu-ray Player」ってのと、昔から有名な「VLC Media Player」、そして「MPC-HC(Media Player Classic-Home Cinema)」ってのなんかがあるらしい。「VLC Media Player」は、数年前に、ある機能拡張(.dllという拡張子のファイル)をインストールすることで、BDも観れるように改良されたそうだ。
んでこれらをDLして使ってみたんだけど、まず「Leawo Blu-ray Player」は、大変安定して再生できるものの、再生スピード変えたりできないみたいなんだよね。これはワケあってぼくには必須の機能なので、まずこのソフトはアウト。
「VLC Media Player」は、古くからユーザーが多いだけに、機能的には大変結構なんだけど、ぼくのPCの環境のせいかもだけど、どうもスピード変えたりスキップしたりすると、しばらく映像が乱れたりする。でもまぁ使えるかと、2週間ほど使ってたんだけど、もう1つの「MPC-HC」の口コミを見たら、かなり高評価でしてね。
んじゃこれも試してみるかと一昨日DLしてみたら、いいのよこれが。デフォルトの設定では、再生位置のレジュームができなかったり、再生速度を変えると音声ピッチが上がっちゃったり、好きな時間スキップしたりできないんだけど、ちょっと調べるとネット上に情報がいろいろあって、それらの設定も好きに変えることができ、自由度も高い。
しかもVLCよりも全然安定していて、再生速度を変えたりスキップしたりしても、映像が乱れたりすることは全くない。こいつはなかなかいいフリーウェアに出会えました。但し「MPC-HC」は昨年7月を最後に残念ながら開発が終了したらしく、提供元のページには"Last release"とのアナウンスが。なのでいずれ、派生ソフト--開発チームが一部スピンアウトして作ったらしい--である「MPC-BE」ってやつに、乗り換えないといけないかもだけどね。こっちは試してみてないんですが。
ちなみに、市販のBDは、著作権の関係上、モノによってはPCの再生ソフトでは観れないこともあるので、この記事見て自分もやってみよ、って方は予めご承知おきくださいね。
てことで、キミスイと「MPC-HC」についてのレポートでございました。春めいてまいりましたが、皆さん、花粉にはご注意くださいませね。
確かに、BD再生ができる無料ソフトがたくさんあります。(^0^)/
Leawo Blu-ray Playerを愛用しています。最近、ブルーレイ変換という機能も付いていたそうです。
投稿情報: lee | 2019/06/04 10:38