すみません、1日遅れになりかつ、今回だけでは完了しない記事で恐縮です。昨晩はいささか疲れてしまい。
先週末は木金と休みをもらって、3泊で、「行きたい場所リスト」の上位にあった屋久島に行ってきた。計画を立てた時と変わったのは、保育園を辞めてTDLのキャストになることにした娘が、この時期を有休消化期間にできることが判明したため、後から代理店に連絡して追加予約し、3人で来ることになったことだ。
有休消化期間くらいのんびりすればいいのに、娘は名古屋に旅行に行き、帰ってきた次の日には来週から働くんだからわざわざ行かなくてもいいのにTDS(働くのはランドの方だから違うっちゃ違うんだけど)に行き、夜遅く帰ってきて翌日には屋久島に旅立つという、若いって羨ましいね、の超詰め込み遊びぶりだ。
最初からもしかしたら娘も行けることになるかもと、エクストラベッドを入れれば3人部屋にもできるホテルを選んだり、父はいろいろと気を使っているのだけど、まぁ奴にしてみればそんなことはあたりまえで気にしてもいないんだろうな。
今回は初めて、羽田近隣の3rd Partyのではなく、オフィシャル駐車場を事前に予約。予約すると予約料1,000円を取られるのだけど、GWなどのピーク時期でなければそれ込みでも4日間で7,000円、近隣駐車場でも5,000円以上はするから、まぁいいやってことでね。2月にこの予約サイトがリニュアルして、ピーク時期以外は出発日1ヶ月前の午前10時からネット予約できるので、皆さんも試してみては?
首都高中央環状線が大井までつながってくれたおかげで、我が家から羽田へは、多少混雑しても50分ほどあれば十分到達できる。しかも空港中央ICを降りて、第1ターミナルの場合ぐるっと3/4周回ると、すぐに羽田P2駐車場の予約車用の入り口に着けるので、これは便利だ。ただ、予約車は5Fの専用スペースに連れてかれちゃうんだけどね。行ってみたら案の定、空きありだったので、予約料は無駄になっちまったんだけど、行ってみてNGでも困っちゃうからね。いい商売だよね。
てことで7時ごろにはJALのカウンターで荷物を預け、忘れたものをショップで買ったりトイレに行ったりしているうちに、8時発鹿児島行きの便の搭乗時間になった。1時間半ほどで鹿児島空港に着き、ここで約2時間の待ち時間の間に軽く飯を食い、JAC(日本エアコミュータ)の150席ほどの中型プロペラ機に乗換えて、12時半ごろに滑走路1本のこじんまりとした屋久島空港に到着。
迎えに来ていた翌日行く予定のオプショナルツアーのお兄さんと、早期割引で格安で借りたレンタカー屋さんのお兄さんとで、家族で手分けして、ぼくはレンタカーを借りに行く。空港に戻ってくると、オプショナルツアーのお兄さんからいろいろと受けた説明を、娘が教えてくれる。財布にほとんど金を入れず旅に来たカミさんは払えなかったというので、ツアー代を立て替えてくれた娘に返す。
まずは屋久島や屋久杉の勉強のため、車で20分ほど走って「屋久杉自然館」に行き、「縄文杉」--今回は行かないことにしたんだけど--の推定樹齢のこととか、実物大の大きさがいかに大きいかとかを知り、最終日に行く予定の--こっちは車で行けるのでね--「紀元杉」のイラストポスターがちょっとおしゃれだったので、丸めても荷物になるんだけども、いきなり自宅掲示用に購入する。
それからすぐそばの環境省の無料公共施設、「屋久島世界遺産センター」に行って、世界自然遺産に指定されている地域--島全域ではないのよね。知らなかったでしょ?--とかの知識を得、いろんなパンフとかを持ち帰ってくる。
次に向かうのは、オプショナルツアーガイドのSさんに、そんなところに行くのは珍しいと言われた、「梢回廊キャノッピ」という施設。事前に調べてかなり手作り感満載のホームページだったここは、その名の通り、樹の上にしつらえられたこれまた完全に手作りの木の細道をたどっていくという施設で、1周大体30分ほど、その間、だんだんとその細道が高度を上げていき、最後はホントに樹の一番上を歩く感じになる。途中、杉の小枝の輪切りを数m先の籠に投げ、入れば願い事が叶うって奴とか、いろいろと仕掛けがあってなかなか楽しめる。
その後近くの「千尋(せんぴろ)の滝」という、遠くからしか見ることができないんだけど、見事な巨大一枚岩とともに眺められる大きな落差の滝を観て、今回の宿、「JRホテル屋久島」に向かう。
計画を立てた時にも書いたけど、屋久島では数少ない温泉施設があるこの宿は、尾の間(おのあいだ)という、背後にモッチョム岳(冒頭の写真)って名の豪快な岩の峰が聳える島の最南端の集落の、岬の上に立つ9角形--数えてみたら。珍しいよね奇数って--の筒状5F建ての建物で、4Fの部屋に通されてみると、早くに予約を取ったからか、ほぼ180度広がるオーシャンビューが素晴らしい!
アルカリ性が強く浸かると肌がとろっとろになる温泉もいいお湯加減だし、和洋折衷の懐石コースは美味しいし、多少値は張るけど、このホテルはほぼ非の打ち所がないな。そういう宿だけに、平日だからってのもあるだろうけど、比較的年寄りのお客さんが多い。
そういうお客さんは、だいたいガイド付きの団体バスツアーで来ているので、千尋の滝とかそういう名所で行き合うと、写真スポットをしばらく占領されて大変だ。う~ん、旅先の細かな調査も含めて、旅行の計画という最大の楽しみを他人任せにするなんて、ぼくの感覚では全く理解できん。
2日目は、朝はまだ雨は降ってなかったけど、最初から天気が悪くなるのはわかっていた。このところずーっと晴れだったのにね。このところ家族旅行は荒天に見舞われることが多い。歳を取るにつれ、誰かが雨男(女)化したのだろうか?
もともとこの日にオプショナルツアーで山登りをしようと思っていて、3日目は島を車で一周することにしてたんだけど、天気が悪いって言うから逆にしようかとも言っていて、いや、島一周の時の天気もいい方がいいしなぁと最後まで迷っていたら、朝迎えに来たガイドのSさんが、明日も島にいるなら、予定を逆にした方がいい、今日だと危なくて最後まで行けないかもしれない、と言う。
ぼくらと同年代のS氏は、明日も予定は空いているので逆にしても全然問題ないですよと。その日はそのまま帰るだけになるのにわざわざ来てくれると言う、とてもいい人でラッキーだった。後で聞いたら数年前に自ら木工房の店をオープンし、最近はガイド業は以前ほど多く入れていないんだそうで。
んじゃそうします、ということで、急遽、頼んでおいた弁当だけを受け取って部屋に戻り、山登り用の装備を解いて着替え、時計回りに島一周の旅開始だ。まず最初の訪問予定地、「石楠花の森公園」に着くころには、かなり激しい雨が降り出した。着いてみるとここは、まだ時期が少し早かったらしく、一部の木に小さな花がちょっとだけついているような状態だったので、スルーすることにする。
次の目的地、大川の滝は、駐車場から2,3分歩くと、滝つぼのすぐ手前から見上げることができ、上から扇状に広がって、かなりの迫力だ。でもなぜかこの2日目、朝から腹の調子が悪く、ここでホテルに続き2度目のトイレに行く。この腹の具合だと、どっちみちこの日は山には行けなかったな。
ここから先は、両側2車線のきれいな道が途切れ、1車線の細いうねうね道に入る。世界自然遺産地域が海まで伸びている島の南西側の、「西部林道」と呼ばれる道で、自然遺産地域としては、車が入れる場所はめったにないらしい。
ここはほぼ100%の確率で屋久鹿や屋久猿に会えると言われるが、この雨だとさすがに動物たちも出てこないかなと思っていたら、途中で子供と思われる小型の屋久鹿に行き合った。車から2mほどの距離からつぶらな瞳でこちらを見つめ、まったく逃げる気配がない(ちなみにこの時は猿は出てこなかったけど、最終日、「紀元杉」に行く林道を走っていたら、道端にいた猿の群れに会えた)。
この林道では娘が車に酔ってしまい、危うく世界遺産地域にリバースして動物たちに自然でない餌を与えるところだったが、なんとか踏みとどまって、そこから先は娘が運転することにした。
林道を抜けて着いた「屋久島灯台」は、天気がいいと今活動中で噴煙を上げている口永良部島が見えるとのことだったが、この日は雨の上にものすごい風で、外に出るとあっという間に傘がお猪口になるような状況だったので、ここもあきらめて次の目的地、「永田いなか浜」へ向かう。
この浜は、海亀が産卵に来ることで有名で、その時期は5月ごろ、卵が孵って子ガメが一斉に海を目指すのは7月ごろ、ってことだったので、亀たちを観ることは諦めていたんだけど、その生態とかを展示していると言うので行こうと思っていた「永田うみがめ館」という施設が、運営するNPO法人が経営難によって解散を決議したってことで、3月上旬で閉館してしまったと言う。うーん、どうもいろいろと残念な寂しい場面に行き当たるなぁ。砂浜は白くてとてもきれいだったんだけどね。
で、次は島の北部に当たる、「志戸子ガジュマル園」という植物園に行く。ここは小規模ではあるものの、幹が分岐してそこから気根と呼ばれる根を地上に向けて垂らし、それが地面や他の植物に到達して別の幹みたいになっていくガジュマルの、複雑な形をしたのがたくさん群生しており、なかなか楽しめる。
それから近くの、屋久島のメインの港があり最も大きい町でもある宮之浦にある「屋久島環境文化村センター」に行って、ここで、外の屋根のある小劇場みたいな場所でならいいですよ、と言うので、降込んでくる雨を後目に、ホテルで用意してもらった弁当を食べさせてもらう。
この施設は屋久島のなり立ちとか自然の様子とかを、20分ほどの映像と展示で紹介している。食べてすぐのこの映像は眠気との戦いになったけども、展示の方はなかなか面白かった。小さな島にもかかわらず九州一の高峰ができた所以とか、なぜ屋久島に雨が多いのかとか、いろんな動物の生態とかね。
続いてすぐそばの、この島では一番の規模と値段の安さだという「屋久島観光センター」で、カミさんを中心にお土産を一杯買い込む。この時点でまだ3時前だったけど、これから後は特に訪れる予定の名所もなく、事前に調べておいたり、レンタカー屋との提携で安くなる木工房の店とか、空港のそばにある「ドラッグストア・モリ」--薬や雑貨のほか、着る物とか酒とか食料品まで売っており、びっくりするほどの品揃えで、しかも安い。島の人も多く訪れるらしい--で買い物をしたりしてホテルを目指していく。
「ウッドショップ木心里(きこり)」という店では、我が家用に玄関に置く一輪挿し(シャチハタがちょうど入る大きさ)を買った。屋久杉の工芸品ってけっこういいお値段なのだけど、このショップもかなりお高かったな。とてもおしゃれなものを揃えて並べられていたけども。
てことでもう前代未聞の長さになってるので、3日目、4日目のお話は週末に書きますね。
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