よくTVでやっているような高級店を東京中で追い求めたりとか、芸能人で言うと木南晴夏さんのような徹底したシーカーからは程遠いのだけど、ここんとこ近所のパン屋さんを巡って、美味しいパンを探す活動を始めている。なんでそんなことになってるかって言うと・・・
我が家は昔から朝はパンが基本だった。前の会社にいた15年ほど前に、社内の提案制度かなんかの参加賞で、ホームベーカリーをもらったことがあって、カミさんはしばらくこれを使って食パンを作ったりもしていた。これはこれで、できたてはそれなりに美味しかったし、朝起きると2F全体に漂うパンの香りが心地よかったのだが、しばらくするとカミさんはこれでパンを作るのをやめてしまった。
というのは、もちろん原料であるイースト菌とか、他に使い道のない強力粉とかをいちいち買ってくるのが面倒だというのもあったのだが、その頃(だったと思うが)人間ドックで高血圧を指摘され、降圧剤を飲み始めたカミさんは、パン作りの過程であまりに大量のバターや塩を加えることに驚いて、げんなりしてしまったらしい。
それでも子供たちが家にいる間は、昔からの習慣に従って、朝霞駅構内にあった「Vie De France」や、その後テナントが変わって「Two Heart」という店になったが、それらのパン屋でカミさんが帰り際にパンを買ってきて、翌朝食べると言うのが習わしになっていた。
だけどもともとパンよりごはんの方が好きだったカミさんは、子供たちが家を出たこともあり、数年前からだんだんと朝をごはん食にシフトさせていった。血圧に加え腎機能の低下も「経過観察」になり、朝ごはんに限らずより小食・薄味化してきていた中、タンパク質・脂質・塩分がごはんより多いパンを避けたいというのも大きくてね。
実はこの腎機能低下については、ぼくもここ数年の人間ドックで指摘されていて、もともとコレステロール値は高いし、あまりタンパク質や脂質が豊富な食材は摂りすぎない方がよいのだけど、それほど経年悪化はしてないので、気にしてないってだけなんだけどね。血圧はぼくはずっと正常だから、塩分についてはカミさんとは違うのだけど。
んで、自分が食べなくなってからも、パン屋さんで1個250円とかするような調理パンは買ってこなくはなったが、スーパーとかで売ってるぼくの好物のぶどうパンとかを買ってきてくれてはいたので、それに甘んじていましたと。
だけど先日、1人で1斤とか一気には食べられないので一部冷凍保存していたそれらのパンの在庫が尽きて、食べるもんないよー、と言ったら、もうめんどくさいから自分で買ってくることにしてくれと言われてしまった。
そんならちょいとこの近所で美味しくてコスパのよいパンを探してみようかね、ってことで、3週間ほど前から腰を上げましてね。まぁだからって、グルメサイトとかそれ系の口コミやおススメ紹介記事のレベルにはまだまだ到底届かない、ただの活動記録なんだけどね。
知らなかったんだけど朝霞ってのは、調べてみると知る人ぞ知る、って感じのパン屋の激戦区と言うか、シャレオツな都内の一部地域には及ばないけども、割合レベルの高いパン屋さんがあると、パン好きには評価されている地域らしい。
もともと1969年創業の老舗「アサカベーカリー」って店が市内に3店舗あって、ここは今でも食べログで3.65点とかの高得点を上げ、2020年の百名店に入っている名店だ。その本町店(冒頭の写真)ってのが、我が家からチャリで3分ほど、駅からの帰りだとちょっと寄り道になるけどそんなに遠回りにはならない場所にある。
ここの食パンが、上食パン、特上食パン、特特上食パンと3種類あって、これが大変評判がよいらしい。この他にも狭い店舗--でコロナで2人までの入店制限をしているため、写真の通りいつも列ができている--ながら昭和の香りプンプンの多種多様な調理パン、菓子パンなんかを扱っており、行くタイミングによって狙っていたパンがゲットできないことも多い。曜日によって売っているパンが違ったりもする。
ここは以前にカミさんが地元の子育て支援のミニ情報誌的なものを作る活動をしていた時に、スポンサーになっていただいていたお店で、その頃にはカミさんはここのパンを買ってきたこともあるらしいのだが、ぼくにはどれがそれか区別がついていなかった。
先週この「特上食パン」を念のため事前予約して1斤買ってみたが、うーん、これは確かに旨い。もっちりした生地に少し甘めの味がして、焼いても焼かなくてもたいへん美味。しかも特上でも1斤280円と言うお値段が素晴らしい。クォリティーに対してコスパのよさが際立っている。
今週は調理パンのうち昭和ベタな「焼きそばパン」とか何種類か買ってみた。まだ全部食べてないけど、昨日食べた「明太ジャーマン」はモチモチ食感なのはいいけどちょっと味が濃くて、まぁ普通と言うか、今風な感じはしなかったな。でも調理パンでも150円前後(モノにもよるが)と言う価格帯が嬉しい。決済手段が現金払いのみなのが残念なんだけどね。今度特特上食パン400円とかぶどう食パン310円(いずれも1斤)も試してみよう。
我が家の最寄で歩いても1分ほどの場所にある、数年前にオープンした「ルミエール」というパン屋さんも、食べログの点はそれほどでもないが一定の評価があり、特に少し大きめの、クリーム等は入っていないロールパン「塩パン」が評価が高かったので、これは先々週買ってみた。確かにシンプルではあるが、下カリ上フワの食感と塩味がよい。この手のパンで120円という値段もありがたい。調理パンって全体に値段が高すぎるよね。
この「ルミエール」のはす向かいには、「一期一会」というパン屋もあり、ここは高級食パン専門ってことで、老舗「アサカベーカリー」を後目に激戦地に殴り込みかけた感じなんだけど、卵を使ってないってのが売りで、評判もいいし興味はあるものの、2斤単位でしか売ってなくて864円ってことで、「アサカベーカリー」の特特上食パンより高く、しかも1人で2斤食うのは相当時間がかかるので、今のところ尻込み中。
先週免許更新に行った帰りには、朝霞警察署の近くにある「マグベーカリー」というパン屋にも行ってみた。カミさんが行きつけの美容院でここの「チョココロネ」かなんかを食べさせてもらって美味かったと言うのだが、ぼくは基本的にぶどうパン以外は甘いパンには興味ないのよね。事前に調べて狙っていたパンはなかったけど、買ってきた「マイルドカレー」「くるみクリームチーズ」は、まぁまぁそこそこって感じかな。
毎週無料の濾過浄水を汲ませてもらっているスーパー「イイダ」--上記「一期一会」のすぐ裏にある。確かに密集してるよね--の中にもコスパのよいパン屋「パレッタ」が入っていて、ここにもちょっと旨そうなパンがあるし、駅の反対側には、食べログの点では「アサカベーカリー」を上回っている「アーブル」という百名店入りのパン屋もある。
まぁ道楽というほどではないけども、パン屋シーカーは近所だけでも店も多いしパンの種類も多いし、けっこうキリがないな。どこまで追っかけるのか、いずれどれかのパンが定番として定着するのかわからないけど、しばらくはシーカーを続けてみようかと思っております。
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