めちゃめちゃ好天に恵まれたGW中盤、3日から2泊で、茨城南部&最終日には1ヵ月ぶりに孫に会いに行くプランで、カミさんと出かけてきた。
とにかく天気がいいことがニュースとかで散々流れたので、こりゃ混むかなとある程度覚悟していたが、外環道を市川まで進む間、東北道や常磐道、京葉道路に分かれる前と、湾岸に入って宮野木JCTまで流れが悪かったほかは、そんなにひどく完全に停まってしまうようなことはなく、予定より30分遅れくらいで潮来市の市営駐車場に着いた。
水郷の町と言われた潮来は、今は船で巡る水路なんか見る影もなく、一部の川で橋めぐりの遊覧船なんかは出ているが、観光資源としては5月下旬から6月にかけて「水郷潮来あやめ園」で行われる「あやめ祭」以外にはほとんどない。もうちょっと計画的に見どころを残しておけば、観光客も呼べたろうにね。
とは言え前川という川沿いに幅40m、長さ300mほどで設えられた「あやめ園」は、今はあやめはまだちょっとしか咲いていないが、藤棚なんかもあってそこそこきれいで、それなりの観光客も集まっていた。ここを一通り歩いて、潮来駅前のとんかつ屋さん「とん平」でヒレカツ定食を食べる。これはなかなか美味い。
それから遊覧船の発着場まで行ってみたが、2人だと貸切で30分5千円だと言われたので、うーん、まぁ辞めとくかということにして、前川沿いを少し上流まで散歩する。多く架けられた橋にはそれなりに風情はあるが、まぁこれと言って驚くような景色が展開されるわけではない。川沿いにはほぼとぎれなく、小舟が係留されていた。
散歩からの帰り、大きな山車を威勢のいい掛け声とともに、若者や子供たちが引くのに出会った。本来は8月初めに行われる「潮来祇園祭禮」で、各丁目ごとに14台の山車が出るらしいのだが、この「あやめ二丁目」の山車だけ、この時期にも引いていたらしい。山車を引くだけではなく、ところどころで止まってはみんなで踊りを踊る。なかなか勇壮だ。
なんかこういうの懐かしいよね。子供の頃は山車引きや神輿担ぎに参加して帰りにちょっとしたお菓子をもらったりした記憶がある。この「潮来祇園祭禮」では、丁目ごとに祀る神様が違っており、「あやめ二丁目」はなぜか真田幸村。なぜ真田幸村なのかは調べてもよくわからなかった。
次に潮来から車で20分ほど移動して鹿島神宮に着く。なんかこの辺りの道ってほとんどが片側2車線で広々しているのよね。鹿島神宮は結構な人出だったが、正門の大鳥居に一番近いメインの駐車場に、うまいこと停まることができた。
この鹿島神宮も先日行った熱田神宮同様歴史が古く、日本建国・武道の神様である「武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)」を御祭神とし、神武天皇元年創建と言われる。楼門や、今は残念ながら修復工事中で養生されていたが本殿・拝殿などは、江戸時代初期の建物であり、重要文化財に指定されている。
境内はかなり広く、深い森に覆われていて、ちょっと人は多かったが、歩いて行くといつもの森歩きのように心が洗われる思いがする。途中鹿園があったり、地中深く埋まっており地震を起こす鯰の頭を押さえていると言われる「要石」--地上に出てる分はただの小さな丸石--や、澄んだ湧水が大量に湧き続けているという「御手洗池」などを観て、米粉入りの塩バニラアイスというのを食べる。
戻ってきたら、行きは長かったので諦めた拝殿参拝の列が少し短くなっていたので、お参りをして、おみくじ--カミさんは中吉、ぼくは吉--を引き、鹿の焼き物に入った鹿みくじというのを売っていたので玄関の飾り棚に置く用にこれも買った。このみくじは大吉だった。
この日と翌日も連泊で、宿は北浦の景色が美しく、この辺で唯一の温泉宿である「亀の井ホテル潮来」。しかしまぁ、GWピークのこの時期、部屋はそこそこ広く、食事も味はまぁまぁでもあるが、@一泊30,000近くというお値段はいかがなものなんでしょうね。「料理長おすすめプラン」というヤツにしたが、いわゆる旅館飯で、魚介類中心に大量に出てくるので、とても食いきれない。フードロスなんてどこ吹く風。
それが嫌なら一人旅の時のように温泉朝食付きビジネスホテルに泊まって、夜は外に食べに行けばよいのだが、だってこないだの中部城巡り一人旅の時なんて、全国旅行支援も入れると、5泊で42,800円、夕食も旅行支援のクーポンが出てるので、全部で5,000円くらいしか使ってないから、今回の旅の半額以下だよ。
カミさんにそう言ったら、前にビジネスホテルに泊まったけど悪くないし、私も別にそれでもいいと言ってくれたので、次回はカミさんと行く時も、その手の宿を候補に入れよう。その手の宿がいろんなチェーンで雨後の筍のように建っていて、普通の温泉宿の多くが斜陽になっている今の現実を、宿の経営者の方は冷静に分析して欲しいもんだ。
2日目はまず「北浦大橋」を渡って、鹿島灘を望む展望塔がある「はまなす公園」というところに行く。展望塔の下には、そこそこの森に覆われた起伏にとんだ公園があり、ジャンボすべり台なんかもあって、子供たちが元気に遊んでいる。
この展望塔からの眺めもかなりよいのだが、海にところどころ出っ張った人工の岬のようなものが見える。海岸の浸食防止のために設えられた「ヘッドランド工法」と呼ばれるものらしいのだが、これらの突端にひょこひょこ立ち上がったものがあって、ぼくはテトラポッドじゃない?といい、カミさんは人だというので、車で移動して確かめに行った。
実際に行ってみると、これらのヘッドランドは基本立ち入り禁止の看板が出ているのだが、そんなものお構いなしに人が入って、突端で釣りをしている。立ち上がったものの正体は半分はテトラポッド、半分は釣り人だったので、まぁ引き分けだね、ということになった。
それからまた北浦を今度は一番北の「鹿行大橋」で逆方向に渡り、霞ヶ浦の北方湖岸にある「霞ヶ浦ふれあいランド」に行く。ここも以前は「水の科学館」があったり、「玉のミュージアム」があったりしたのだが、いずれももう閉じてしまっており、今は霞ケ浦を望む展望塔のみ営業している。隣の道の駅はかなり繁盛しているようだったから、まぁ観光資源も諸行無常ってことなんだろうけど、もうちょっと工夫の余地がある気もするけどなぁ。
展望塔からの眺めはこちらもかなりよく、水戸市や筑波山などの遠方も望めるほか、なにしろ霞ヶ浦の広さが実感できる。さすが日本2位の湖だ。以前にTVで霞ケ浦をチャリで一周するアナウンサーのドキュメントを放送していて、それに騙されたわけではないだろうが、チャリで湖岸を走っている人が多くいる。ぼくもこの旅の計画を立てるときちょっと考えたが、霞ヶ浦をチャリで一周するのは、丸一日がかりでも可能か怪しい難行苦行だとわかったのでやめた。
次に向かったのは、かすみがうら市の「歩崎(あゆみざき)公園」だ。ここは湖岸の幅100m弱のスペースに、水族館やら芝生やら水場やらちょっとした林やらがある公園で、「霞ヶ浦ふれあいランド」に較べれば家族連れを中心にかなり賑わっていた。土産物屋がある建物に入り2Fの「かすみキッチン」で食事にしたが、かなり混みあっており出てくるまでに30分程待たされた。
ここは霞ケ浦の風物詩「帆引き船」の発祥の地とのことで、その石碑も立っている。今では実際の漁には使われていないが、観光用に復活した帆引き船も、操業は夏季だけということで、この季節は見ることができない。
公園内を少し散歩して、「歩崎展望台」というのがあるはずだというので湖岸を探したが見当たらず、結局湖岸から少し離れた小山の上に歩崎観音というのがあり、ここの一番湖側に展望台が作られているとわかって、104段の階段をへいこら登って見に行った。ここの眺めもかなり広々としていてよい。
次に今度は土浦市に入り、霞ヶ浦の上に2本ある角様の形のうち左の角の奥に位置する、「霞ヶ浦総合公園」に行く。ここも広い原っぱと立ち寄り温泉と、今はもう終わってしまったチューリップ畑、その横に風車のある展望台、それから水生植物園とかがある公園で、ここもやっぱり家族連れ中心に多くの人が来ていたな。
今の季節は水生植物園にわずかにあやめと、あと園内の池にスイレンが少し咲いているくらいで、ちょうど花の端境期に当たっているようだ。風車展望塔から景色を眺め、ほとんど葦だらけの水生植物園の木道を散歩し、多目的広場では、そう言えば子供たちが大きくなってから、我が家のそばの「和光樹林公園」にも全然行ってないね、なんて話しながら車に戻り、ここから1時間ほど走って霞ケ浦を半周して、宿まで戻って来た。
3日目は本当はもうちょっと早く出るつもりだったのだが、9時ちょっと前にチェックアウトし、一路日立に向かう。北浦のちょっと北まで東関東自動車道と言うのが延びてきていて、ここから乗るとひたちなか海浜公園に行くのとは逆方向なので渋滞に会うこともなく、10時20分ごろに息子の家に着いた。
孫1号はさすがにぼくらのことはよく憶えていて、こないだ名古屋に行った時にレゴランドで買って来た幼児向けレゴ「デュプロ」をお土産にあげたら、かなり食いつきよく遊んでいた。うんうん、君の父親はあまりレゴで遊んでくれなかったからね、往年のレゴファンであるじじが、いくらでも買ってあげるよ。
ぼくらがこの家に泊まっていた時の部屋に行ったりしながら、ぼくらが来るとママがいなくなるのではと恐れていたようだが、大丈夫だよと宥める。相変わらず言葉はしゃべれないが、「抱っこ」という言葉を憶え、これを「あっこ」と発音し、階段を登るのも自分で登れるのに、「あっこ」「あっこ」の連発だ。弟ができて、やっぱり少し赤ちゃん返りしているのかな?ぼくらが世話をしていた時から較べると、ママがいる分イタズラや食器を投げてしまったりは収まっているようだったけど。
あとトイレでうんちやおしっこをできるようになったということで、この日も何度かトイレにアンパンマンのおまるを置いてチャレンジしていたが、ぼくは見ていなかったがお昼寝の前に一度だけうまくできたそうだ。
孫2号はやっと1ヶ月になったばかりだが、こんな小っちゃいときからこうだっけ?と思うほど表情が豊かだ。ウチの娘がチビの時ほどではないが、普通に抱っこしてもなかなか寝ず、歩き回らないとダメだし、寝たと思って下ろすとすぐに起きてしまう。まぁ泣いてもちょっとだけだし、そんなにうるさくもなくて、それもかわいいのだけどね。
昼は息子が近くのうどん屋さんでテイクアウトしたうどんにし、孫1号が昼寝している間息子夫婦は買い物に出て、夜は嫁がブリの照り焼きとたけのこご飯の「子供の日」メシを作ってくれたのでこれを食べ、それからケーキも食べた。
孫2号が生まれてから生活の時間帯を少し前倒しにしたとのことで、8時少し前には片付けも終わり風呂も焚けてあとは孫1号が入って寝るだけ、となったので、カミさんは相当名残惜しそうだったが、高速道路の登りが軒並み渋滞しているという情報もあったこともあり、バイバイをして、多少流れが悪いところはあったが、2時間ほどで帰って来た。
いやいや、前半は渋い関東公園巡りだったけど、最後に孫に会って締める、なかなかのGW旅でした。次は孫2号のお宮参りってことで、6月中旬ごろにまた日立に行く予定。今からカミさんに、ちゃんと早く起きてよね、と申し渡されております。長くなってスミマセン。
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