この3連休は、カミさんと長野中部の菅平に2泊で行ってきた。菅平と言えばラグビーやテニスを中心に、学生の夏合宿のメッカで、バンド合宿用の施設なんかもあるはずだけど、ぼくはここに泊まったことはなく、通ったことがある程度だった。
前にも書いたかもしれないが、菅平に行く計画は3年前に一度立てていたのだが、予約していたパルコール嬬恋スキー場のメインのホテルが、ただでさえスキー不況で苦しいところへコロナ禍の波をもろに食らって廃業してしまった--今はまた復活した模様だけど、経営が変わったのかな?--こともあり、行けていなかった。
今回はその時の計画の焼き直しで行ってきたのだが、宿は菅平のちょっと先にある峰の原高原のペンション、「さすらいの自由飛行館」というところを取った。ここはリフォームして1晩に2グループに絞って泊まれるようにし、1グループ分の部屋が、小さな方でもベッドルームとリビングが別々についており、どちらにもTV(リビングには40インチのもの)が設置されていて、8日のラグビーワールドカップのアルゼンチン戦が、大画面で観れるじゃん、ってことでね。
ここのオーナーはジャズドラマーで、ダイニングにはYAMAHA YD-9000のセットが置いてあり、夕食後にはここでオーナーがYouTubeに合わせてドラム演奏を披露するというオプションがついている。ぼくもドラムをやっているとは白状したものの、叩いてくれという誘いは徹底的に断った。ぼくはドラムだけの演奏を人に見せたい陽キャではないのでね。素人の歌を聴きにカラオケに行くのはゴメンだというのと同様で、ましてや絶対に歌いたくなんかない。まぁタイプが違うと思って下さいね。
話が前後するけど、まず1日目は8:30発の予定が20分ほど遅れて家を出たが、3連休+好天で関越はたぶんコロナ前以来の大渋滞をしており、久々に富士見川越道路経由の迂回ルートを行った。この道もだいぶ混んでおり、迂回した方が早かったかは微妙だけどね。
計画時の渋滞予想よりは1時間以上余計に時間がかかったので、碓井軽井沢から鬼押出しを通って嬬恋の「あさぎり」というそば屋さんに着いたときはもう1時ごろになっており、そばを食べてから2時過ぎにパルコール嬬恋のスキー場の駐車場に着いた。近ごろ湿原マニアを自認している我々、ここからスキー場の右端を登って、野地平(やちだいら)湿原というところに行くためだ。
ゲレンデの途中から湿原に登る道に入るのだけど、この入口に何の標識も立っていないので超わかりづらい。一度通り過ぎてから振り返ったら、山登りの格好をしたご夫婦が表れたのが見え、あれ?あの人たちどこから出てきた?というので戻ってみてやっと入口がわかるという、それがなかったらどこまで行っちまったか。
しかもこの登りが、急勾配ではないのだけどけっこう長くダラダラと続き、40分間くらいずーっと登り続け汗だくになってやっと湿原入口に着いた。着いたとたんすごい寒風が吹いてきて、パーカーと上着をはおる。
ここは全体的には湿地というより少し乾き目で、池塘なんかがあるわけでもなく、けっこう木も生えているが、きれいな木道が設えてあり、まだ紅葉には少し早いものの、一部の木は色づき始めているのと、あとあまり見たことがない大きなシダ類の葉っぱが、これは紅葉ではないけど茶色く枯れかけたものがすごく多く見られた。30分ほどで短い方のコースを回って戻ってくる。
元来た道を戻り、もう1ヵ所行こうかと思っていたハイキング先はパスして、菅平に向かう。途中、「嬬恋」という名前から、 2004年以降「愛妻家の聖地」というブランディングをしているこの村の、「愛妻の丘」と名付けられた展望台があり、ここでのしきたりに従って、大声で「○○(カミさんの名前)、愛してるよ~」と叫んだ。ちなみに冒頭の写真はこの展望台から浅間山方向を望んだ風景、左の写真はこの丘にたくさん飾られたかわいい金属彫刻の1つだ。
今回の宿では、宿泊グループ数を絞った結果、トイレも風呂も洗面所も、部屋の外ではあるが自分たち専用にできるのがよい。風呂は温泉ではないが、青森ヒバのふたを被せてあるためとてもいい香りがする。当初初日は外でバーベキューと言われていたが、この日の外気温は10度ほどしかなく、あまりに寒いため、室内しゃぶしゃぶに変更になった。2日目の夕食も創作洋食のフルコースで、美味いし腹いっぱいになる。
1日目もこの付近はそれほど好天ということではなく雲が多めだったが、2日目は朝からどんよりと曇り。だが夕方から3日目にかけては雨だろうとの予報だったので、もともと3日目に予定されていたものも含めて、外でやることはなるべくこの日にこなすことにした。
まず「ダボスの丘」にある「シュナイダー記念碑」--昭和初期にオーストリアからスキーの指導者として来日したハンネス・シュナイダーさんが、菅平をスイスのダボスみたいだと言ったことに由来--に行く。ここにも標識がなく、駐車場から100mくらいはある標高差の坂を登っていくのだが、最初どこから登るのかだいぶ迷った。
登ってみると石積みの円錐形の塔は立派だし、振り返って見える風景も雄大だ。この日は「菅平スカイライントレイル」という大会をやっていて、ここはそのコースになっているらしく、急坂を半分走って登ってくる、ゼッケンをつけたたくさんの選手たちに会った。3コースあるらしいが、真ん中の「ロングコース」で距離42.5km、累積標高2,403mだって。よくこんなのに挑戦する気になるなぁ。びっくり。
車に戻って次に向かったのは「菅平牧場」だ。ここには車がたくさん停まっており、その割には人影が少なかったが、後でわかったところによると、ここに車を置いて、日本百名山、四阿(あずまや)山とその手前の根子岳という山に登りに行くのが定番になっているらしい。
牧場自体は規模は大きいのだが、牛はおおむね遠くにいる上みんな寝転んでおり、多少愛嬌があるのは2頭の顔の黒い羊くんたちくらいで、彼らはおーいと呼ぶと寄ってきて近くで雑草を食べてくれる。ここでは濃厚なソフトクリームを食べてから、近場をちょっと散策して車に戻り、「ホテル白樺荘」の中にあるロシア料理とカツサンドの店「レストランシラカバ」で、ぼくはカツサンドを、カミさんはボルシチを食べた。なかなか美味。
てことで、この調子で書いてると長くなりそうなので、旅の後半については近々また別途書きますね。それにしても先週、超久々に最高気温が30度を切ったと思ったら、ここ菅平は秋を通り越してほぼ冬でした。「寒い」なんて感覚、すっかり忘れてましたわ。
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