先週の連休にカミさんと出かけた奥飛騨旅行の、今回は後半のお話。
2日目、20日の午後まず向かったのは、平湯温泉から高山に向かう国道158号線沿いにある「銚子の滝」だ。国道から細い道を3分ほど登って行くと、車が数台停まれるほどの駐車スペースに出て、そこからまた3分ほど歩いていくと滝の正面に出られる。
この滝は落差は25mほどで大きなものではないが、先週前半に降ったと言う雨を受けてか、水量が多くなかなか豪快だ。滝壺の近くに寄るとかなりの水しぶきが飛んできて、ここはまだ標高1,100mほどある場所ではあるが、この季節には気持ちいい。
次に向かったのは「飛騨大鍾乳洞」だ。大橋外吉氏という方が鉱脈を探していて1965年に発見したというこの鍾乳洞は標高900mで、観光用鍾乳洞としては日本で一番高いところにあるという。
ここはかなり広い駐車場を備えているのだが、あと300mというところで空き待ちの列にひっかかってしまった。諦めて引き返す車とかもあって、意外に早く15分待ちくらいで車を停められたが、確かに来訪者の数は多いけども、駐車場内の捌きの下手さもあるように見えたな。
鍾乳洞に入る前に発見者の大橋氏が集めたと言う美術品やなんかを展示した「大橋コレクション館」があり、これはご愛敬だが、ここでは2007年に100Kgの金塊が強盗されると言う事件があったらしい。
鍾乳洞の中はなんつーか、まぁ普通に鍾乳石とかが林立していて他の鍾乳洞と際立って違うところはないが、けっこう通路が狭くて頭が当たりそうなところとかも多く、また基本多数の階段も含めてずっと登って行くので、年間平均気温が12度、暑いこの日も13度ほどだったが、外と同じ服装でもぼく個人は汗が引くことはなかったな。
ここからまた平湯温泉まで引き返して、こんどは安房トンネルの出口インターから車で3分ほどの「平湯大滝」を観に行く。ここは落差64m、「日本の滝百選」にも選ばれている滝で、5年前に車が入れるようになったという駐車場で車を降りるとその姿がすぐに目に入る。
3分ほど歩いて滝に近づいていくと、これは大きく立派で、ここも水量が多く豪快な滝だ。滝壺のすぐ下は大きな岩がごろごろ転がっていて立ち入り禁止になっているが、50mほど離れた場所からでもその迫力は伝わってくる。この滝にはしばらく観入ってしまったな。
この日はこのまま16時過ぎには宿に戻ってきて、「ひらゆの森」本館の温泉に浸かってからそのまま施設内のレストラン「もみの木」で食事することにしたが、この時間の立ち寄り温泉はすごく混んでいた。ここは広い露天に岩風呂などの湯舟が7つある大きな施設なのだけど、どの湯舟にも数人の人が入っている。「ぬるま湯」と書かれた人の体温ほどの岩風呂が気持ちよい。
レストランの方も10組ほどの待ち行列ができていて30分ほど待たされた。平湯温泉全体のレストラン不足と連休の人出もあるんだろうけど、ぼくらは食べなかったがここは焼肉が人気で、コンロを置ける大きなテーブルにほぼ2人ずつしか座っていないスペース効率の悪さと、今はどこの飲食店でもそうだが従業員不足もあるので、まぁ仕方ないのかな。
3日目の21日は、奥飛騨温泉郷を通り抜けて前日より北寄りの国道471号を降りて行き、まず「双六渓谷」というところに向かう。ここはまぁ、普通の川が水のきれいさもあってエメラルドグリーンに見える場所で、子供も含め釣りを楽しんでる人が数人いた。
それから神岡の街に入って道の駅「スカイドーム神岡」に併設された「カミオカラボ」に行く。「カミオカラボ」は、神岡鉱山の跡地の地下1,000mに造られた東大宇宙線研究所の研究施設「スーパーカミオカンデ」で、 何を対象に、どんな設備で、どんな研究をしているかを展示した無料の施設で、それほど広くはないが、たいへん興味深い内容であり、いろんなゲームとかもあって子供でも楽しめるようになっている。
「スーパーカミオカンデ」は、宇宙をはじめあらゆる場所を飛んでおり、宇宙の歴史を紐解くカギになると言われる素粒子「ニュートリノ」を観測する施設で、これによって「ニュートリノ」が世界で初めて実際に観測(これは前身の「カミオカンデ」で)され、また「ニュートリノ」にも質量があると言うことが証明されたことで、そのそれぞれで1人ずつ、計2人のノーベル賞受賞者が出ている。飛騨市の田舎町である「カミオカ」の名も、これによって世界的に有名になった。
ここで1時間以上じっくり展示を観て、道の駅のレストランで昼食を食べてから、今回の旅の最後の目的地、予約しておいた「レールマウンテンバイク渓谷コース」の集合場所に向かう。いやぁしかし、神岡の市街地は標高450mほどだが、盆地性気候でめちゃくちゃ暑い。
「レールマウンテンバイク」は、廃線となった旧神岡鉄道のレールの上を、電動自転車2台を横に連結した特殊な車両を漕いで進んで行くアトラクションで、2018年に新設された「渓谷コース」は、高原川沿いに旧漆山駅から二ッ谷トンネルまで往復6.6Kmのコースだ。
簡単な説明を受け、実際に乗ってみると、思いのほか車輪音が大きく驚くが、コースは森の中あり、鉄橋あり、トンネルありで、渓谷の景色もよくて気持ちよく、これはかなり楽しい。陽の当るところは暑いが、風も当たるしトンネルの中はひんやりして、意外に汗はかかない。
前輪は線路に接触しておらず、ハンドルは極端に言えばブレーキをかける時だけ握ってればいいので、スマホ用のセルカ棒があればもっといい写真が撮れたのに、直前にAmazonに発注したセルカ棒は、旅に出た日に家に届いて間に合わなかった。(右の写真は撮ってくれたのを買ったもの。Scanしたのでちょっとボケてますけど)
てことで往復約1時間の走行を終え、奥飛騨旅もおしまい。ここからは元来た道を戻り、松本インターから高速に乗って、途中上田あたりでものすごい夕立に降られたが、地元のびっくりドンキーでハンバーグを食べて、夜9時過ぎに家に帰ってきた。
3日目は暑かったけど、高所の爽やかな空気と、好天の絶景、珍しいアトラクションなんかを満喫した、バラエティ豊かな旅になりました。
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