今日はカミさんと、目黒のBlues Alley Japanというライブハウスに、"Tina-Pon ~結(ユイ) IN THE NIGHT"というLiveを見に行った。
Tinaというのは、一時期「Magic」(写真は「Magic」を収録したデビューアルバム「Colorado」)などの曲でヒットを飛ばし、コマーシャルなんかにも出ていた実力派のボーカリストで、音程やリズムの確かさはもちろんのこと、ハスキーでソウルフルな声が日本人離れしていて、ぼくはけっこう好きなんだけど、どうもメジャーになりきれない。日本の女性ボーカリストでは、実力としては吉田美和とMisiaがやっぱすごいと思うけど、彼女たちに匹敵すると思うんだけどな。ぼくは。
Ponというのはポンタ-村上秀一さん-のことで、言わずと知れた日本を代表するドラマー。ぼくは日本人ではポンタと山木秀夫さんの2人がやっぱすごいと思って尊敬してるし、ぼくのスティックは、もう27,8年前から、PearlのShuichi "Ponta" Murakamiモデルを使い続けている。
この2人がユニットを組んで、ベースやピアノ、ギターにも実力派ミュージシャンを迎え、ソウルやR&Bのスタンダードを中心に演奏するこのライブも、知らなかったんだけど今回が3回目らしい。
カミさんとライブに行くのは、去年の夏の同じ時期(8/27日)に、山中湖の野外会場でMisiaのライブ(この日のライブはこのDVDに収録されてます)を見て以来。その日は小雨で、標高も高いのでかなり寒くて、本当に夏の終わり感があった記憶があるけど、今年はなんだこの暑さは!まだ昼間の熱が残る18:30に待ち合わせて、Blues Alley Japanに向かった。
ここは4年くらい前にできたらしいけど、けっこう毎晩中堅~メジャーどころのミュージシャンを出演させて、なかなかがんばっている模様。ぼくは来るのが初めてだったけど、ステージとの距離の近さ、音のよさ、そしてライブハウスには珍しい、「ディナー」と自負するだけのことはある食事のおいしさ、いずれもなかなかのものだった。
早めに予約しただけあって、席はステージから3mほどの至近距離。しかもポンタをフィーチャーしたバンドだけに、普通と違ってドラムがステージに向かって左手のフロントにセットされている。ぼくはすっかりミーハーして、ポンタのドラムのセッティングをつぶさに観察した。
ポンタは昔、トップシンバルを地面と垂直に、高いポジションにセットするのが特徴だったんだけど、あれは右手が疲れるだろうなぁ、と思っていたら、今日は普通の低めのセッティング。Pearlカスタムモデルのセットで、タムの裏皮はついていない。 ツインペダルを使い、意外にスネアの位置が高い。フロアタムの右側の台には各種スティックが並べられている。
お腹がいっぱいになると、丁度ライブが始まった。2ステージ構成で、合計約2時間、内容的にもすばらしい!リハが2度しかできなかったという割にはさすがプロ。Isley BrothersとかAretha FranklinとかLuther VandrossとかWhitney Houstonとか、
ぼくが学生時代になめるようにして聴いたソウル、R&Bのナンバーを、Tinaのボーカルがのびのび、生き生きと歌い上げていく。
サポートミュージシャンもみんなすごいテク。特にベースの日野"JINO"賢二さんは、チョッパーもすごいし、アンコールではベースにオクターバーとオーバードライブ(多分)をかけ、ギターそっくりの音で早弾きソロを披露、ジミヘンの背中弾き奏法まで見せる目立ちたがり屋さん。
ポンタは生で観たらけっこうおじいさんで(今55歳のハズ)びっくりしたけど、年をとってもまったく衰えないテク。スネアが少しつっこみ気味(それが証拠にぼくの手拍子とピッタリ合っていた)なのに、なぜあんなドライブ感が出るの?ぼくが同じことやったら「テケテケだぞ」とブーランに突っ込まれること必至。
特に彼から学んだのは、緩急というか強弱のつけ方。ドラミングにすごく表情がある。けっこうミスしたりはずしたりしてるんだけど、そんな細かいことは関係ない、大きな全体感って言うか、うーん、やっぱすげーなぁ。
そんな演奏がわずか3mほど向こうで展開されている。とにかく幸せな時間だった。
変な学校で、秋休みがある代わり夏休みが短く、明日からもう2学期が始まるという娘を留守番させてまで、来た甲斐があった。やっぱライブはいいね。この時期の夫婦ライブ鑑賞が、毎年恒例になるのかな?いや、こんなライブならもっと頻繁に行きたいもんだね。
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