例のように「Count Down TV」を観ていたら、「歴代9月の最も売れたアルバム」をやっていて、97年がCharaの"Junior Sweet"。音楽って時代というか時期というか、とにかく時間の記憶と密接に結びついてるじゃないですか。この曲聴くと、○○してたころのいろんな出来事や、その出来事の中にいた自分の感覚というか精神状態みたいなものを、思い出すんだよね、っていう曲ってあるじゃないですか。
"やさしい気持ち"とか"タイムマシーン"を始め、数々の名曲が入ったこのアルバムは、わりあい最近--とはいえもう10年前なんだね。年取ると10年なんてあっと言う間だなぁ--の名盤だけど、こいつを聴くと、今住んでるこの家を建てた頃の、内装とかいろんな打ち合わせや、カーテン選びにとか、防音室や家具のショールーム巡りのためにあっちこっち出かけた記憶が鮮明によみがえってくる。
そう言うとこに行ってた頃に、車のCDチェンジャーに入っていて、何度も繰り返し聴いてたからなんだけど、こないだかあちゃんにこのことを言ったら、彼女はこれらに全部同行していたくせに、別にこのアルバム聴いてその頃のこと思い出すってことはないそうで。
まぁその頃のことが、ぼくにとって社会人になった頃から言い続けてた、ちっぽけだけど1つの夢の実現だったから、かあちゃんとは思い入れが違ったんだろうね。
だけど97年って言うのは、--今日はJ-Pop寄りの話になってるけど、--あの安室ちゃんの"Can You Celebrate"が各賞を総なめにした年で、なぜかよく憶えてるんだけど、その総なめにした大晦日の夜中に年越し番組としてやってたSMAP出演の番組で、あの名曲"夜空ノムコウ"を初めて発表したんだよね。
歌謡曲には別に興味はなくて、SMAPもいい曲歌ってるんだけど、なんでいまだに1つのメロディーを全員で斉唱しちゃうの?っていうジャニーズ式歌謡曲っぽさが、情けなくもあり、それはそれですげー、って思う部分もあり...
でもこの曲の最後の方に出てくる、「あの頃の未来に、ぼくらは立っているのかな?」っていうフレーズは、ちょっと大げさに言うと、世紀末に出た、20世紀最大の歌詞の1つだと思うな。
恋 人関係としての、あの頃ぼくらがこうなっていくだろうと思っていた2人の関係と、今の現実を比べての郷愁に似た思いもさることながら、このフレーズって、--Docomoのコマーシャルにあったけど-- 手塚治虫が描いた、楕円形で描ける建物が建ち並ぶ世界に、チューブの中をリニアが走る21世紀の輝かしき未来図と比べた時に、実際に21世紀になってみ て、そんな劇的な変化なんて、結局してないじゃん、別に21世紀って、単なる時間の流れの上にある1つの記号で、2001年1月1日になったからって、あたりまえだけど急にがらって変わることなんて、そりゃ考えてみりゃあるわけないじゃん、っていう、そういうこれもまた一種の郷愁まで一気に思い起こさせる、すごい一言だよね。
作 詞したスガシカオ自身が「さんまのまんま」で言ってたけど、この曲はまずこのフレーズが浮かんで、こりゃすげー、って本人も思って、それ以外の部分はホン トにただの付け足しだったみたいなことらしくて、やっぱそうだよなー、これって、「あーあー 川の流れのようにー」とか、古いところでは「林檎の気持ちが よくわかる」とか、そういう20世紀の名フレーズの1つだよね、って思う。
そういえばタモリが、この"リンゴの唄"を昔、"戦後日本歌謡史"っていうパロディーアルバムの中で、「産後の毛虫は目でわかる~」ってパロって歌ってて、感動したことがあったな。このアルバムは、確か買って持ってるはず。どうでもいいけど。
いやいや、相変わらず散漫な日記でスイマセン。
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