昨日、今日と、うちの会社に実行委員会を置く年に1度のカンファレンス、The New Context Conference 2007が開催された。ぼくは今月、別件で忙しくあまりお役には立てなくて申し訳なかったけど、一応そのスタッフとして、メディアスポンサーであるインプレスさんの窓口担当として活動した。
このカンファレンスは、ネットビジネスの最前線で活躍する、シリコンバレーを中心とした業界の名士、論客を招聘して、Webの未来を語っていただく会議で、今年が3回目。たとえば今話題となっているSecond Lifeなんかも、昨年のこのカンファレンスで初めて日本に紹介された。
今年の目玉となるスピーカーは、日本では"Winny"のおかげで評判が悪いPeer to Peerプロトコルの欠点を補った新プロトコルで、動画のダウンロードサービスを展開し、ハリウッドのメジャー配給会社から唯一公認されたサービスとなったBit Torrentの創業者Ashwin Navin、ビジネスSNSを展開し、アメリカではここに参加していないエンジニアはモグリだと言われるほどになり、 特に転職情報はほぼここでやり取りされるというLinked Inの創業者Reid Hoffman、有名なWikipediaの創業者で、Wikiaなど新しいサービスを展開するJimmy Wales、USC教授でバーチャルリアリティの第1人者Scott Fisherなど。
その他にも、SONYコンピュータサイエンス研究所の北野さん、慶応大学の村井先生、稲陰先生をはじめとする日本のNet界の重鎮や、「クリエイターとWebの未来」というセッションではテイ・トウワさんや坂本龍一さん(ビデオ出演)などのアーティスト、ぼくが担当したインプレスさんが主催した、 「Second Life入門」というセッションでは、デジハリの三淵教授と、その友人であるシャ乱Qのギタリスト、はたけさんなど、バラエティーに富んだスピーカーの皆さんが参加した。
おそらくこんなカンファレンスは、日本でこれしかないんじゃないかな。これも、うちの会社の協同創業者で、日本で初めてホームページを立ち上げた日本Net界の草分け的存在である伊藤穣一さんの、膨大な人脈のたまもので、彼でないとこれだけの人たちを呼んで来れないからね。
昨年のことはぼくは知らないけど、ぎりぎりまで事前予約者数の不足が心配されていた割には、2日間ともかなりの盛況で、一部のセッションでは立ち見が出るほど。問題点はいくつかあったものの、去年よりもずっと盛り上がっているという声が多く、かなりの大成功と言ってよいものとなったと思われ、アンケートなんかを見ても、好意的なコメントが多かった。
ぼくはそんなにずっと多忙というわけではなかった(なくさせてもらった・・・スイマセン)ので、いろんなセッションに顔を出して話を聞かせてもらい、Netの世界の新しい風に触れられた。ぼくもはたけさんのアテンド係をやり、またインプレスさんのAshwin Navin、Reid Hoffman、Scott Fisherへの取材には同席して面識を得たけど、彼らは一様にとても紳士的でソフトでいい人たちで、けっこう突っ込んだ質問にもきちっと答えてくれていた。
いやいや、とても刺激的な2日間でした。
今回の個人的な反省は、やっぱ英語力のなさだな。Scottなんかはとても聞き取りやすい英語をしゃべってくれてたんだけど、それでも半分くらいしかわからなかったもんな。これはいかん。ちょっと真剣に考えるか。
(写真は上から、Reid Hoffman、Jimmy Wales、テイ・トウワさんと映画監督の中野さんです)
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