今日は20周年になるという、青山のBlueNote東京に、カミさんとDee Dee BridgewaterのLiveを見に行った。BlueNoteは5月にTower of Powerを観に行って以来2度目だ。クリスマスシーズンだけに、ドアに飾りや、入ったところにはクリスマスツリーが置かれていた。
Dee Deeと言えばJazzボーカルの大御所で、学生のころサークルの先輩に「このアルバムだけは絶対に聴いとけ」と言われて借りた「Bad For Me」というアルバムが、当時けっこうあっちこっちに顔を出していい仕事をしていたGeorge Dukeのプロデュースで、JazzというよりかなりPOPなSoul Musicを、すばらしいクォリティで聴かせてくれて以来、ぼくのなかでChaka Kahnとは一線を画す立ち位置で、リスペクトし続けてきたミュージシャンだ。
ちなみにGeorge Dukeもぼくは大好きで、キーボードプレーヤーとして当時彼が出したアルバムは全部買って持っているし、彼がまだマイナーだったころのレコードも、カセットテープでだけど持っている。プロデューサーとして、当時第一線にいたのは、Quincy JonesとかDavid Fosterとかだったけど、そのちょっと下の位置ではあったけど、独特の味を出していたのがGeorge DukeやNarada Michael Waldenだった。
洗練度で言えば彼らには勝てないし、クサイと言えばクサイ音作りなんだけど、それがまたよかったんだよなぁ。
とはいえ今日のライブは、そういうSoul Music的なノリではないんだろうなぁ、と思って行ったら、予想通りと言うか、ある意味予想を見事に裏切った、とても味のあるものだった。
バンド編成はドラム、パーカッション、ウッドベース、グランドピアノという、完全にUnPlugedのアコースティック編成。ドラムも普通のセッティングではなく、ハイタムの位置にコンガを置いたり、右横に13インチくらいのタム、左にフロアタム、椅子代りに、なんて言う名前か知らないんだけどやっぱり箱状のパーカッションという、独特の形(写真クリックして拡大していただけると、見づらいけど一部見えます)。
その編成で出す音は、ボサノバとかサンバとか、南米やアフリカの横ノリ中心のリズムばかりで、その上に彼女のハスキーなボーカルが乗って行く。これがまた気持ちいいんだなぁ。多くの曲が多分スペイン語かポルトガル語といった南欧系の言語で歌われる。
Tower of Powerのパワフルなステージもよかったけど、今日みたいな音の出し方は、あのハコにはすごく合ってる感じがした。今日はアリーナと言うか、ステージ正面の自由席に座ったんだけど、やっぱりBlueNoteというだけに、あそこはJazzとかこういう音楽向きにできてるんだね。残念ながら六本木東京ミッドタウンのBillboard Liveの縦に深い構造では、ああいう気持ちいい音にはならないだろうなぁ。
Dee Deeは、Joke好きの気さくなおばちゃんって感じで、もちろんぼくの英語力では半分もわからなかったけど、比較的聞き取りやすい英語で、「昔は好きじゃなかったんだけど、最近ダイヤが増えてきて...自分で買ってなんだけど」とか、観に行ったのが16時からの第1ステージだったので、「今日はいいAfternoonね。ホントは6時すぎないと目が覚めないんだけど」とか、いろんなことをしゃべっていた。
外は寒かったけど、セーターなんか着ていられない、なかなか熱いステージでした。
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