昨日の話で恐縮ですが、行ってきましたですよ、Simon & Garfunkelの二十数年ぶりの、これが最後と言われる日本公演に。
このブログでも彼らが自分の音楽のルーツだと何度も書いておきながら、実はライブには行ったことがなかったんですよね。
まぁしかし、東京ドームでの2日間に加え、名古屋、大阪、札幌とすべてドーム球場でライブを行い、追加公演まで決まっているというのは、すごいことだよね。計6回、1回4万人として、24万人を動員してるのよ。70年にいったん解散し、それからもう40年近く経って、ですよ。彼らはもう67歳ですよ。
会社を早めに出て、後楽園駅ビルのとんかつ屋でカミさんと待ち合わせてメシを食い、10分前くらいにドームに向かったら、あそこって荷物検査するんだよね。入るまでにけっこうな列に並ばされる。
席に着いてみたら、アリーナとはいえステージに向かって右45度くらいのかなり後ろの席で、こりゃ生の姿はほとんど豆粒だ。う~む、しかたない。亡くなったMichael Jacksonのライブを横浜球場に観に行った時のスタンド席よりはマシか。
10分遅れくらいで始まったライブは、2000年代に入って何度か行われているのと同じ「Old Friend Tour」と銘打っているだけあって、2004年にアメリカで行われたライブDVDと同様、まずは「Old Friend」「Bookend's Thema」「A Hazy shade of winter(冬の散歩道)」「America」などの、ぼくが小学校6年の時に生まれて初めて買った海外アーティストのアルバムである「Bookends」からの曲を立て続けに演奏する。うーん、泣けるなぁ。
周りを見回してみると、やっぱ客の年齢層が高い。同年代前後が多いようで、なんかコンサートなんて20年ぶりね、なんて言って来ている感じのノリ。いまどきの多くのライブとは違って、みんなほとんど立ち上がることもなく大人しく座って聴いている。「Mrs. Robinson」とか「Scarborough Fair」などの有名な曲が来るとひときわ大きな拍手が沸く。
途中2人がそれぞれソロ時代の曲を3曲ずつほど披露する。Art Garfunkelのソロアルバムは、聴いてるはずなんだけどほとんど覚えていないが、Paul Simonの方は、アフリカ音楽時代の曲とか、みんなぼくにとっては嬉しいものばかりだ。
特に上がったのは、ぼくが過去聴いたすべてのアルバムの中で最も好きで間違いなくダントツで聴いた回数の多い、"Still Crazy After All These Years(時の流れに)"の1曲目、アルバムと同タイトルの「Still Crazy After All These Years(時の流れに)」を、やってくれた!あのRhodesのイントロが始まった瞬間、ほんとにホッとするんだよね。歌詞の内容はけっこう深いんだけど。
Garfunkelは、かつて「天使の歌声」と言われた最盛期の声の艶はないけど、まだまだがんばって歌っていた感じ。一方驚くのはPaulのほうで、スリーフィンガーをはじめとした往年のアコースティックギターの演奏テクも、声の出方も、まったく昔のままだった。すげーなー。もう50年ほどもやってるのに。
ソロ曲のコーナーが終わった後、上記の"Still..."に入っていた、彼らが解散してから5年ぶりにこの曲だけで復活した「My Little Town」とか、それから今度は日本でも最も売れたアルバム"Bridge Over Troubled Water(明日に架ける橋)"に入っていた曲を中心に盛り上げていく。「コンドルは飛んでいく」とか「The only Boy In New York」とか、そして最後は「Bridge Over Troubled Water(明日に架ける橋)」だ。
アンコールはとっておきの2曲、「Sound of Silence」と「Boxer」だ。うーん「Boxer」は本当に名曲だ。
娘を迎えに行かなきゃいけなかったので、「Boxer」が終わって2度目のアンコールがかかってるところで席を立ったんだけど、そのあともさらに歌ってくれていたようだ。ちょっと曲目がわからなかったんだけど。互いのソロの間休んでいたとはいえ、彼らの体力に感動する、ほぼ2時間に及ぶライブだった。
いやー、やっぱあれだけの名曲たちをレパートリーに並べているってことがすごいわ。やっぱしSimon & Garfunkelはぼくにとっても多くの人たちにとっても別格なんだな、ってことがよくわかったライブでした。
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