行こうと思えば多分明日でも行けるのだが、明日は結婚式に出席する予定があるってのを理由にして、期日前投票制度ってやつを初めて利用してみた。
武蔵野線が通った時にその乗換駅として東上線に朝霞台と言う駅が新設され、急行停車駅になってから、準急しか止まらないわが朝霞駅は、池袋から来るとその前の前の成増、1つ前の和光市、次の朝霞台、その次の志木、と前後4駅とも急行が停まるのに、ここだけ停まらないという虐げられた状態になってしまった。
だけど朝霞市の中心地は今でも朝霞駅であり、商業施設やマンションなんかは朝霞台の周りの方が新しくて発展しているけど、市役所や図書館をはじめとする公的施設は、みなこの朝霞駅の付近にある。
しかも我が家は、通常の投票所として定められた市の保健センターまでも徒歩5分とかからないのだけど、それよりもさらに近い場所に市役所があるという、それだけはホントに稀有なロケーションにある。なので住民票や印鑑証明を取りに行ったりとかって時は、ほとんど面倒さを感じない。
んで、期日前投票って言うのは、場所は市役所で行われる。だから明日通常の投票を行うよりも、こっちの方が便利ってことになる。まぁ大した違いはないのだけど。
2003年に始まったこの投票制度は、それまでの--っていうか今でも少し形を変えて存在するのだけど--不在者投票制度に比べると、利用要件が大幅に緩和された。不在者投票制度では、旅行に行くにしてもどこに行くのかしつこく聞かれたりしたこともあったらしいが、期日前投票では用紙に書かれた選択肢に丸をつければ、それだけで投票できる。
また、不在者投票では投票用紙を定められた二重封筒に入れたりと、手続きも煩雑だったんだけど、期日前投票では、その用紙をその場で書いて投票引換券と一緒に提出すれば、通常の投票と同じように投票用紙をそのまま投票箱に入れればよい。しかも夜8時まで投票できる。
この黄色い紙がその用紙なんだけど、これがまたちょいと面白い。法律できっちり定められているんだろうけど、理由欄に第1号から第5号まであって、冠婚葬祭は仕事や学業と同じくくりになっている。旅行や外出は別に行き先だの内容は書く必要もないのに、冠婚葬祭は本人・親族あるいは仲人・司会・手伝いをするのでないと、理由にはならないらしい。
なのでただ出席するだけなら、本来は「外出」に丸をつけるべきなんだろうけど、冠婚葬祭のところに丸をつけてしまったので、仕方なくちょっと嘘だけど「仲人・司会・手伝い等」に丸をつけざるを得なくなってしまった。法律を作った人のセンスだったり、以前の不在者投票制度からの繋がりだったりするんだろうけど、こういうことがいわゆる"お役所仕事"につながって、揶揄されたりするんだよな、と、お役人の皆さんがちょっとかわいそうになった。
要件の緩和されたこの制度は、しかしなかなかの人気のようで、前日の土曜日の夕方ってこともあったんだろうけど、普通に投票所に行くよりはよっぽど混んでいて、投票用紙を発行する機械の前には、長い列ができていた。
誰に、どの政党に投票したかは敢えて書きませんが、まぁぼくは常に一党支配には反対の立場なんで、そういうことですわ。今回は多数派になりそうですが。
こういう制度や規則を変えることは、時間もかかるしドラスティックにやるのは大変なんだろうから、政治の世界ってやつはぼくなんかには到底耐えられる場所じゃないんだけど、政権交代が行われやすくなった小選挙区制の実現とか、この期日前投票制度とか、評価すべきものもいくつかある。特にこういう国民の利便性を高める制度改正は歓迎だ。
っつーかそもそも国民の代表が政治を行ってるはずなんで、国民の利便性を高めるなんてことは、わざわざ言われなくてもあたり前のことのはずなのに、特にこの国は、「政治家の先生」だし、二世三世議員も多く事実上戦前の華族みたいになっていて、政治をする人と一般市民との距離がかけ離れてしまっている。
しょーもない短期的人気取りの制度改定だけでなく、現職総理大臣があの品のない声で自分の政党ことをCMで吹聴しまくっているように、実際に政権を取ることで、責任政党と言える大人の政治を行えるように、成熟して欲しいよね。そうして大人の政党同士で切磋琢磨できるようになって欲しい。今回はみんなそういう気持ちなんじゃないかな。
と、なんだか珍しくすっかり政治系ブログみたいになっちまいました。
コメント