自分の親っつうか家族の誕生日って忘れてないのに、カミさんの両親の誕生日は、2月と5月ってことはわかってるんだけど、どうにも覚えられない。皆さんもそうじゃない?うちのカミさんも同様のようで、毎年オヤジとオフクロの誕生日が近付くと、リマインダーとしてよき嫁ぶりっこの協力をするのが、なんとなく阿吽の呼吸で、よき婿ぶりっこ--ってほど別においらはぶるつもりもなくて、カミさんの実家では平気で居眠りしたりするんだけどさ--サポートと持ちつ持たれつの関係を保っている。
うちのばあさんのことは書いたことがなかったと思うけど、これがけっこうハイカラな老人で--老人か。もう今日で79だもんなぁ。でも母が客観的にみて老人ってことは、なんとなく無意識に考えないようにしている現実だよね--薄くなった白髪を青く染めて地肌の露頭をカモフラージュし、オヤジと共に40頃から回って、今日はじめて人に聞いたのだけど、けっこう腕を上げたらしいゴルフに、脚が痛いと言いながら結構な頻度で出かけたりしているらしい。
人に、というのは、7月に入社した元ぴあ役員の全共闘オヤジ上司が、ぼくのことを倉本聰の甥っ子の○○だという話を自宅でしたところ、奥様が、 横浜在住のKさんと言う人を介して、その人の母親といっしょにゴルフしたことあるって話になったってのを聞いたのでね。そんなことは初めて言われたのだけど。
とにかく昭和30年代から免許を取り、静岡にいたころは毎週浜松までの片道少なくとも50Km以上の距離を、エレクトーン教室に送ってくれるような、あれは多分女性には希少な運転好きだよね、車庫入れなんかも難なくこなしてしまうような女傑で。
そういうもんだと思ってた女ってもんが、通常はバックミラーに映る車庫と自分のハンドル操作とを関連付けることが極めて困難な動物なんだってことに--いやいや、これはまぎれもない、学術的にも証明された男女差だからね--カミさんとつきあうようになって初めて気づいた。とにかく運転が嫌いだからね、ウチのかーちゃん。
最近もたまに埼玉の我が家まで来る時、電車でも1本で30分もあれば着くのに、自分で運転する自信がなくなってきたくせに、運転なんてもんは人にさせるもんだと虚勢を張るオヤジを助手席に座らせて、いつも愛車プリウスでやってくる。
カミさんと同じ大学の英文科出身で、海外在住経験はないものの英語の日常会話があやつれるため、仲間といっしょに分担して、某という翻訳家のゴーストライターをやったり、中学生のぼくも無理やり入れられた自宅英語塾に、ぼくの同級生たちを招いて小遣い稼ぎしたりしていた。
そんなある意味スーパー婆さんも、パソコンはどうも苦手なようで、オヤジがオフクロ用と称して買ったノートPCは、わざわざリビングの造りつけの電話台にプラスチックのクリアパネルを張って置かれたきり、結局オヤジしか触っていないようだ。そういうとこを見ると、残念ながら自分はオヤジに似てしまったなと思う。
せっかく買ってやったのに、って意味では我が豚女も同様で、今週水曜日から新型インフルエンザによる学級閉鎖で家でボケっとしてたくせに、買ってやったPCはマニュアルも読まずにAU Music Portをインストールしようとして、Vista対応してなくてインストールできなかったってんで、そのままフタを閉めてマンガやらゲーム三昧、今週も毎日遅かった父が夜中に帰って来てから質問攻めだ。
ぼくと同様、そう言うと娘はいやがるんだけど、女同士だからなのか、やっぱ親子だからなのか、いやおうなしにカミさんに似てるとこがある。もうはっきりしていることは、マニュアルを読まない、ってこと。「ウチは人に教えられて成長するタイプなの」だとぅ?お前自分でマニュアル本とか読んで自分の身につけようとしたことなんて、一度もないだろうが!
そう言ったら、「それはそうだけど、でもそうなの!」ともう、理屈もクソもない。やっぱ女だよなぁ、って思ってしまうのは、別に男女差別ではないよね。
えーいやかましい、学級閉鎖で暇なんだったら、こないだ買ってやったパソコンを、翌日に買って来てやった「できるWindows Vista初級編」見ながらいじってみろっつーの!
だけど昨日も帰ってみたら、どうもそんなことはやっていなかったらしい。
家族って勝手に人の部屋に入って、大事に残してあったチョコレートを、いや、これは娘じゃなくて長い夏休みを謳歌するドラ息子の方かな?わかんないんだけど、暇にあかせて映画かなんか観たついでに食い尽くして、無神経にもそのままにしておく、そういう存在だよね。なんだか笑っちまうと同時に、真剣に腹が立つ。
いや、娘はさすがに黙ってそんなことはしないかな。つーかぼくの部屋でリアプロの大画面でDVDを見る操作を、彼女は覚えていないはずなのでね。やっぱ犯人は極楽トンボの長男か。
オフクロもおいらがガキの頃はそう思ってたんだろうな。だけどそいう無条件にかわいい、って気持ちも含めて、親の心子知らずってのは、子を持って初めて実感しますよね。
いやいや、母上さま、79歳の誕生日おめでとう。
頭はいまだにしっかりしてくれてるのが、最近の介護番組はやりの中、とても助かっているってのを実感してますよ。
(写真に困ったので、こないだの開田高原旅行の時の、娘が本性を表した表情の写真を載せておきました。)
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