今日は今回の旅のメイン、奥秩父中津川渓谷の上流、埼玉県民のための「彩の国ふれあいの森」の散策に出かけてきた。
「彩の国」と入力して、一発で変換できないようではダメだよね。首都の隣にありながら、最後に「ま」がつく地名はダサいと都民の皆様に虐げられ、同じ県内にこれだけの緑を有していながらまったくアピールできていない。こりゃなんとかせにゃならんでしょ。
カーナビであらかじめセットしてあったこの地域を目的地にしたら、メイン街道である国道140号ではなく、両神山の登山道のある峠道を行けと言う。途中に経由地を設定してもなお、しつこくこの道を行けと言うので、そこまで言うならと、清里に抜ける国道299号線から、行き違いの困難な山道に入り、うねうねと登っていく。
近代史の中で有名な秩父事件の舞台となったこの地、秩父鉱山のあるものすごい峠道を越えて行くと、最近きれいに整備されたらしく、愛車のカーナビには情報が間に合っていなかった中津川渓谷の、紅葉の時期にはメインとなる地域の少し上流に出る。
ここから県立のおしゃれな宿泊施設、森林科学館を併設した「こまどり荘」へは、わずか5分ほどで着く。
この「こまどり荘」、今回の旅で、実は最初に宿泊地候補にしたのはここだったんだけど、1泊2食温泉つきで8,000円と言うリーズナブルすぎる料金設定に、 こりゃきっと旅館飯が出てくるに違いないと躊躇し、避けてしまった。しかし実際に行ってみると、これがなかなかどうして、こんな山の中によう造ったと思うほど、立派でしゃれた建物群だ。
レストランも併設する宿泊棟は、円形のデザインフルな建物で、中津川渓谷を見下ろす風光明媚な位置にあり、こりゃさすがに旅館飯は出て来んだろと思わせる。なんでこんな施設に、「こまどり荘」なんて名前をつけるかね。なんだか地元の団体の名前を取ったらしいけど、こんな名前にするから泊まるのを躊躇しちゃうんじゃないか!次にこの辺に来る機会があったら、ここを予約してみようっと。
森林科学館も、これまた立派でおしゃれな建物で、木工やわらじ作り体験ができるんだけど、シルバーウィーク中日にも関わらず、ほとんど閑古鳥状態。おいおい、税金で作ったんだろここ。もうちょっとなんとかせいよ。
さて、その施設群から車でさらに10分ほどダートの林道を登ったところから、「彩の国体験の森」と銘打った要はただの広葉樹の森林地域を登る登山道を、「方円の滝」という滝を見に登っていく。この道は、さらに登ると南天山と言う山の頂上から、360度の大パノラマを眺められるそうなんだけど、我々は"山登ラー"ではなくただのハイカー、せいぜい"滝ウォッチャー"なので、入り口から鎌倉沢という沢沿いに登っていくハイキング路を40分ほど行ったところにあるこの滝で満足し、セブンイレブンで買ったおにぎりを食べる。
方円の滝は、物の本--というかNet上とかにあった写真--よりもずっと水量が少なくて、豪快さはなかった。この辺一帯、降雨量が不足しているらしい。そういえば今日は、 朝起きたら秩父市街地そばはどんよりとした曇り空だったけど、この奥秩父まできたらピーカンの雲ひとつない晴天。その中を歩く森林浴は、汗はかいてもやはり気持ちいい。
森の中を歩いていると、上から照らす日の光に、緑の葉っぱが照らされて、これを裏から見ると本当にきれいだ。思わず写真をいっぱい撮ってしまった。高校のころ、秋の京都奈良の修学旅行のとき、国語の宿題で俳句を詠めというのがあって、"もみじ葉を 透かす光の 包む道"と詠んだら珍しくウマの合わなかった国語教師にほめられて以来、三つ子の魂...というか、やっぱ陽の当たる葉っぱの裏側が好きなんだな。これ専門の写真集出したら売れないかな?
ゆっくりと食事も入れて3時間ほどで戻ってくると、今度は森林科学館のほうへ少し戻ったところの、中津川をはさんで反対側の大岩沢という沢に沿って15分ほど登っていったところにある勘兵衛の滝という2段滝を見に行く。
戻ってきて3時ちょい過ぎ。まだ時間があるんで、帰り道にいくつかある滝によっていこうかと言っていたんだけど、今度はカーナビがまともに示した中津川渓谷から国道140号を走るメイン街道を走っている間に、娘がクークー寝てしまったので、ちょっと早いけどそのままミューズパークまで帰ってきた。
赤ん坊のころから車に揺られているとすぐ寝る奴だ。これまた三つ子の魂だね。でも--そんなことは考えたくないけど--近い将来、彼氏にドライブに連れて行ってもらっても、奴は寝ちゃうのかね。まぁでもよほど信頼のおける相手じゃない限り、そんなことはしないで欲しいけどね。父としては。
4時半ごろにはコテージに戻り、昨日より45分ほど早く温泉に浸かりにいく。風呂上りにベランダで飲む500mlの缶ビールの旨いこと!
明日は前回の旅同様、午前中はテニスだ。いやいや、こういう健康な暮らしこそ、本来の人としての生活だよなぁ。仕事なんて大嫌いでぃ!
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