秩父とはまた渋い場所へ、今回は用があると言った息子は置いて、3人でやってきた。同じ埼玉県内で旅行って言うほどのことはないけど、長距離移動も最近疲れるし、泊りがけで出かければそれは旅行ってことで、日帰りでも来られるこの地に、今回は朝10時ごろゆっくり出発した。
事故があったとかで、関越道は思いのほか混んでいて、花園インターまではお盆のときよりも滞っていたんじゃないかと思われるほどだったけど、高速を降りてからの国道140号は、途中8年前にできたと言う皆野寄居有料道路っていう快適な道を通ったりして、すんなりと1時ごろには今回の宿泊地、秩父ミューズパークに到着した。
秩父ミューズパークは秩父市を見下ろす西側の里山に開かれた県立の自然公園で、西武鉄道グループが運営を受託しているようだ。同じ県内にあり、IC名や駅名にもなっている国立の森林公園に比べると規模は小さいけど、割合平坦な約3Kmの尾根に沿って造られたメイン通りの周りの細長い土地に、52面ものテニスコートや流れるプール、フットサルコート、音楽堂、野外ホール、植物園などが整備されており、メイン通りを少し外れた森の中には、ハイキングコースなどがある。
今日はまずこの公園の中を少し回ってみようと言うことで、昼食の後、レンタサイクルを借り、まずは端から端まで走ってみる。まだ紅葉には早いけど、イチョウ並木のイチョウの葉に初秋の日差しがあたり、すごく美しい。
サイクリングの帰りは途中、チャリンコを停めてハイキングコースに入り、秩父市を一望できる展望台などを観て歩く。大きなモニュメントの下の階段を上っていくと、武甲山のほか荒川を挟んで盆地の風景が広々と開け、なかなかの絶景だ。
いったんサイクリングコースに戻って少し進み、こんどは小さな湖があるというので、たまたまそこは舗装道路だったこともあり、歩きではなく勝負!とばかりにチャリンコで行ってみる。ところがこれが延々と続く下り道で、チャリで下りる分には爽快なんだけど、帰りがどんどん不安になっていく。
着いた湖はほとんど水が枯れてショボかった上、ここから元のサイクリングコースに戻るのがさあ大変だ。下ってきた道は距離が長かったので、ショートカットのハイキング道を、チャリンコを押して登る。階段がなかったからいいようなものの、娘なんかは途中で押せなくなるくらいの急坂の箇所もあり、爽やかな気候の中息も絶え絶え、汗だくになった。
さて、今回泊まるのは、スポーツ施設の集まった地域の東側の森の中にある、スポーツの森コテージと呼ばれるコテージ村だ。1泊2食付で3人だと休前日で12,500円、平日で10,500円だから、まぁまぁリーズナブルなお値段だ。
食事は管理棟にあるレストランに食べに行く。100棟あるコテージのうち、今回割り当てられた133号は、管理棟からの距離では大体平均的な場所にあり、歩いて3,4分ほどだ。食事はバイキング形式で、そんなに旨くはないけど、やたらと品数が並び固形燃料の焼き物がつくいわゆる旅館飯に比べればだいぶマシだ。
風呂は最近できたらしい温泉棟が管理棟の隣にあり、コテージ村のあちこちにある自動販売機で、ビールなどは自由に買える。
コテージの中はソファーベッドが4つ並んだシンプルな造りで、トイレがウォシュレットじゃないのが残念だけど、キッチンやシャワーが整っていて、ベランダでバーベキューをすることもできる。なによりなのは、これも最近らしいけど、LAN環境が完備していることだ。今回は3人ともPCを持ってきて、プラネックスのGW-MF54G2を経由して繋ぐ。こういう時はこの超小型無線LANルータが便利だ。
夕食なしなら平日6,000円台で泊まれてテニスコートが8時間分ついたプランもあるので、テニス合宿とかして、夜騒いだりするには最適な施設だね。学生にはちょっと値が張りますが。
しかし同じ県内で市街地は標高200mそこそこのくせに、夜は涼しいね。つーか寒いくらいだ。さすが内陸部。タバコを吸いに外に出ると、ひんやりとした空気の中、近くのコテージのベランダから笑い声が時折聞こえ、見上げるとものすごい数の星が見える。うん、こりゃやっぱ、十分旅行だよね。
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