おととい、久々に会社を休んで、西海岸のシアトルへ３ヶ月の短期留学に出かける娘を、成田まで送りに行った。
去年２週間だけ行ったニュージーランドのオークランドへのホームステイがけっこう楽しくて少し自信がついたのと、勉強は好きじゃないけど英語はできなきゃまずいとそこはマジメに考えているらしいのとがマッチして、高校の短期留学制度を利用して海を渡ることにしたようだ。
あまり「やりたいこと」が多い方じゃない彼女のこと、そういう気持ちは大事にしてやりたいものの、先立つものをそれなりに用意しなきゃいけない親としては大変ですわ。
旅行代理店に払う120万円ほどのほか、たまたま探してくれたホームステイ先の同級生もバレエをやっているということで、その教室に通うお金やら生活費で3000ドル分、月曜日の昼休みに渋谷の大黒屋に行って換金したり、英語ＯＳでの日本語入力を可能にするための設定の資料－－ホームステイ先のＰＣのＯＳが不明のためWindowsMe以前からWindows7まで各ＯＳの－－や、Webメール使い方の資料を前日深夜４時までかかって集め、と、今週は父もバタバタと忙しかった。
我が家ではしょっちゅう泊りがけで出かけているけど、だいたいいつもぼくは２日くらい前から準備して、前の晩にはカーナビのセットとかだけを残すのみになっている一方、カミさんとかは前の晩の深夜まで荷造りをする。運転はぼくがするので多少寝不足でもいいってことのようだけど、そのカミさんに輪をかけて、息子や娘は言われるまで何もしないわ、結局カミさんが用意してやってるわ、というなか、今回はなるべく自分で用意しろ、って方針でやらせたら、とにかくヌケモレだらけで大変なことになった。
まず家を出て５分ほど走ったところで、バレエに行くときの髪留めを忘れた、ってことで家に戻る。再度出発して、20分ほど走り、高島平のインターに乗ろうかという時に、今度はカメラを忘れた、さらに追求したら、これぞ持ってなかったら大ごとになっていた、留学先の学校に提出する予防接種とかの申告書も忘れてたってことで、またまた家に戻る。
それでも少し余裕を持って出たので、空港で食事をするのはあきらめてコンビニでおにぎりやらを買うことにしたものの、平日で特に大きな渋滞もなく飛ばして行ったこともあって、１時間ちょっとで成田の第１ターミナルに着き、２時半の集合時間には十分間に合った。
それから控え室で最後の説明とかがあって、おとといの東京は最高気温18度と４月の陽気だったらしいけど、シアトルは6度だと言う。しかも向こうは日本の冬と違って、暖流が冷やされて水蒸気が発生し、雨が多いらしい。でも今日は久々にすっきり晴れているそうだ。
そんなこんなで、去年ニュージーランドへ行ったときみたいに空港のカフェでゆっくりしたりする間もなく、４時前には思いっきりのピースサインを残してチェックインして行った。
夕方６時半ごろに地元に戻ってきて和光の居酒屋でメシを食って帰ってくると、玄関先に娘が脱ぎ捨てて行ったスリッパが並べられていた。これから３ヶ月、主人のいないまま帰りを待つスリッパだ。まぁ昨日だって朝起こされなくてすむし、今日はいつものバレエの送り迎えがなく、奴がいないとそりゃまぁ楽だ。でもなんだか恋人がしばらく遠出して帰ってこないのに似た気持ちもあるよなぁ。昨日早速届いた携帯メールも通じるし、一昔前とは違って、いったいどうしてるだろう、みたいなのはそんなにないんだけどね。
カミさんもちょっとそんな感じらしい。彼女の場合は恋人ではなく「ケンカ友達」－－本人たちは絶対そんなんじゃないと言うと思うけど－－かもしれないけどね。でもまぁいいや、この３ヶ月、仲良くしようや、ってことで帰りの車の中では、２人で出かけるプチ旅行の計画を練ったりした。
なんてちょっと感傷してさっきまでスーツケースがドンと置いてあったリビングに上がってみたら、「あれ？パジャマ１セットしか持ってってないじゃない」「パンツも洗ったのが３枚も干したままだよ」だって。さっそくこれじゃ、この先どうなることやら。ちゃんと英語覚えて来いよー。ホームステイ先にもご迷惑かけないようにしろよー。
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