世の中に「氷川神社」という名前の神社は、いったいいくつあるんだろう。代官山に引っ越して、会社の氏神様が変わったんだけど、この名前が氷川神社。この渋谷氷川神社は、ものすごい由緒ある社で、景行天皇の御代の皇子日本武尊東征の時、ここにスサノオの尊を勧請したんだそうで。ここが氏神と聞いて、神社の社格には造詣の深い我が社の社長は、とても喜んでいた。
なんてことはまったく知らずに、ここと、多分ここの支社(やしろ)である渋谷駅寄りの金王八幡には、ガキの頃お祭りの時には毎年来ていたなぁ。
そして、今の我が家の初詣も、朝霞市に移り住んで、市内での一度の引越も含めてもう20年、毎年なんとなく和光市のはずれにある「氷川八幡神社・新倉」に行く習わしになっている。この辺では割と大きな社で、元旦ともなるとそれなりのにぎわいを見せる。
去年は2日に行ったので列はもうなかったんだけど、今年は昨日行ったら、もう暗くなりつつあるのにけっこうな列ができていた。カミさんと娘は、人を列に並ばせておいて、去年のだるまやお札、破魔矢を焼く火で、尻火鉢をして待っている。
例年のように2礼・2拍・1礼でおまいりをして写真を撮る。多くの場合この写真が、年末に作るカレンダーの1月の写真として使われる。
それから干支の動物をかたどった土鈴を買う。我が家にはこれがもう20年分も並べてあって、家族の記憶に残る事件のネタにもなっていたりする。物心もついてない頃の記憶がやけに鮮明なうちの娘によると、まだ小学校低学年だった息子が、この土鈴を振り回していて落として割ってしまい、大泣きをしてもう1つ買い直した、というその事件は、ちょうど1周り前の虎年の時だったそうで。だけどお前その時、まだ4歳だろ。憶えてんのかホントに?
もちろんおみくじも引く。去年ここでは「大吉」が出ずに、会社で行ったお参りで出た「大吉」のおみくじを、1年間財布に入れていた。まぁそんな信心深い訳ではないんだけどもね。
今年はなんと1発で「大吉」。カミさんは「小吉」、娘は「末吉」だったので、木に結び付けてきたけど、ぼくはこいつを今度は1年間、財布に収めることにした。
ところがこの「大吉」、細かなコメントを読むと、けっこうフシギなことが書いてある。
「商売(あきない)」の項目には、"見込確かなれば儲け有"って、そりゃそうだろ。その見込みが難しいんだっちゅうの。
そして「恋愛」には、"一線を越えるな"だって。それってフツウの恋人に言うことか?一年間ガマンしろってこと?そんな。戦前のお見合いからのお付き合いじゃないんだから。
ってか何かい?なんか障害がある2人ってこと?親に反対されて1年間様子を見てそれでもまだ気持ちが変わらなければ考えてやろうって、ちょっと前の映画みたいな状況にあるとか、単純に不倫とか。
不倫してる人向けの「恋愛」って項目もおかしくない?それともそれだけそういう状況って世の中あたり前になってるっていう深~い示唆を与える一言なのこれ?
っつーか立ち入りすぎだろ、そうだとして。たかがおみくじのくせに。
でもまぁ、こんなの見てドキッとするおじさんや奥様方だって、いるよねそりゃきっと。いやいや、なんとなく感動してしまった一言でした。
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