息子が自分の部屋で観ているアナログ液晶テレビは、当初予定からはずれた過去機器の延命措置なので例外として、それ以外の家の中の地デジ化はすべて終了しているのだけど、唯一残っていたのが、車のカーナビについたアナログチューナーだ。
今の車を買ったのが2年4ヶ月前、その頃はまだアナログ放送の終了といってもまだまだ先の話で、ディーラーオプションの地デジチューナーも、10万以上という結構なお値段だった。なのでとりあえずそれはつけず、当面アナログチューナーで行くことにしたのだけど、最近娘をバレエ終わりの迎えに行くときに、彼女が連ドラとか「嵐にしやがれ!」を観たがるので、思いのほかTVチュ-ナーの利用頻度が上がっていた。
まだアナログ放送終了まであと1年あるけど、今年はお盆の週にカミさんの両親の実家のある福井に、2年ぶりに行くことにしたこともあって、それまでにTVをきれいにしとこうかなと思い立ち、ディーラーに問い合わせてみると、フルセグのチューナーは取り付け費込みで45,000円ほど、ワンセグ専用機なら15,000円ほどでつけられるパックを用意していると言う。
ちょっと悩んだけど、携帯の画面くらいなら鮮明に映っているように見えるワンセグも、7インチのディスプレイで観ると結構違いますよ、と言うサービスマンの口車に乗って、フルセグのほうをつけることにし、月曜日に発注して、今日取り付けてもらうことにした。
夕方から娘の学校で3者面談があるってことで、少し余裕を見て11:30ごろに東武練馬のそばの川越街道沿いにあるディーラーに向かう。にわか雨をラッキーにも避けて東武練馬駅前のワッフル&紅茶の店でドライカレーオムライスを食べて戻ると、チューナーの取り付けが終わったところで、それから左リアのブレーキがキーキー言う症状の調整をしてもらう。
2時前にすべての作業が終わり、いざ家路に向かったところで、あれ?とふと思い出す。ウチの車はリア用にも天井にディスプレイをつけ、フロントのディスプレイでは走行中(ハンドブレーキを引いてないとき)はナビ表示になってしまうため、娘は通常後部座席でリアのディスプレイを観ている。今日つけたチューナーは、リアディスプレイで映るのか?
確かめてみると案の定、フロントでしか映らないじゃないか!速攻でディーラーに戻り、後ろでも観れるようにしてよ、と要求する。さぁそれからが大変だ。サービスマンもリアディスプレイで外付けチューナーを観れるようにセットした経験はないようで、またダッシュボードの内装部材を大幅にはずし、四苦八苦のトライ&エラーだ。
しかしさすがにプロ、リアディスプレイ用の外部入力が3列目シートの横についていて、ゲームとかをつないでできるようになっているのだけど、これは1度も使ったことがない。その端子を利用し、リアディスプレイ経由なのでリアの電源を入れることが条件になってしまったけども、フロントでもリアでも地デジを観ることができるようになった。
この作業が終わったのが15時過ぎ、それから家に戻りカミさんを拾って娘の学校に向かうが、その間さんざん遅刻をなじられ叱られ、約束の16時に5分ほど遅れて学校に着く。3者面談なのでぼくも一緒に出てもいいんだけど、娘は父親も一緒に来るような教育熱心な家庭だと見られることを異常に嫌い、事前に「車で送ってくれるのはいいけど3者面談には絶対出ないで」、とメールを打ってきたので、ぼくは学校の近くの住宅街の路上で、時間がなくてほとんどいじれなかった地デジチューナーをいろいろと試しながら待つ。
しかし車のチューナーのデジタル化って言うのほど、デジタル化のメリットを痛感できるものはないね。アナログチューナーだと刻々と変わる電波受信状況によって映りが乱れまくるんだけど--あんなのよく商品として売ってるよね、地デジ化した今思えば--、デジタルなので多少の電波の強弱にはほとんど関係なくきれいな画面が映る。
電波が悪い場所ではフルセグからワンセグに切り替わり、そうなると画面が少し粗くなり、動きがカクカクしちゃうんだけども、娘のバレエの練習場のある清瀬のはずれの体育館と、我が家のそばの一部の場所以外では、ほぼフルセグで受信できた。
家庭用のUHFアンテナだとあんなに方向性とか位置にシビアなのに、フロントグラスの上部左右についた小さな電極だけでこれだけ映るってどういうこと?この辺の仕組みがよく理解できん。誰か教えて。
「南関東問題」って言葉があるそうで。南関東に住んでる我々にはへぇーーー、って話なんだけども、つまりVHFがまともに映ってしまう1都3県以外では、基本的にもともとUHFアンテナで番組受信してるので、アンテナのことは考えなくても、地デジチューナーのついてるTVさえ買ってくればまず映ると。だけど1都3県では、アンテナの新規設置まで必要になるので、地デジ化がなかなか進まないんだって。
なるほどねぇ。来年の7月に、意図せずにTVが観れなくなっちゃう家庭は、何世帯くらいあるんだろうね。スカイツリーがついに高さ400mに達したそうだけども、自身もケーブルTV子会社を持っている、スカイツリー運営主体のわが地元東武鉄道、あざとくも完成は敢えて来年7月より少し後にして、ケーブル局の経営安定化を図っている。
そこまで意識して、1,2ヶ月TVが観れなくなっても、ケーブル局各社の攻勢を無視し続ける意思を持った家庭なら、それなりに尊敬に値しますけどね。
コメント