先週、ライブのDVDレーベルを印刷しようとしたら、メインプリンター、CANON MP950が、一部の色が出ず、おかしな印刷結果になってしまった。ヘッドクリーニングを何度かかけても一向に直らない。こりゃもうダメだな、寿命だな。
去年の年賀状印刷の頃から、なんだかおかしかったんだよね。互換インクを使うとかなりの確率でまともに色が出ない。純正インクを使えば問題はないんだけど、純正インクだとランニングコストがバカにならないからねぇ。去年の暮れにも、一度買い替えを検討していたんだよね。それが今回、完全に逝ってしまった。もう製造終了後5年以上経っているので、修理も効かない。
てことで買い替えることにした。なにせ今、プリンタって安くなってるからね。いわゆるフラッグシップマシンが、大体2万円前後、しかもプリンタって年末商戦に向けて9月ごろに新機種を出してくるから、新しい機種にこだわらなければ、この時期が一番お買い得で、15,000円程度で手に入る。
ぼくはもともとはEPSON派だったんだよね。当時は「インクジェット」って新方式を先にEPSONが開発して商標を取り、後発のCANONは自社方式を「バブルジェット」って呼んだけど、イマイチ亜流感がありましてね。それがEPSONってインクがつまりやすいという評価が出て、複合機時代になる最初の時期にCANONに乗り換えた。
複合機時代に入ってからは、CANON機が黄金期を迎え、EPSONは2番手に回った感があった。そう思うと結局世の中の流れに合っちゃってるんだよな、我が家のプリンタ歴も。今まで使っていたMP950もよくできたプリンタで、特にそれまで持っていたプリンタではできなかった自動両面機能が、とても便利だった。このために年賀状ソフトも自動両面に対応した「筆まめ」に乗り換えて、年賀状印刷はだいぶ楽になった。
ところが最近、民生用ハードウェアのデフレ傾向につきあわされてどんどん値段が下がるプリンタ業界の厳しさに、CANONはインクタンクの容量を2/3くらいに減らして値段を据え置くという暴挙に出た。ほらこの写真見てよ。旧プリンタと新プリンタのインクタンクの大きさの違い。しかも透明じゃなくなったので残量がわからず、交換警告を早めに出すようにするという露骨さ。いくら苦しいからって、こういう姿勢は疑問だよね。
EPSONもそこまで露骨ではないけれども、同様の戦略を採ったといい、トップ2社がユーザーの反感を買う中、去年の秋にカミさん用に買ったBrotherのMyMio DCP-J925Nをはじめ、BrotherやNEC、LEXMARKといった3番手4番手が評価を上げ、価格comの満足度ランキングでは、上位7位までをこれらのメーカーに独占されると言う状況に至った。
そんなことで、今度買うならCANONはやめて、でも年賀状作りのため写真品質の印刷も必要なメインプリンタなので、一応他のメーカーは避けて、去年盛んにCMをやっていたEPSON EP-804Aにしようと、実はほぼ決めてたんだよね。
EP-804Aは両面印刷機構はデフォルトではついておらず、2,500円ほどのオプションを買う必要がある。本体もこっちの方がちょっと高いから、3,000円ほどの差になる。でもこっちを買おうと決めていた。それほどCANONの姿勢は許せなかったのよね。
我が家のブースではプリンタは高い位置に設置するので、上面に操作パネルがあったり、背面に給紙口があると、わざわざ椅子に乗らないとならなくて面倒だったってのもあった。前面給紙、前面操作のこの機種の大きなアドバンテージだ。
ところがいろいろと口コミを見てみると、EP-804Aはけっこう給紙機構の不備が指摘されている。何回かに1回は、必ず複数枚吸いこんでしまうという。両面印刷でジャムられると目も当てらんないよなぁ。なにせMP950の両面機構は安定していて、CANON機の両面は信用できるからなぁ。
う~ん、と思い悩んで、互換インクってあるのかと探してみると、Amazonで600円台(純正品の1/8!)で必要な6色をそろえたセットで、比較的評価が高いものがあるってことがわかった。もちろん互換インクを使うと、メーカー保証は受けられなくなる--ってのもひどい話ですが--ので、リスクはあるけど、この値段差には替えられない。
てことで結局また、CANONのMG6230っていう機種を買うことにした。互換インクと同時発注だ。確かにCANON機は、顔料黒インクも使うので、文字印刷はにじまなくてきれいなんだよね。楽譜を印刷するときこれは欠かせないからね。
火曜日に発注し、木曜日の夜に届いて、昨日の夜にセッティングした。プリンタとしての機能的にはほぼ同じ、だけど無線LAN対応やスマホ印刷ができるようになった新機種、旧機種と比べてみると、占有面積はほぼ変わらないけど、圧倒的に高さが低くなっている。これならラックの上でスキャンする時にふたを開けても、ちゃんと止まる位置まで開けられるな。よしよし。設置やUSBの結線より何より、電源をラックの最下部の奥から取っているので、この挿し替えに最も苦労する。
ドライバをインストールして、ヘッド位置の調整とかをして、作業開始から1時間ほどでテスト印刷できた。インストールCDをサーバーにコピーし、そこからノートPC2台にも、無線LAN経由で印刷できるように設定する。メインマシンが立ち上がってなくても印刷できるようになったのは便利だね。
写真印刷してみても、まぁ全然普通だ。この機種はライトマゼンタ、ライトシアンの2色を削り、代わりにグレイのインクを加えて、中間色を出すようにしたようだが、最高品質以外で印刷してルーペで見てみると、多少粒状感があるものの、最高品質ならほとんどわからないし、自然な色でまったく問題ない。
楽譜印刷してみても、これまたまったくにじみなく、細かい音符がはっきりと印刷されている。
タッチパネルではないのだけど、本体の各種ボタンが機械式なく触れば反応するようになり、またメニューから設定を進めて行くと、押すことが可能なボタンだけが光ってナビゲーションすると言う、なかなかおしゃれなUIになっている。
レーベル印刷も、MyMio DCP-J925Nではなんか色が薄っちくなっちゃったのが、全然きれいに印刷できる。しかもMP950よりは少し印刷スピード--特に印刷開始までのリードタイム--が速くなったようだ。
ただ、レーベル印刷用のソフトが変わって、挿入できる文字間隔が、最小に調整してもちょっと広くなってしまう。なんか随所に細かく、そういう機能的なリビジョンダウンがある。まぁこれが、廉価化とのトレードオフなんだろうね。ま、よっぽどこだわらない限り問題ない機能カットだから、「こなれた」と言うこともできるんだろうけども。
スマホにもAndoroidマーケットからドライバソフトをインストールし、さくっと印刷できるようになる。あまり使う機会はないかもしれないけど、こういうのは進歩を感じるよね。
あと不満なのは、火曜日の夜Amazonで発注した時、15,262円だったのに、翌日には14,000円台前半まで値段が下がったことだ。ちくしょう、別にそんなに焦ってなかったのに、1,000円ほど損こいた。
まぁでも、今日さっき届いた互換インクはまだ試してみてないのでわからないし、どのくらい早くインクがなくなるかもわからず、両面印刷もまだ試みてみてないけど、さらに言えばWin98用ドライバなんていまどきもう出してくれないから、旧音楽用PCからの印刷は、完全に不可能になってしまったんだけども、互換インクが普通に使えるようなら、かなりいい買い物だね。
いやいや、このコストパフォーマンスなら、インクで稼ぐ作戦も、やむを得ないのかな。いや、許してはダメだ。おいらは互換インク路線でがんばるぞ。それで寿命が縮んだところで、本体が安いからねぇ。6色インクセットで4,000円の価格差なら、交換4回で元が取れちゃうもんね。そんなの年賀状1回分ですぐ行っちゃう。メーカーにとっては最悪の客だろうけども。
うちも7年使ったiP4100が突然死したので、今年初めにMG6230を購入。割とすぐにインクが減った、インクがないと文句を言うが、「黙って働け」といってやると、結構そのまま頑張って働きます。インクタンクのフェルトの乾き具合で交換時期を見ていますが、インクが減ったという時点で半分ぐらいの感じ。
投稿情報: タコ兄 | 2012/07/29 15:46
おや、そうでしたか。気付かなかった。我が家は互換インクで様子を見てみます。
投稿情報: Tacovo | 2012/07/29 15:54