すっかり夏ですなぁ。このまま梅雨が明けてくれたらいいんだけどねぇ。台風が夏の空気を持ってきて、じとじとを一掃してくれないかねぇ。直撃は避けたいけども、直撃するならせめてそうでもしてくれないとね。
今日は夕方からカミさんと副都心線直通の急行に乗った。最近は自分たちのライブは多かったけど、ライブを観に行くのはけっこう久しぶりだ。しかもEPOだよ。いやぁ、よく聴いたよねあのころは。考えてみれば彼女のアルバムは、CDを持ってるもの、カセットテープのもの合わせれば、最近のものは除いて全部持っていると思う。
ぼくらが学生で、思い切りバンドをやってる頃に、たぶん一番売れたアルバム「VITAMIN E・P・O」が発売されたはずで、「健康」ではさすがに彼女のコピーはやらなかったけど、早稲田のサークルの合宿で、女子バンドのドラムのお手伝いを頼まれて、そのバンドでその「VITAMIN E・P・O」に入っていた、彼女の曲ではぼくが最も好きな「無言のジェラシー」をやったことを憶えている。
この曲、何が印象的かって、アルバムではぼくの敬愛する村上"PONTA"秀一さんがドラムを叩いていたんだけど、ミドルテンポのパターンで、バスドラとスネアは普通に"ド・タ・ドドタ"ってやっているんだけども、その裏でフロアタムを16分音符の3連で"ドンドドドンドドドンドドドンドド"ってやるんだよね。しかもハイハットは8分音符でずっと刻んでいる。つまりハイハットの音は左足で踏んで出してるってことで、これが難しくてね。かなりの特訓を強いられ、その合宿の発表会では結局あんましうまくできなかったのよね。
だけど後に、自分で観に行ったのか人に聞いたのか忘れたんだけども、PONTAさんが実際にライブでこの曲を叩いてるのを確認したら、このフロアタムの3連は別の人だったか打ち込みだったか、とにかく本人は叩いてなかったという。なんだよー、って思った記憶がある。
さて、今日その渋谷区文化総合センター大和田にあるさくらホールで17時から行われたライブ、話が逸れるけど、実はこの渋谷区文化総合センター大和田のある場所って、昔ぼくが4年生の2学期から卒業するまで通った母校、大和田小学校があったとこなんだよね。
いわゆる「都会の過疎」で、まぁぼくらが在校してた時でさえ1学年2クラスしかなかったので、当然っちゃ当然なんだけども、ここらにあった大向、渋谷、大和田の3小学校は、統合されて元の大向小の場所で神南小学校という名前になったことは前に書いた。
ぼくはこの施設にはできてから始めて来たのだけど、あたり前だけど跡形もなかったなぁ。ホールのある4Fは、高さで言えば同じ4Fにあった6年2組の教室と同じだけど、たぶん教室のあった場所よりはやや南西寄り、狭い舗装グラウンドの上あたりになるのかなぁなんて、たぶん今日会場に来ていた人の中でただ一人の、極めてレアな感慨を抱いてしまう。
話を戻すと、EPOさんは実はブーランが結構密なお知り合いでね。今日聞いたら最初の出会いは、ブーランがぼくの松濤中の隣の渋谷区立鉢山中、EPOさんが1コ上で学区域的には近所の世田谷区立新星中の同じバレー部にいて、EPOさんの方は都大会3位とかで全然強くて、ブーランが一方的に知ってた、ってことのようだけど。
その後彼女のライブの「お客さん参加」コーナーみたいので強引に手を挙げてコーラスをやらせてもらったりしてたんだけど、何年か前に、学校関連の仕事でお付き合いができ、それから彼女が趣味でやっている(のかな?)達郎トリビュートバンドに、バックコーラス&ギターで参加--このバンドには今は「健康」のベーシストみのりんも参加--し、今ではFacebookの「EPO『風の散歩道』を紅白歌合戦に送り隊!」の主催をしているという入れ込みようだ。
その関係で取ってもらった今日のチケットは、これ以上ないというベストな席。さくらホールは720人くらいのいい感じのキャパなんだけど、その10列目、前の方の席が9列で途切れて、横通路が走るその後ろのブロックの最前列、しかもど真ん中という。素晴らしい!まわりは同じようにブーランに席を取ってもらった知り合いだらけ、もちろんブーランと奥さん、娘さんも、ぼくの左の席に座っている。
今日のバンドはメンツがまたすごい。ギターは鈴木茂さん、ベースは小原礼さん、キーボードは中西康晴さん、ドラムは林立夫さんという、日本バンド界のレジェンドの揃い踏みだ。しかもゲストに往年の名ラジオパーソナリティかぜ耕士さん、そしてこれもぼくの敬愛する天才作曲家&歌姫の尾崎亜美さんまで登場するという。なんてゴージャスなの?!
今日は『EPO 35th Anniversary ヒットパレード パラダイス』ってことで、やる曲がまた、80年代に繰り返し聴きコピーした曲たちのオンパレードだ。最近の彼女は聴いていなかったので2曲ほど知らない曲はあったものの、それ以外は全部知っているという、嬉しいラインナップだ。
2曲目にやってくれた「疑似恋人たちの夜」は、恋人がいる同士の男と女の秘めた恋を歌った、ぼくが「Best Affairs」と題した不倫を歌った曲ばかりを勝手に集めたベスト盤に入れていた曲で、いやあ、これをやってくれるなんてなぁ!
EPOさんの声も、ぼくらより1コ上とは思えない、素晴らしく艶めいた、よく通って張りのある声で、カミさんは昔のCDの印象よりも落ち着いて聴きやすかったと言ったけど、いやいや、大したもんだなぁ。感心する。
「無言のジェラシー」ももちろんやってくれて、林立夫さんはやっぱしフロアタムは叩いておらず、パーカスの若森さちこさんが、あれはボンゴだったのかな?を叩いて雰囲気を出していた。
コーラスの2人も、どっかで名前を聞いた人たちだなと思っていたら、ユーミンのライブに参加していた2人だってことで、なるほどなぁ。バンド全体のクォリティが高いっす。このライブはホントに来てよかったなぁ。ブーラン、ありがとう。
ほぼ3時間に及ぶライブは、アンコールにデビュー曲にして「おれたちひょうきん族」のテーマ曲になった、達郎というかシュガーベイブのカバー「DOWN TOWN」と、彼女の最大のヒット曲「う・ふ・ふ・ふ」をやって終わった。うーん、これは満足!
それからカミさんに付き合ってもらって楽器屋「Key」でスティックを買い、そのそばの居酒屋で飯を食って帰ってきた。いやいや、なんか深夜に及んでも余韻が残っている、シンプルだけど「上がる」ライブでございました。
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