本の話は久しぶりだけど、考えてみれば常に週に大体2冊のペースで本を読んでいて、多分少なくとも10年以上は続いているので、ざっくり計算しても年間100冊、10年で1,000冊もの本を読んでいることになる。それってなかなかのことだよね。
まぁ学術書を読んでいるわけではなく、基本的に小説で、しかもどっちかっていうと芥川賞系ではなく直木賞系のエンタテインメント小説だから、あんまし脳ミソのトレーニングにはなってなくて、ただの楽しみのためだけなんだけどもね。
前にも書いたけど本は買わない主義で、我が家からチャリで3分ほどのところにある朝霞中央図書館に、貸出期限の3週間ごとに行って、6冊ずつ借りてくる。この図書館は蔵書も近辺4市の中ではもっとも充実しているうえに、貸出中の本もネットで予約できて、返却され貸出可能になるとメールが来る。
予約は市内各所の公民館の図書ルームにある本とかも対象で、受け取りに便利な場所--我が家の場合は中央図書館--に、届けてくれる。予約が入ってなければ1回3週間分の延滞ができ、最近システムがリニュアルされて、この延滞手続きもネットでできるようになった。
ぼくは持ち運びの便宜を考えて、基本的に文庫本しか借りない。図書館に行って中身が面白そうなものを物色することもあるけども、大体、対談番組とか、今時珍しい本のTV番組「ゴロウデラックス」とかでやってた本を試しに借りてみて、面白ければその作家の本をしらみつぶしに読む。いちいち選ぶ面倒がないしね。
でもしらみつぶし作戦に出るほどの作家って、それほど多くはない。才能はすごいと思うけど、あまりにも救いがない内容のものが多い桐野夏生さんとか湊かなえさん、常になかなか面白くてハズレはないんだけど、多作なのでまぁ他に借りるものがないときの埋め草だね(失礼でスミマセン)、の内田康夫さんの浅見光彦シリーズとかは、失礼ながらその「一軍」には入っていない。
以前は時代小説ばかり読んでいて、司馬遼太郎さんなんかはもちろん多分全部読んだし、その他にも池波正太郎さんとか隆慶一郎さん、白石一郎さん、安部龍太郎さんあたりはほぼ制覇したものだけど、今の会社に転職した8年前ごろから、勧められて読んだ伊坂幸太郎さんをきっかけに、ミステリーを中心に現代小説を読み始めたという珍しいパターンでね。
その後これまでにハマったと言える作家は、伊坂さんの他、石田衣良さん、東野圭吾さん、前に書いた宮部みゆきさん、今野敏さん、村山由佳さんと言ったところ。まぁほとんどが有名な人気作家で、本読みの方には当たり前で、言いかたは悪いけど面白くもないのかな。最近では誉田哲也さん、辻村深月さんと来て、そしてただいま現在もっともハマっているのが、今更ながらなんだけど有川浩さんだ。
名前を見ただけでは男性--"ひろし"さん--かと思ってたんだよね。最初に読んだ彼女のデビュー作「塩の街」、なんじゃこれ、っていうインパクトのこの作品は、人が塩と化して次々に死んでいくというSF的設定に対して、元自衛隊員がその状況を何とか打開していこうとする、そんな独特の世界観の中で、少女とのラブストーリーが並行して展開するという、SFファンタジーと、恥ずかしながらラブコメ好きなワタクシにはたまらない物語。しかも自衛隊って。とても男性的な設定でしょ。なので女性と知ったときはびっくりして。
その後自衛隊三部作と言われる第2作「空の中」--これが一番好きかもなぁ--、第3作「海の底」も夢中になって読み、その頃にこの人が今もっとも映像化されている作家だということを知り、「図書館戦争」シリーズ、「阪急電車」、「県庁おもてなし課」、「三匹のおっさん」などをどんどん読み進む。昨年放送されたTVドラマ「空飛ぶ広報室」、これもこの人の作品なんだよね。ぜんぜん知らずに観ていた。
世界観の作り方、状況の生み出し方もすごいんだけど、何より会話がうまいんだよね。心理描写をそのまま文章で書くだけではなく、会話で描写するんだよね。それがまた、それぞれのキャラクターの性格を出しながら、すごく軽妙に、知的に交わされるんだよね。根底に知性があって、常に救いがあって、温かくて、そんな中で発せられるキメ台詞がたまらないんだよね。
最近映画化された「レインツリーの国」は、「図書館戦争」から派生した小説なんだけど、去年、映画「図書館戦争 The Last Mission」の一種の番宣として10月に放送されたTVドラマ「図書館戦争 Book of Memories」が、その元となったエピソードをモチーフにしたもので、ぼくはこのドラマはリアルタイムでは観なかったんだけど、先週BDを借りて観た。
まぁ全体としては、TVドラマをちょっとマシにしたくらいのクオリティなんだけども、この中で土屋太鳳演じる聴覚障害の少女と、田中圭演じる彼女のお兄さん的な存在の図書隊員、この2人の関係が年の離れた恋人に発展していくエピソードが、よいのですよなかなか。泣けるのですよ。「もう子供に見えなくて困ってるよ」ってセリフ、そのままGoogle検索しても、84万件もヒットする。
今週はその「レインツリーの国」を読んで、昨日「県庁おもてなし課」の映画を観て、多作な彼女なんだけど、残念ながらそろそろ朝霞中央図書館で借りられる文庫化された作品が尽きて来てしまいまして。まだ映画はいくつか残ってるからそれは楽しみなんだけど、久々に単行本に手を出してしまうかなぁ。
さてさて、同期女子に頼まれて参加した「d2p8」、4月17日のライブに向けて、ギターのヤスさんは、リーダーMにそそのかされて、なんとObationを買わされるという、さすがMのお嬢女子大出身とは思えない超パワフル口車、これは気合を入れざるを得ないじゃないですか。やる曲が全て決まり、残りの2曲を、来週やるリハに向けて先週今週とコピーした。
どっちもすっげーカッコいい曲なんだけど、うち1曲が普通のドラムセットを使ってないヤツでね。こりゃ結構工夫がいる。近い感じになるようにドラムパターン作ってみたんだけど、ちょっと技術的に無理目かなぁ。明日練習してみよう。てかぼくだけでなくキーボードとかベースとかも結構チャレンジなんで、合わせてみてどうなるか。カッコよくなるかなぁ。うまくいくといいけどなぁ。
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