1年ちょっと前に買った15インチお風呂TV、Panasonic UN-DM15C1だけど、買った時にも書いた通り、カミさんはバッテリーの寿命が切れかけている前のお風呂TV、7インチのTwinbirdのVW-J708Wって機種を使い続けていた。
彼女は視力0.1にも届かない近眼で、しかもお風呂ではリラックスしたいからコンタクトはしたくないと。そうなるとお風呂でTVを観るにも超近づいて観てるんだけど、7インチならテロップとかも全部読めたのが、15インチだと範囲が広くなりすぎて読めないと言うことでね。知るかそんなもん!
でも、その前のお風呂TVも、いよいよバッテリーに寿命が来て、数カ月前から仕方なくUN-DM15C1の方を使い始めたんだけど、そのとたんに早速クレームだ。曰く、この機種、裏側にプラスチックの折り畳み式の脚がついていて、自立させるときはこれに寄っかかった形になるんだけど、そうするとディスプレイ面が少し上を向いてしまうので、肩までお湯に浸かって観ると、下から眺め上げるようになり、映像が暗く見づらくなってしまうと。
これは確かにぼくも課題を感じていて、でもぼくの場合は遠い分には見えるので、湯船の奥の壁に、水道の蛇口のパイプ部分をくっつけ、これに寄っかからせることで、画面をほぼ90度に立てて観ていた。15インチもあるので、多少遠くても見栄えは全然問題ないのでね。
ところがカミさんの場合、遠くに置いてしまうとまるっきり見えなくなってしまう。そんじゃ何とかしましょうか、ってことでミッションスタート。
まず世の中で売ってるスタンド的なものを探してみると、今はスマホ・タブレットの時代なので、スマホ用、タブレット用のスタンドは、けっこうたくさんの種類を売っている。特に最近はカーナビ代わりにスマホをダッシュボードに固定して使う人が多いので、車載用スタンドはかなり多種多様だ。
だけどタブレット用だからね。ほとんどのものは、7インチとかせいぜい10インチくらいまでしか対応していない。その中でBaseusという中国のメーカーが、最大15インチ対応で、しかも脚が吸盤で、ダイヤルを回すことで中の気圧を下げ、強力にくっついて安定するタイプの奴を出しているのを発見。
1,600円くらいだからいいかとポチって、水曜日に届いたので、早速使ってみると・・・
よくできてるんだけどね。脚は風呂のふたにぴったりくっつくし、アームを調整するネジが左に回してもうまく緩まないとかはまぁ許せる範囲として、普通のタブレットをセットする分にはまぁまぁ使える製品だ。ところがね、15インチのディスプレイを挟むには、縦(短い辺)方向にでないと届かないんだけど、この挟む部分の奥行が少し浅く、またUN-DM15C1が、端の方に行くと裏側から少し薄くなる構造になっているため、ディスプレイを上に向けて挟む分には問題ないんだけど、今回の目的のやや下に向けて挟むと、どうしても時間の経過とともに外れてしまう。
あとアームはいくつかのネジで自在に向きを変えられるんだけど、湯船に浸かってる時と、体を洗う時では、当然向きを変えないといけないこの調整が、いくつかのネジを緩めて締めて、ってやらなきゃならなくて結構めんどくさい。この程度の面倒さならぼくはまだ耐えられるけども、カミさんには到底無理だ。
しょうがない、このスタンドは諦めて、自分の部屋でタブレット用に使うか、と。んじゃ風呂の方はどうする?来たキタキタ~。工夫マニア垂涎のシチュエーションだ。
少し重みのある金属板をベースに、UN-DM15C1の下部にある溝を支点に、上部を少し手前に傾けた状態で、その鉄板の奥の部分からチェーンとかを伸ばして引っ掛ければいいじゃん、と。よし、これは行けそうだ。ドイト行くぞ!
てことで買ってきたのが写真の部材たち。こういうのをあれでもないこれでもない、と選ぶのって、超楽しい!1時間半ほどいろいろと悩んで、写真のもの全部で3,200円。製品よりは高くつくけど、工夫とこの部材選びの楽しさを考えたら、ぜーんぜん問題ない。ネジとか緩衝ゴムとかはほとんど余るから、他の目的でも使えるしね。
帰ってきてさっそく組み立てて、プラスチックチェーンの長さを調整し、いい感じで画面が見やすい状態にしたのがこの写真。 ベースの金属板は、想定とは違ってT字型の厚手のスチールになっちまったので、全体として見た目はあまりスマートではないけど、T字の上の横棒部分を後ろ側に使って錘にすることで、計画通り、ディスプレイを前に傾けても安定している。
使わない時は、チェーンの先についた、ディスプレイ上部に引っ掛けるようにした黒いL字型金属板をはずすだけだから、体を洗うときはそうして、本体の折り畳み脚で立てればいい。
カミさんに見せたところ、いくら複雑なことや面倒なことには対応できない--というかする気がない--彼女でも、これなら使えたみたいだ。いやいや、UXの設計ってのは、エンドユーザーの顔が見えないところでニーズを探るのが難しいんだけども、我が家の場合はカミさんが使えるか、をベンチマークすればいいので、そこはシンプルだ。
てことで工夫マニア魂が満足して嬉しかった、風呂TV傾斜スタンド作りの記録でした。
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