山の日とからめて10連休になった夏休み前半は、東北が暑かった場合に備えて、夏にこそ価値がある高原の涼感をやっぱ味わっておきたいよね--来週の東北はかなり涼しいみたいなんで杞憂に終わったのだけど--ってことで、7月下旬になってから急遽行くことにした、奥日光1泊旅行だ。
祝日と土曜なので、娘と息子にも声をかけたのだけど、息子は仕事、娘は夏フェスに行く予定があるってことで、結局カミさんと2人になった。
日光は過去何度も来ているし、普通のルートで行くと日光駅から東照宮の前を通り、いろは坂を登って、中禅寺湖の奥をさらに登ったところにある、戦場ヶ原を中心としたここ奥日光にも、たぶん10回近くは来ている。だけどその割に、あまり来慣れてる感じはない。
奥日光から金精(こんせい)峠を越えた反対側には、丸沼高原スキー場って言うのがある。ここはまた、息子と娘を連れて毎年来ていた尾瀬岩鞍スキー場から車で2,30分のところにあって、早い時期でも雪が多いこともあり、岩鞍に次いで、多分都合5回くらいは来ている場所。書かないけど、いろいろと事件が起こった、思い出深いところだ。
今回は、この通い慣れた、関越沼田インターから片品村に行く国道120号経由で、金精峠を越えて行くことにした。息子も娘も大きくなって、久々に通ったこの道は、沼田インターから割合近い場所に椎坂峠と言うちょっとした峠道があり、ここでチェーンを巻かなきゃいけないことが何度かあったのだけど、数年前にこの峠を通らなくてよいように、トンネルができたってのを聞いていて、1度通ってみたいと思ってたこともあってね。
高速が混むことはわかっていたので、最初から東松山インターまでは下道を走ることにし、朝8時40分頃家を出て、いつも空いていてこのところお気に入りの県道126号から、ここは初チャレンジなんだけど国道407号を経由して行ってみた。126号は相変わらず超快適だったのだけど、その後が結構混んで、所沢からの所要時間は約80分。うーん、微妙だなぁ。同じ時間なら下道の方が金がかからない分いいけども、関越に乗ってたら表示所要時間が100分ってなってたから、多分実時間は70分とかなのでね。
その後はそれほど混むことなく、沼田から大変きれいにできたトンネルを抜け--あの峠道で車がスリップして2回転くらいした恐怖はもう味わえないのね--1時前には丸沼スキー場のゴンドラ下の駐車場に着き、まずはメシだ。スキーセンターの建物が昨年建増しされ、 すごくきれいなショップとかトイレとかチケットカウンターができていた。去年のシーズン前に増設されたらしい。追加投資ができるなんて、今どきのスキー場としては珍しい。
天気は曇りで、ゴンドラの先も雲の中で見えないような状況だったから、どうしようか、やめようか、と悩んだものの、ライブカメラの映像を見るとゴンドラ上は晴れているらしい。よし行くかと、標高2,000m、日光白根山の登山口であるゴンドラ山頂に登ってみた。おお、白根山も雲はかかりがちだけど見えるし、時々日も差すような天気だ。どうやら曇りの雲を突き抜けたらしい。
山頂では本格的な登山路のほかに、散策コースがあり、これを歩いてみると、白樺中心のかなりきれいな森の中で、大変に気持ちがいい。もうちょっと晴れてたら「葉の裏写真家」の本領発揮だったのだけど、それでも何枚かはきれいな写真が撮れた。山頂駅まで戻り、ここに10年ほど前にできたという足湯に浸かる。これまたなかなか気持ちいい。
ゴンドラを降りて--降りてきたら濃霧の中だったのだけど--車に乗り、金精峠を越えて、奥日光の一番奥の湖、湯の湖の南端から流れ落ちる「湯の滝」に行ってみる。ここに来たのは多分小学校の時の修学旅行以来だったんだけど、あれ?こんなにでかくて大迫力の滝だっけ?断崖を一気に落ちるのでなはく、 急坂の岩肌に扇形に広がるタイプなのだけど、高低差70mと言うからビル20F分だ。
上からも見てみたいね、と、車に乗って湯の湖の端まで行って、上から覗いてみる。2段になっていて一気に下までは見えないけど、これもなかなかの迫力。それから今回の宿、湯の湖の北岸、日光湯元温泉の「ほのかな宿 樹林」に向かう。
ここは元「日光グランドホテル」という名前だったのが、ブランドチェンジしたようで、建物は古く、旧館は和室だけの宿なのだけど、お値段は割とリーズナブルで、ウォシュレットにしてあるし、食事は旅館飯だけど、追加料金払って少しランクアップしたA3クラス和牛のしゃぶしゃぶを中心に味はよく、ぎりぎりに取ったのであまり選択肢がなかった割には、まぁまぁよかったな。
特に温泉は、白濁して強烈な硫黄臭のする弱酸性温泉で、この日光湯元は外を歩いていても硫黄臭がすごいのだけど、この宿は内湯も露天もいい感じに温度調整されていてかなり気持ちいい。風呂上がりの楽しみ、自販機のビールが、入れたてだったのか生ぬるかったのが残念だったけどね。
1,230年の歴史があるというここ日光湯元は、前の会社で新人だったとき--もう32年前なんだね。びっくり--に、まだつきあう前だったカミさんと、他に同期の男女の4人でドライブに来て、当時あった公共温泉みたいなとこに、わぁわぁ言いながら--男湯女湯の境の壁の上の方が抜けてて、声がよく通ったんだよね--浸かった思い出がある。その公共温泉がどこだったか、今となってはわかんなくなっちゃったんだけどね。
今日は朝風呂に入って飯を食ってから、割と急ぎで準備して、車で10分ほどの光徳牧場に併設された、美しい白樺の森の中にある日光アストリアホテルに向かう。ここから9:50発の路線バスで湯元に戻り、そこから8km弱のハイキングをする終点が、この光徳牧場だからだ。
今日の天気は基本曇り、時々晴れ間が出たり、逆に雨が降ってきたり、定まらない天候で、途中傘をさすこともあったしぬかるみの中を歩いたりしなきゃなんないし、道もアップダウンが激しくホントにこれが初心者向きか?って感じだったけども、気温は20度ちょっと、 湿気が多いから汗は山ほどかいて半袖のポロシャツはびしょびしょになったものの、かなり気持ちいいハイキングだった。
特に途中にある刈込湖・切込湖という湖や、涸沼と呼ばれる笹原の窪地は、なかなかの絶景だ。空が青い。多くの森がダケカンバや白樺の広葉樹の森で、まれに陽が差すと本当に美しい。すぐに陽が陰ってしまうので、なかなか写真を撮るのが難しかったのだけども、やっぱ休暇にはこの森歩きをやっとかないと心が洗われないよね。
光徳牧場で濃厚アイスを食べ、アストリアホテルで日帰り温泉に浸かって、このころには雨がかなり激しくなってきちゃったんだけど、それからカミさんが忘れ物をしたのでいったん湯元に戻ったりしながら、中禅寺湖畔を通り、いろは坂を下って、清滝インターから日光宇都宮道路→東北道→事故渋滞を避けるため圏央道→関越道と辿り、ほぼ渋滞なしで所沢インターを降りる。
明後日からはまた東北に出かけるのだけど、カミさんが今回履いてててドロドロになっちゃったトレッキングシューズ以外に、この手のスニーカー系の靴を持ってないというので、飯食いがてら朝霞台のオリンピックに行って、靴と、ついでに新幹線での旅行では容量的に不安のあったカミさん用のキャリーケースを買って帰ってきた。ふぅ。お疲れ様でした。
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