夏休み後半は、つーかぼくは今週いっぱいお休みをいただいちゃったんですが、いくつかストックしてある日本中の「行きたい場所リスト」の中から、物語の里、遠野をメインにした、初めての東北岩手県中東部の旅に、カミさんと行ってきた。
これまで何度か書いたけども、GWに熊野まで車で行って、クルーズコントロールのついた愛車Axelaでも、この歳になると長距離はキツいと言うことがよくわかったので、今回は新幹線&レンタカーの楽リッチ旅行だ。
少し余裕をもって朝8:08に朝霞駅から電車に乗り、北朝霞駅から、川越線のトラブルで埼京線が遅れているというので、京浜東北線経由で大宮まで行って、9:06発のはやぶさ7号に乗る。いやしかし東北新幹線は速い!大宮~盛岡って、東海道新幹線だと東京~京都くらいの距離なんだけど、途中仙台にしか停まらないとはいえ、これを1時間49分で走破してしまう。
こんだけあっという間に着くと、みちのくまでやって来たという感覚がない。感覚がないまま予約しておいたオリックスレンタカー--お盆でほとんど割引にならないJRの駅レンタカーのセット料金より安かった--で車を借り、盛岡から約80kmの岩泉町にある鍾乳洞、龍泉洞に向かう。
この旅の相棒、ハイブリット小型車クラスで当てがわれた車は、名前も知らなかったスズキのイグニスだ。1200ccなので登り坂では非力だけど、リッター20kmくらいは余裕で走る。しかも盛岡の街中を離れると、岩手の田舎道は信号もなく車も少なく超快適だ。
事前にAmazon Prime Dayで買っておいたBluetooth受信機BR-C8は、車側がジャックではなく、ダッシュボードの中からプラグつきコードが伸びてる形だったので、結局そのプラグをスマホに直接つなぐことにし、シガーソケットに挿すUSB充電変換器部分だけ使うことになった。
約80kmの距離を、途中、学校に模した道の駅「三田貝分校」でラーメンを食っても、2時間ちょっとで走り、龍泉洞に着く。ここは山口の秋芳洞、高知の龍河洞に並ぶ日本三大鍾乳洞の1つで、発見されているだけで総延長3,600m、深い地底湖とその透明度で有名なところだ。
東京も25度前後だったそうだけど、今回は残念ながらずっと天気は悪く、この時までは雨は降らなかったけど岩手の気温は内陸でも21,2度程度と、半袖では肌寒いほど。さらに鍾乳洞の中は、ほとんど真冬の11度ちょっと。寒い!しかも天井からポタポタとかなりの水滴が落ちてきて、パーカーは着て行ったんだけど、防水ジャケットを着なかったのは失敗だった。
公開されている洞内の遊歩道は約700m、足場がしっかりしており歩きやすい。遊歩道から見られる3つの地底湖は、一番深いもので水深98mもあり、震災の影響なんかで近ごろは透明度が落ちていると言うことだが、41.5mというのは世界一らしい。ライトアップされた地底湖を覗き込むと、きれいな青緑色で、ちょっと怖い。
龍泉洞を出て、近くにある、後に発見されて「科学館」としていろんな解説がつけられている小規模の龍泉新洞の方も見て、それからこの日の宿泊地、宮古の浄土ヶ浜に向かう。宮古まで約50km、海に近づくと天気が悪くなって、海岸に平行して走る国道45号はほぼ雨模様だ。
夕方、予定より少し早く宿に着いたので、リアス式海岸の中でも何箇所かある景勝地の一つ、浄土ヶ浜へ、10分ほどの遊歩道を降りてみる。入り江にとんがった岩山が並んで突き出て、白い板状の小石が浜を作っている。雲が低く降りてきて、半分霧がかかったような暗い夕暮れが、なかなか幻想的な様相だ。
この日の宿は「浄土ヶ浜パークホテル」。浄土ヶ浜にはほぼここしかない、じゃらんでは「ハイクラス」マークがついた立派な設備のホテルで、我々が普段泊まる宿の倍くらいの値段がする。とても新しく見えたので、震災後に建てたんですか?と聞いてみたら、去年改装したそうで、建物自体はもう数十年経っているという。
約35mの断崖の上に建っているので、津波は来なかったそうだが、浄土ヶ浜の50mくらい内側に建っている レストハウスの2Fまで波が来て、レストハウスは崩壊し建て直したそうだ。震災の時はホテルのロビーが避難所になったとのことで、「津波が来る前、海がざーっと引いて海底が見えたのが、怖かったですよ」と言っていた。
夕食はバイキングだが、刺身とか寿司とかビーフシチューとか、どれもなかなか美味しい。売店に「みちのく窯」という工房で作ったという「やすらぎ地蔵」というのを売っていて、なかなかいい表情だったので、小さいのを買って、玄関の飾り棚に、 タイで買った金色の象と並べて飾ることにした。
2日目の朝は、天気は相変わらず時おり雨が降るどんよりとした曇り空だったけど、前日に行った浜から小さな半島を1つまたいだ入り江から出る「さっぱ船」と呼ばれる7人乗りくらいのボートに乗って、 「青の洞窟」と名付けられた小さな洞穴に行く。奥側から入口の方を見ると、海が美しい青緑色に見える。天気がよかったらもっと青く見えるそうだが、天気が悪くてもかなりの美しさだった。
このボートでも、その後乗った、近くのリアス式海岸を巡る遊覧船でも、とにかくものすごい数のウミネコたちが、船から投じられるかっぱえびせんやパンを狙って寄ってくる。空中に投げると、ほぼ100%、見事にキャッチする。まーぁ堕落したもんだが、もう人間なんてまったく怖がらず、 時にはこうして頭に乗ってきたりする。茶色いのは生後2年くらいまでの子供だそうだ。
船を降りてから、この船着き場のレストハウスの中の展示を見て、車に乗りいよいよ遠野に、約70kmのドライブだ。宮古市内で少し渋滞もあったけど、こちらも市街地を離れればガラガラで、途中山道もあったりしたが、かなり快適な道のりだ。
てことで既にかなり長くなってきたので、続きは今週中のどこかでまた書きますね。
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