もともと3日は空けといてってカミさんには言ってあったんだけど、1週間程前の予報では3日は曇り、5日日曜は晴れるってことだったから、やっぱ5日にしようか、ってことになったのね。その後3日の予報はさらに悪化して雨だってことになってたのに、11月になってみたら、やっぱ雨は関東の南東部分だけです、ってなって、一昨日にはそれも朝だけです、ってなって、結局昨日は埼玉も朝から快晴。さすが11月3日、晴れの特異日。
久々の晴れの予報の週末になったから、まぁ仕方ないんだけど、昨日は比較的ゆっくり出て、ガソリン入れて、所沢で関越に乗ったのは10時15分ごろ。そしたら超渋滞で、東松山まで2時間以上の表示。しまったこれは下走ればよかった。表示よりは多少は早かったけども、嵐山で渋滞を抜けたときにはもはや12時半くらい。
既に腹は減ってきたけど、そのまま赤城インターまで行って、降りて割とすぐの「イタリアンレストランフィオーリ」には1時半ごろ着いた。予定より1時間半ほど遅い。量が多いので有名らしいこの田舎のレストランは、入口のウェスタン風の木のテラスの手すりに、ふくろうが大小数羽とまっている。店のおかみさんが、20万とか30万とかって値段で売っているんだと言っていた。
味は大したことはないけど大量のピリ辛ナポリタンを食べて、そこから5分ぐらい走り、「赤城自然園」に着く。ここは、セゾングループが40年近く前から手を入れ、人間と自然との共生をテーマに針葉樹の林の植生を変え、植物や昆虫、小動物が生き生きと暮らせる環境を維持しようと言うことで、かなりの人や資源を投じて整備し続けている自然の森だ。遊歩道もきれいに整えられており、大変歩きやすい。
うちの会社が2年くらい前からセゾングループに出資してもらったり、いろいろと提携ビジネスを始めたりしていて、その関係でこの「赤城自然園」の入園券大人一般1,000円を、タダで入手できるようになってね。今年のGW前にそれが広報されたので、利用第1号でゲットしていたのね。
この森は、3月~6月、7月~8月、9月~10月、10月~11月、それぞれ春、夏、初秋、晩秋の決まった日付の間しか開園しておらず、それだけ森を大事にしてるってことなんだろうけど、最初はGWに始まって、何度か行こうかって言ってたのが、ついにこの晩秋まで引っ張っちゃったってことでして。
入口のちょっとした展示とかをしてる建物に繋がったゲートを入ってみると、おお、これはいい森だ。園の隅の方には針葉樹林が少し残っていたり、アカマツの森なんかもあるけど、ほとんどがブナやカエデやナラの広葉樹で、足元にはいろんな花や実が見られる。入園客はけっこう多い。なんだかお年寄り比率が高い感じがしたな。子供もいるんだけど、親世代を飛ばして、おじいちゃんと孫、ってのが多い気がした。
園内は大きく3つのエリアに分かれており、全体を回ると大体2時間くらいの広さだ。赤く紅葉する樹がそんなにたくさん生えているわけでもない--意図的な植樹はしていないはずなのでね--し、かつ標高600mほどだからこの時期ちょうどいいかなと思ったら、紅葉のピークはちょっと過ぎてたかな?
でもこの天気ならね。紅葉って少しピークを過ぎて少し黒っぽく見えるくらいの状態の葉っぱに、陽の光が思い切り当たったのを、裏から見るのが一番きれいなんだよね。さらに周りに緑や黄色の葉があって、かつ空が青い状態だとベスト。昨日はほぼこれに近い、かなりいいコンディションだった。100枚以上撮った写真のうち、何枚か載せときますね。
一番奥のエリア「自然生態園」には、昆虫が暮らしやすい環境を整えた設備や、昆虫館という展示施設なんかがあるんだけど、ここに「森林セラピー実験ルート」って書いた道があって、何だろうと思って近くにいた職員のおばちゃん--この自然園は園内のいたるところに職員さんがいて、ゴミを拾ったりつけっぱなしの電気を消したりこまめにメンテナンスしており、入っちゃいけないところに足を踏み入れると注意されたりする。さすが金をかけている--に訊いてみたら、この森の中の道と、渋川の駅前に、実際に同じ学生さん数人に、代わるがわるいてもらって、唾液の中にある「コルチゾール」というストレスホルモンの量がどう変化するかを測定したそうで。
そしたら森の中にいた方が、明らかにストレスが少なくなることが証明されたと。なるほどね。ぼくが定期的に森に行きたくなる理由がわかった。森林セラピーの効果は、大体2ヶ月くらいは持つそうで、前回が夏休みの奥日光、その前がGWの熊野古道だったから、おおむねペースとしても正しいってことがわかった。
セラピー効果を満喫して、4時過ぎに自然園を後にし、渋川伊香保インターそばの「ばんどうの湯」という立ち寄り温泉に行く。ここは2時間300円と言う、普通の銭湯--東京では今、大人470円らしい--よりもはるかに安いリーズナブルな施設で、混んでる割にちょっと洗い場が少なくて待たなきゃいけなかったりはするものの、最近の温泉施設はみんなそうだけど、湯温調節が素晴らしく、いい感じに暖まる。
あと利根川沿いの渋川市街を見下ろす河岸段丘の上にあるので、暮れなずんできた景色がなかなか美しい。その景色を見下ろす露天風呂も、ちゃんと少し熱めにしてあって、ここはコストパフォーマンス最高の温泉施設だね。
森に癒され、温泉に暖められ、帰りはちょっとした事故渋滞はあったけど関越もスムーズで、地元に帰ってきてから近所のインド料理屋さんでカレーを食べ、9時ごろに帰宅して、あとは基本何にもしなくていいという、最高の連休初日だ。ブーラン、ライブ行けなくてごめん。でもやっぱ連休最後の明日じゃなくて昨日行けてよかった。連休全体がとてもリラックスできるからね。まだ明日休みがある今夜が、とても幸せです。
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