このブログをサボった先週は、年に1度のOHCD--「音感ホームカミングデー」:学生時代の音楽サークル「音感」のぼくの代前後の先輩後輩が集まって、2011年から毎年行っている、昼から夜まで入れ代わり立ち代わりバンドが出演するOBOGライブイベント--の週末だった。
「健康」は水曜日の夜だったけど、何度か書いた「Nisshie'sほーみー」の方は土曜日の昼間にリハ。この本番前日の土曜日は、関西や地方在住の方も多く、大体どのバンドも直前1回だけのリハになるため、渋谷のスタジオNoah1号店、2号店は、OHCD出演バンドのたまり場と化し、まるで前夜祭のようになる。
今年はOHCD始まって以来初めて、台風の直撃を食らうことになり、前日には巻きで進めるため各バンドに、曲やMC時間の削減の要請が出され、Nisshie'sも「健康」も1曲削ることとなった。
初回を除いてずっと六本木の「KENTO'S」というハコで行われていたこのイベント、「KENTO'S」や「Hardrock Cafe」がある一帯が再開発の対象になるってことで使えなくなってしまい、今回は初めて赤坂見附駅からすぐの「グラフィティ」というハコで行われることになった。
我が家からだと電車では赤坂のほうが断然行きやすいが、車だとどちらも時間的には大差ない。今回探した、会員なら最大料金1,600円という赤坂見附駅に隣接したビックカメラの駐車場に車を置く。先にグラフィティに荷物を置いてから、とも思ったが、距離も近いし赤坂見附駅裏の細道の一通地獄が面倒だったので、その時点で雨も降ってなかったこともあり、超重量の荷物をいつものローラーつき巨大スキーバッグに詰めて転がしていく。
同時にスネアケースとシンバルケースも背中と肩にかけて運んだら、最近シンバルをフルで揃えたため後者が満杯でかなりの重量になり、安物のケースのためか、肩掛けストラップの取り付け部分のサイドリリースバックル--って言うらしい。両側を押し込むと外れるようになってるプラスチックのバックルね--が、わずか3分ほどの間にぶっ壊れて飛んでしまった。
10時ちょっと過ぎに着いて、10インチタムとか、ドラマー交代時にやってたら時間がかかりすぎる機材のセッティングをし、12時から演奏開始。今年はぼくは事務局ではないので、受付の分担は多少あるものの、気楽なものだ。
このハコは真ん中左寄りに柱が立っていたりして視界的にはイマイチだし、キャパもKENTO'Sよりやや狭いのだけど、ハコ自体の作りが恐らくいいのと、PAさんががんばって、音はかなりいい感じだ。ドラムは各タムにマイクを立てるのではなく、バスドラとスネア以外は上に2本のマイクを置くだけなのだけど、特に聴こえにくいということもなく、何より人数の多いバンドでもボーカルがよく聴こえる。
ただ、色んな種類・人数のバンドが入れ替わり出るので仕方がないんだろうけど、今回下に書く事情で出演順を早めたNisshie'sの方は、ちょっと低音が出すぎててモワモワしちゃったかな。ベースとギターの音が大きくバランスがイマイチ。トリで「健康」が出た時は、ベースとギターが大きめなのは変わらないものの、それよりはスッキリした音になってたんだけどね。もっともこれは、Nisshie'sと順番を入れ替えた、Nisshie'sのベースYさんのソロDJプロジェクト「DJ Tabby」が、あまりに爆音だったので、少し低域を絞った結果かもしれないけど。
台風が近づくにつれ、結構早い時間帯から、JR在来線は20時に止めるとか色んな情報が出始めた。関西方面に帰る人はもとより諦めるしかなく翌朝の新幹線を取ったりしてたけども、埼玉北方に住むNisshie'sのボーカルY姉さん、ギターYさん--考えてみればおいらも含めてYさんだらけだなこのバンド--の帰宅手段確保が怪しくなってきたため、上記の通りNisshie'sは急遽出演順を早めた。
もともとドラムのセッティングが一番時間がかかるので、出演順を決める時に、同じドラマーを続けるか、間に他のバンドを挟んでもドラムレスのバンドにする等、事務局は毎年気を使うのだけど、今年ばかりはそんな事も言っていられない。だけどこの急遽の出演のセッティングに結構手間取ってしまい--どうせぼくは最後だからと思って、最初は後輩Kの好きにセッティングさせといたのが失敗だったか--皆様をお待たせしてしまった。この結果Nisshie'sはさらに1曲削って2曲に。ホントすみませんでした。
2曲は両方ともNisshie'sとしては初めてやる曲で、最初がStevieの「Don't You Worry 'bout A Thing」。昨年映画「SING!」の最後に、気の弱い象のミーナが覚醒して超盛り上げた場面で歌ったこの曲は、以前から色んな人にカバーされており、今回はINCOGNITOが歌ったバージョンだ。そしてもう1曲がここ1ヶ月ずっと大変だと書き続けてきた、Chick Coreaの名曲「Spain」を、Al Jarreauが歌詞をつけて歌ったバージョン。
うーむ、この難曲はやはりライブで初めてやると相当テンパるな。特にステージ上だと自分の踏むバスドラの音が聴こえにくく、16分の左右連打がハマってるのかどうかがよくわからない。後で録音を聴く限りでは、もちろんたびたび外してるし、やってて何度かコケそうになった割には、全体としては思ったよりはまともだったかな。だけどこれはいずれリベンジしたいレベルだな。
そして最後に「健康」だ。運転手を頼んだカミさんに、「台風がひどかったら行かないかも」と言われていたので、飲酒を控えていたが、「健康」の2つ前のバンドの時に来てくれたので、直前だけどまぁいいやとちょっと飲んで、今度はNisshie'sの時からそんなに大きくセッティングが変わってはいなかったので、それほどお待たせすることなくスタート。
今回のセットリストは「みぞおち」「近すぎて見えない」「こんちゅう(新曲)」「だいじょぶデス」「手」そしてアンコールに「全米が泣いた」。時間短縮要請の折、予め「近すぎ」を削ろうか、とも言ってたんだけど、リーダー・マキゾエが、いやアンコールやらないってのが普通だろと言うので、そのままやって、結局皆様のご要望によりアンコールもやっちゃったので、MCをかなり割愛した以外は、あまり短縮に貢献しておりません。すみません。
ま、「健康」は8月にライブやったばかりだし、今回は事前リハもやれたし、ほろ酔いだし、でミスはあったけども大らかな気持ちでしたな。録音を聴いてみると、ま、8月に弁天でやった時よりは、全体にまとまってたんじゃないの?マキゾエが何度かトラブってたけども。今回金属フープ&裏面は黒ウッドフープに替えたM先輩形見のスネアも、なかなかいい音出してましたな。
てことで当初予定より30分ほど巻いて、19:30頃にはOHCD終了。交通機関が怪しかったので、満員に入っていただいたお客様にはなるべく早くお引き上げいただき、我々も嵐になる前の夜9時ごろには自宅に到着。そしてこの週末はいつもの音声映像編集&BD化だ。複数の音源があって、上記の通り低域が強いので、バランスよくミックスするのにかなり苦労する。
しかし今回は、Steely Danの曲をやった「Crossing Over」と、Pat Methenyをやった「April Joy」--いずれもリズム隊はドラムがM先輩の一番弟子E氏、ベースが北陸方面でお医者様をされているN氏という先輩がた--という2つのバンドの演奏、中でも特に後者の方--ピアノはNisshie'sに参加していただいたミホ姉--が、素晴らしかったな。前日1発のリハでこれだけのクォリティの演奏をできる、レベルの高いサークルにいたんだなぁということが、実感できました。
お越しいただいた皆様、ほんとにありがとうございました。
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