梅雨が中期~末期の大暴れに入ってきましたねぇ。九州で被災された皆様、お見舞い申し上げます。梅雨明けの予想ってのは気象庁も特に出さないらしいんだけども、去年は6月中に明けるという過去No1の早さだったのが、今年の関東はまだしばらく曇り空が続く感じのようですねぇ。
そんな中、先週の水曜日に、奥歯に違和感が。触ってみたら、もうかなり昔に詰めてもらった右下の親知らずの金属の被せ物が、ポロッと取れてしまった。これまで全く気づかなかったんだけど、見てみると取れた被せ物の歯とくっついていたはずのところにも、食べかすとかがけっこう挟まってたりしたんで、嫌な予感はしたんだよね。
ぼくは親知らずは、上の2本はもう多分20年以上前に抜いてもらっていて、確かその後下を治療した時にも抜くか?って言われたんだけど、上を抜いた時も、まぁそれほど大ゴトではなかったとは思うけどもそこそこ大変だったし、下はさらに、出血がひどかったり熱が出たりすると聞いていたので、勘弁してくださいとお願いして、削って被せ物をしてもらった経緯があってね。
んで翌日の木曜日に会社近くの行きつけのT歯科に行ってみた。水曜日が休みで、当日朝に電話したのにしっかり空いているという、相変わらずの人気のなさだ。もっとも恵比寿近辺は、歯をきれいに見せるセレブ系の目的が中心だけども、歯医者はやたらとたくさんあるから、競争が激しいのかな。歯医者に限らず医者は都心のほうが絶対空いてるよね。
前にも書いたけどこのT歯科、おばあちゃんのT先生と歯科衛生士兼受付のおねえさんの2人でやってるんだけども、とにかくこのおばあちゃん先生のキャラが立っておりましてね。
普通歯医者って、行くと全部の歯をくまなく見て、こっちにも虫歯がある、こっちも黒くなっていると、目的の歯以外にもいろんなところを削られ埋められて、結局2ヶ月くらい続けて通ったりするハメになるじゃん?
ところがこの先生、とにかく気が弱いのか恥ずかしがり屋なのか、商売っ気がまるでなく、そもそもまず、口は大きなマスクで塞ぎ、目にはなんか立体状の拡大鏡みたいなのをつけ、顔全体がほとんど覆われてるので、おばあちゃんだってことはわかるんだけど、年齢がわからない。60代だとは思うんだけどね。
んで、他に問題のある歯があっても、「う~ん、こっちもちょっと黒くなってますけど・・・」とは言うものの、治しましょうでも来週また来てくださいでもなく、いや、いいです、って言うとそうですか、となってしまう。削ってる途中に「あっ!」とか言っちゃうんだよ。やめてよね、ってことなんだけど、それもどうも大した失敗でもないらしく、説明もないのでよくわからないものの、極力丁寧な治療を心がけてるってことの現れのようだ。
少なくとも、ぼくの左上の犬歯は芯だけ残して外部は作り物の歯を被せてるんだけど、この歯がこれまでも何度もグラグラしたり取れたりしてたのが、この先生に作り直してもらって以来多分もう5年くらい、全く安定して問題なく使えているところを見ると、腕は確かなんだと思う。だけど上記のとおりなのでとにかく人気はない。いつもガラガラだ。
というわけで、ぼくはこの先生の大ファンでして、空いてて利用しやすいし、潰れてもらっちゃ困るので、恵比寿のオフィスに引っ越して来て以来、歯医者はココ!って決めていてね。
この弱気なT先生が、今回は、ためつすがめつした後に、これはもう中が虫歯になっていて、被せ物はそのままじゃ元に戻せないし、削るにももう歯茎の下まで行っちゃうし、上の親知らずもないから噛み合わせも関係ないし、抜いた方がいいと思うんですけど、とけっこう強めに言ってきた。珍しいこともあるもんだ。
ぼく的には、これまで全然痛かったわけでもないし、ええーー、っと躊躇していると、とりあえずレントゲン撮りましょう、ってんで、口全体のと、親知らず部分のと2枚撮って、それを治療椅子横の、蛍光灯で透かして見るやつ--「シャウカステン」って言うらしいけど--の小型のに挿して並べて、さてそれから何も言わない。
レントゲン写真見せられても、ぼくには何も分析できないので黙っていると、たっぷり5分くらい経過してからおずおずと、これならそんなに深くはないし、横向きに生えたりもしてないし、断言はできないけど今痛くないってことは神経も恐らく生きてないのでモゴモゴモゴ、と、だから抜きましょうという述語はなしに、説明してくれた。
この先生がここまで言うならと、わかりました抜きます、って言っちゃったんだけど、その後空気を読まない受付のおねえさん--この人の気の強さとの対比がまたいいコンビなのよね--が、実際に抜く日の予約をとる時に、大量出血するかもしれないからなるべく早い時間に来て下さい、とか言うんで早速後悔したものの、翌日消毒が必要なので連続で来れる日にってことで、今週の木曜に予約を取った。
そう言えばここ数ヶ月、右の首筋だけがどうにも凝って、枕を変えても、ボルタレンテープ--最近まで第1類医薬品だった、我が家では最強と評価されている肩こりや筋肉痛の鎮痛消炎貼り薬--を貼っても効かないし、なんだろうと思っていたのは、もしかしたらこの虫歯が原因の、リンパ節の痛みだったのか?歯自体は全く痛くないので気づかなかったよ。
そして木曜日。少し待たされて15:50くらいから始まった親知らず抜歯は、思いの外の大工事になってしまった。途中事細かに説明してくれるわけではないが、結構ぶつぶつと独り言を言いながら作業するので、大体のことはわかるのと、後で一応確認のため説明--しゃべると超早口なので非常に聞き取りづらいのだけど--を聞いたところを総合すると、要は思ったよりずっと虫歯が進んでいて、ほぼ根本までボロボロになっていたと。
そうすると、もともと上半分は既に削って掴みにくくなっているところへ、僅かな取っ掛かりがあっても掴んで引き抜こうとすると崩れてしまうので、外側の歯茎の軟骨を、歯を削るやつ--「エアタービン」って言うらしいけど--で削って、そこに取っ掛かりを作って、テコの原理で少しずつ引き上げ、ってことになったんだそうで。
結局歯は前後2つに割れ、まず後ろ半分が抜けて、そうすれば前半分もすぐに取れるのかと思ったら、こっちはこっちで歯肉と癒着していたりしてさらにエアタービンで削り、途中でトイレに行かせてもらったりしながら、なんとほぼ3時間!ぼくは手術を受けた経験はないから、こんなに長時間の治療行為を受けたのは、生まれてこの方初めてだ。
一番奥の歯だから、その間ずっと大口を開けていると、顎がめちゃくちゃ疲れて、手を添えて少し左に力を掛けないとまともに閉まらなくなるし、途中麻酔が切れてきて追加してもらう必要はあるし、先生も大変だったろうけど抜かれるこっちもかなり大変だ。
通常の診療終了時刻は18:30だから、それをだいぶ超えてやっと終了し、痛み止めと炎症化膿止めの抗生物質を出してもらったのだけど、ここでなんと!今日の診察はすべて終了したからか、マスクと立体拡大鏡をはずしたT先生のご尊顔を、多分約10年間でもう30回くらいは来ていて、初めて拝することになった。恐らくは推測どおり60代のもしかしたら後半くらいで、なかなかの美人さん(「元」by推測だけど)じゃあーりませんか。手際が悪くてスミマセン、と言いながら、朝霞に着いた20:30頃にはフォローの電話をくれたりした。
この日は腹筋もせず酒も飲まず風呂にも入らず、翌日の昨日朝まではつばを吐くと少し血が混じっていたりしたけど、昼頃にはそれも治まり、熱もないし、時々鈍い痛みはあるもののもらったロキソニンを飲めば抑えられるし、15時に消毒に行ったら、けっこうあっちこっち削ったりした割には、それほど腫れてもおらず問題ないですねと。
てことで思いの外大変だった親知らず抜歯の顛末でした。 今日はもう、ほとんど気になることもなく、もちろんまだ抜いた後は穴が開いてるから、直接硬いものを噛んだりはしばらくできないし、食べ物が詰まったりしないように注意が必要だけど、予想通り右首筋の痛みも大分治まってきたし、かなり気分がいい。結果抜いといてよかったな。
あとは最後の1本、左下の親知らずが残ってるけど、今回の大変さを思うと、これは抜くとしても当分先送りにさせてもらうことにしようっと。
最後に今日植えた夏の花の代表選手の写真を載せときます。早く梅雨終わんないかなぁ。
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