先週も書いたけど、「お食い初め」なんて儀式があるなんて、自分の子供たちの時はこれっぽっちも知らなかった。でも調べてみると、その歴史は平安時代に遡るというから驚きだ。
子供の生誕100日目に、それまで無事に成長してきたことへの感謝を込め、その後一生食べることに困らないことを祈って、初めて箸を使って魚などを食べる真似をすると言うものだが、近頃は「お食い初めセット」なんてものが売られていて、必要な食べ物や道具がすべて1セットになっているらしい。
カミさんに言わせれば、いや息子の時だって知ってたよ、100日目が平日だったから、カミさん1人でちょっと食べさせる真似とかしたはずだよ、と言うのだが、ビデオも写真も何も残ってないので、真偽のほどはわからない。恐らくは彼女の記憶違いなのではないかと思われる。
ただ今回はどっちかって言うと、カミさんが孫に会いに行く理由をこじつけたに近く、たまたま100日目が明日15日になるというので、息子にやらないの?と投げかけ、息子も言われて調べて、じゃあやるかと言うので、家の近くの個室のあるレストランを予約した、という経緯だ(息子は言われたから調べたわけじゃないよ、とは言っていたが)。
カミさんはお食い初めもさることながら、さらに「100日記念ベビーアート」をやりたいというので、ネットでどんなのがいいか調べ、いろんな材料を買ってきて、気球とか雲とかお日様とか花とか蝶とかに見えるように、ありものを印刷--これはぼくも手伝わされた--したり、切ったり縫ったりして、先週日曜ほぼ丸一日使ってウキウキと準備し、写真を息子に送り、すごいじゃんと言わせて、今日はそれらの素材を車に積んで出発だ。
例のごとく前日に夕食のおかずを作ったのを持っていくのもあって、荷物の積み込みに手間取り、いつものように9時を結局20分くらい過ぎたころ家を出て11時ちょっとに日立市に着き、12時ごろには「和風レストランはくせん」に行く。ここは息子の会社で打ち上げとかに使う場所らしく、2Fが広い座敷になっていて、これをふすまで区切って個室にしてくれている。
嫁のご両親も現地で合流し、店が用意してくれた鯛、赤飯、お吸い物、煮物、香の物に、白い「歯固めの石」で、早速儀式スタートだ。食べさせる役は最年長の男性がやるしきたりらしく、ぼくが箸を取って、まず「歯固めの石」、次に鯛、それ以降は順序はどうでもいいそうだが適当に、孫の口に近づける。
カメラ3台で狙っているのだが、そうなると孫は相変わらず外面がよく、ご機嫌でちょっと近づけたものを舐めてみたりしている。儀式が終わったら嫁のお母さんの抱っこで、すぐにすやすやと寝てしまった。
それからみんなでその座敷で食事をし、起きた孫にミルクを飲ませて--先月来た時よりはずいぶんたくさん飲むようになった--から、イトーヨーカドーの日立店に行って、孫の5月人形を選ぶ。
5月人形ってのは1年中出しておいてもよいものらしく、息子の家のリビングの壁際の作り付けの飾り棚に飾っておくというので、すこし小ぶりの上杉謙信仕様の兜と幟に決めた。男の子の人形は母方の家がお金を出すことになってるそうなので、お支払いは嫁のお父さんにお任せする。それから上の階の本屋に行き、ある絵本シリーズを大人買いするというので、それはウチで買ってあげた。
息子が生まれた時に買った5月人形は我が家にあり、どうすんだよ、って話なのだが、ぼくの5月人形がまだ実家にあり、母親から時折これ持ってってよ、と言われているので、あまりでかい声では言えない。
それから息子の家に戻ってきて、ちょうどまた孫がご機嫌になっていたので、用意してきたベビーアートの小道具を並べ、写真撮影だ。気球の乗り物の部分は、カミさんが縫って作った雲と、普通のカゴの2パターンで撮ったのだが、やっぱりカゴの方は足がチクチクするらしく蹴とばしてしまうので、雲の方がいい表情が撮れた。
いやーしかし、孫はどんどんいろんな表情をしたリ、いろんな声を出すようになってきましたな。月に1度しか会えないからか、来るたびに成長がわかって、じじばばとしてはまことに嬉しい限り。ミルクを飲む間隔も少し長くなってきたということだ。まだ首が座り切ってはいないが、もうすぐ寝返りが打てそうな勢いで横に転がろうとする。
3ヶ月になったので、孫はまず口唇裂の手術を今月末に受けることになった。口唇裂の他に口蓋裂--口の中が鼻腔と繋がってしまっている--もあってこちらはより複雑な手術が必要だったり、鼻が少し曲がっているのは別途矯正器具を入れたりするので、形成外科と口腔外科が協力しつつ、何度か手術するとのことだ。
水戸には形成外科と口腔外科が揃った大きな病院と、その隣に孫が生まれてすぐ移されたこども病院があり、病院の環境としては悪くないらしいのだが、息子に言わせると形成外科と口腔外科の連携がイマイチで、特に口腔外科の方の医者がややテキトーらしく、けっこうブツクサ言っていた。
嫁が前夜から一緒に泊まるらしいのだが、手術の前の日は泣いてもミルクを飲ませちゃいけないのかとか、手術が終わった後はどうやってミルクを飲ませるのかとか、まだ細かいことが聞けていないらしく、ちょっと不安そうだ。
身内の心情としては、今でも十分かわいいから、そんな痛そうな手術なんて受けなくてもいいじゃんと言う気持ちもあるが、今もミルクを飲むのに支障があるし、言葉が話しにくいとかその他、先々のいろんな不便やら何やらを考えると仕方がない。ちょっとの辛抱だからがんばってね。
さてさて、来月はカミさんはどんな理由をこじつけるのか、いや、緊急事態宣言が解除されてれば、こじつける必要もないのか。まだうちの娘も両方の両親も孫には会えてないけど、娘はまだしも両親は高齢だから、やっぱワクチン接種後じゃないと無理かな。
てことでこのところ月イチ恒例化してきた茨城訪問記でした。
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